1. 企業情報
株式会社セイヒョーは、新潟県に本社を置く、主にOEM（相手先ブランドによる生産）を中心とした氷菓製造会社です。森永乳業向けが主力であり、自社ブランドのアイスクリームや和菓子も展開しています。1916年の創業で、長年の歴史を持つ企業です。事業は、アイスクリーム、仕入販売、和菓子、物流保管に分かれています。
2. 業界のポジションと市場シェア
セイヒョーは、主にOEM供給という形で、アイスクリーム市場に参入しています。具体的な市場シェアに関するデータは公開されていませんが、大手メーカーとの取引実績から、一定のシェアを確保していると考えられます。
競争優位性:
- 長年の実績と技術力: 長い歴史の中で培われた製造技術とノウハウが強みです。
- OEM供給の実績: 大手メーカーとの取引は、品質と信頼性の証です。
課題:
- OEM依存: 特定の顧客への依存度が高く、その顧客の動向に業績が左右される可能性があります。
- 原材料価格変動リスク: 原材料価格の高騰は、利益を圧迫する可能性があります。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣のビジョン:
決算短信からは、具体的なビジョンは読み取れませんでしたが、中期経営計画2027の数値目標を上方修正していることから、成長意欲は高いと考えられます。
中期経営計画の具体的な施策や重点分野:
- 既存取引先への拡販
- OEM受注の拡大
- 生産性向上
4. 事業モデルの持続可能性
セイヒョーの事業モデルは、OEM供給と自社ブランドの組み合わせです。
収益モデル:
- OEM供給: 安定した収益源となる可能性がありますが、価格競争に巻き込まれるリスクもあります。
- 自社ブランド: 利益率の高い商品であり、ブランド力向上によって収益性向上が期待できます。
市場ニーズの変化への適応力:
- アイスクリーム市場は、季節変動の影響を受けやすいですが、多様なニーズに対応できる商品開発力があれば、持続的な成長が期待できます。
- 健康志向の高まりに対応した商品開発も重要です。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向と独自性:
- 技術開発に関する具体的な情報は、公開されていません。
- OEM先との連携による技術力の向上が期待できます。
収益を牽引している製品やサービス:
- アイスクリーム: 主力製品であり、OEMと自社ブランドの両方で収益を上げています。
- 和菓子: 安定的な収益に貢献しています。
6. 株価の評価
EPSとBPSに基づく計算:
- EPS（1株あたり当期純利益）: 85.68円（過去12ヶ月）
- PER（株価収益率）: 29.10倍（会社予想）
- BPS（1株あたり純資産）: 1,000.20円
- PBR（株価純資産倍率）: 2.29倍
- 現在の株価: 2,295.0円
評価:
- PERは、業界平均（16.8倍）と比較して高めです。
- PBRは、業界平均（1.2倍）と比較して高めです。
- EPSの伸び率や今後の業績予想を考慮する必要があります。
7. テクニカル分析
株価推移:
- 直近10日間の株価は、2,300円前後で推移しています。
- 年初来高値: 2,700円
- 年初来安値: 1,930円
- 50日移動平均: 2,387.22円
- 200日移動平均: 2,090.10円
- 52週高値から下落傾向にあります。
現在の株価の状況:
- 50日移動平均線を下回っており、調整局面にある可能性があります。
8. 財務諸表分析
売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標:
| 指標 | 過去12ヶ月 | 2/29/2024 |
|---|---|---|
| 売上高 | 4,484百万円 | 4,256百万円 |
| 営業利益 | 96百万円 | 55百万円 |
| 当期純利益 | 119百万円 | 61百万円 |
| ROE | 8.90% | – |
| ROA | 1.93% | – |
| 自己資本比率 | 42.4% | – |
| 売上高営業利益率 | 2.1% | – |
過去数年分の傾向:
- 売上高は増加傾向にあります。
- 営業利益、当期純利益は、大幅に増加しています。
- 利益率の高い自社ブランド品の割合増加、価格改定、生産性向上等が要因と考えられます。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りや配当性向の分析:
- 配当利回り（会社予想）: 0.78%
- 1株配当（会社予想）: 18.00円
- 配当性向: 21.01%
自社株買いなどの株主還元策:
- 自社株買いに関する情報は、開示されていません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の直近の変動傾向:
- 直近10日間の株価は、下落傾向にあります。
株価への影響を与える要因:
- 業績動向: 決算発表や業績予想の修正が、株価に大きく影響します。
- 原材料価格の変動: 原材料価格の高騰は、利益を圧迫し、株価を押し下げる可能性があります。
- 市場全体の動向: 株式市場全体の地合いも、株価に影響を与えます。
11. 総評
セイヒョーは、OEMを主力とする氷菓製造会社であり、安定した収益基盤を持っています。直近の業績は好調であり、売上高、利益ともに増加しています。しかし、PERやPBRは、業界平均と比較して高めであり、株価は調整局面にある可能性があります。今後の株価は、業績の持続的な成長、原材料価格の動向、市場全体の地合いなどに左右されると考えられます。投資を検討する際には、これらの点を総合的に判断する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 2872 |
| 企業名 | セイヒョー |
| URL | http://www.seihyo.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 食品 – 食料品 |
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