1. 企業情報
上新電機は、関西地方を中心に家電量販店を展開する企業です。家電製品だけでなく、情報通信機器、エンターテインメント商品、住宅設備なども取り扱っています。地域密着型の店舗展開を特徴とし、PC、玩具、ソフトの専門店も展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
家電量販業界における上新電機の立ち位置は、大手の一角を占めていますが、主要な競合他社との競争が激しい状況です。特に、大手家電量販店やECサイトとの競争が激化しており、価格競争や品揃え、顧客サービスなどが競争優位性を左右する要因となっています。
3. 経営戦略と重点分野
上新電機は、中期経営計画「JT-2025経営計画」に基づき、顧客生涯価値の創出を目指しています。具体的な施策としては、店舗の効率化、オンライン販売の強化、PB商品の開発などが考えられます。重点分野としては、家電製品の販売に加え、付随するサービス（設置、修理、メンテナンスなど）の拡充も重要と考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
上新電機の収益モデルは、家電製品の販売が中心であり、景気変動や消費者の購買意欲に左右されやすい傾向があります。市場ニーズの変化への適応としては、オンライン販売の強化や、PB商品の開発、付加価値サービスの提供などが重要になります。
5. 技術革新と主力製品
家電製品は、技術革新が速い分野であり、上新電機は、最新の家電製品を販売することで、顧客のニーズに対応しています。主力製品は、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの主要家電製品に加え、スマートフォンやパソコンなどの情報通信機器も含まれます。
6. 株価の評価
- 株価: 2,379.0円
- EPS（会社予想）: 108.33円
- PER（会社予想）: 21.96倍（業界平均: 21.3倍）
- BPS（実績）: 4,049.47円
- PBR（実績）: 0.59倍（業界平均: 1.8倍）
PERは業界平均をやや上回っていますが、PBRは低い水準にあります。これは、現在の株価が割安である可能性を示唆しています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、2325円から2400円の範囲で推移しており、2379円で取引されています。年初来高値は2401円、年初来安値は1886円であり、現在の株価は年初来高値に近く、高値圏にあると考えられます。50日移動平均線は2274.30円、200日移動平均線は2327.12円となっており、株価は両移動平均線を上回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で403,259百万円。前期比で0.1%減。
- 営業利益: 過去12ヶ月で3,688百万円。前期比で55.9%減。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で3,407百万円。前期比で30.3%減。
- ROE（実績）: 3.26%
- 自己資本比率（実績）: 45.2%
売上高はほぼ横ばいですが、利益は減少傾向にあります。ROEは低く、自己資本比率は比較的高い水準です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 4.20%
- 1株配当（会社予想）: 100.00円
- 配当性向: 76.26%
高い配当利回りは魅力的ですが、配当性向が高い点は注意が必要です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、やや上昇傾向にあります。信用買残は減少、信用売残は増加しており、今後の株価変動に注意が必要です。
11. 総評
上新電機は、関西地盤の家電量販店として一定の地位を確立していますが、業績はやや低迷しています。株価は割安感があるものの、今後の業績回復と、競争激化の中でどのように差別化を図るかが重要になります。高い配当利回りは魅力的ですが、業績の動向を注視し、慎重な投資判断が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 8173 |
| 企業名 | 上新電機 |
| URL | http://www.joshin.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 小売 – 小売業 |
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