1. 企業情報
- 企業名: グランディハウス株式会社
- 所在地: 栃木県宇都宮市
- 設立: 1991年4月
- 従業員数: 795人
- 事業内容: 北関東を地盤とし、主に戸建て住宅の分譲・販売を手掛ける。土地取得から造成、建築、販売まで一貫して行い、建築材料販売や不動産賃貸も展開。2022年には東京進出により関東全域をカバー。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内位置付け: 北関東を中心とした地域密着型の住宅メーカー。大手ハウスメーカーと比較すると全国規模ではないが、地場での知名度と実績を有する。
- 競争優位性・課題: 土地取得から販売まで一貫体制によるコスト競争力とスピードが強み。近年は首都圏進出で商圏拡大を図る一方、資材価格・人件費の上昇、住宅ローン金利上昇など外部環境の変化が課題。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・戦略: 新中期経営計画に基づき、成長ステージへの再転換を目指す。首都圏エリアでの販売拡大、商品付加価値向上、経費削減が主な施策。
- 重点分野:
- 不動産販売の強化（特に首都圏）
- 建築材料販売の既存顧客深耕
- 不動産賃貸の安定稼働
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 売上の9割以上を不動産販売が占める。土地取得から造成・建築・販売まで一貫したバリューチェーンを持つ。
- 市場ニーズへの適応力: 地域密着型で顧客ニーズに柔軟に対応可能。首都圏進出で新規顧客層の獲得を図る。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発・独自性: 特筆すべき独自技術の記載はないが、商品付加価値向上（省エネ・耐震・デザイン等）に注力。
- 主力製品・サービス: 戸建て分譲住宅が主力。建築材料販売や賃貸事業も展開。
6. 株価の評価
- PER（予想）: 21.85倍（業界平均13.6倍より高い）
- PBR（実績）: 0.62倍（業界平均1.6倍より低い）
- EPS（予想）: 24.39円
- BPS（実績）: 866.26円
- 株価: 533円
- 評価: PBRは割安水準だが、PERは業界平均より高め。収益性がやや低下傾向にある点が反映されている可能性。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間は530～536円の狭いレンジで推移。年初来高値600円、安値481円。現在株価はレンジの中間～やや安値寄り。
- 移動平均: 50日移動平均：535.94円、200日移動平均：559.06円。現状は両移動平均線を下回る。
8. 財務諸表分析
- 売上・利益推移:
- 売上高：2025年3月期 53,960百万円（前年比+4.7%）
- 営業利益：1,212百万円（前年比+3.2%）
- 当期純利益：486百万円（前年比+16.6%）
- 営業利益率：2.2%
- キャッシュフロー: 営業CFは大幅なプラス転換（8,637百万円）
- ROE/ROA: ROE 1.95%、ROA 1.06%とやや低水準
- 自己資本比率: 36.2%（財務健全性は一定水準）
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 6.0%（会社予想、32円/株）
- 配当性向: 372.09%（実績、利益水準に対し高い）
- 自社株買い: 自己株式保有あり（5.28%）、自社株買いの積極性は不明
- 配当方針: 安定配当を維持
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価モメンタム: 直近は横ばい～やや下落傾向。52週変動幅では11.59%下落。
- 投資家関心: 信用買残が高く（信用倍率41.97倍）、個人投資家の関心が高い。出来高はやや低調。
11. 総評
グランディハウスは北関東を地盤とする戸建て住宅販売会社で、近年は首都圏進出により商圏拡大を図っている。2025年3月期は増収増益を確保し、財務の健全性も維持。配当利回りは高水準だが、配当性向は利益水準に対し高く、今後の利益動向には注視が必要。株価はPBRで見ると割安感がある一方、PERは業界平均を上回る。株価は直近横ばいで推移しており、今後の業績回復や市場環境の変化が注目される。
本レポートは公開情報に基づき、個人投資家向けにわかりやすく企業の現状を整理したものです。投資判断はご自身でご検討ください。
企業情報
| 銘柄コード | 8999 |
| 企業名 | グランディハウス |
| URL | http://www.grandy.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 不動産 – 不動産業 |
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