1. 企業情報
安川電機は、モーションコントロール（サーボモーター、インバータ）、ロボット、システムエンジニアリングを主要事業とするメカトロニクス企業です。サーボモーターとインバータでは世界トップシェアを誇り、産業用ロボットでも高い実績を持っています。主な顧客は、製造業、社会インフラ関連など多岐にわたります。
2. 業界のポジションと市場シェア
安川電機は、サーボモーターとインバータの分野で世界トップクラスのシェアを誇り、高い競争優位性を確立しています。産業用ロボット分野でも、豊富な実績と高い技術力で、主要な競合他社と肩を並べています。
課題:
- 世界経済の変動や、半導体不足などの影響を受けやすい。
- 競合他社との技術競争が激化している。
3. 経営戦略と重点分野
安川電機は、中期経営計画「Realize 25」を推進しており、メカトロニクスを軸とした「工場自動化・最適化」と「メカトロニクスの応用領域」を事業領域としています。営業利益を重要な経営指標とし、半導体・自動車市場の需要を取り込み、i³-Mechatronicsソリューションの導入拡大、カーボンニュートラル需要への対応などを重点分野としています。
4. 事業モデルの持続可能性
安川電機の事業モデルは、幅広い産業分野への製品供給と、高い技術力に支えられています。サーボモーターやインバータは、工場の自動化や省エネ化に不可欠であり、市場ニーズの変化にも対応しやすいと考えられます。
5. 技術革新と主力製品
安川電機は、サーボモーター、インバータ、産業用ロボットなどの分野で、独自の制御技術を開発し、製品の高性能化、高効率化を図っています。
主力製品:
- サーボモーター
- インバータ
- 産業用ロボット
6. 株価の評価
- 株価: 3,192.0円 (2025年7月3日終値)
- EPS（会社予想）: 179.30円
- PER（会社予想）: 17.80倍 (業界平均: 24.2)
- BPS（実績）: 1,662.60円
- PBR（実績）: 1.92倍 (業界平均: 1.6)
PERは業界平均よりも低く、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、3,162円から3,296円の間を変動しており、200日移動平均線（3,897.86）を下回っています。年初来高値（4,740円）からは大きく下落しており、安値圏にあると判断できます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2025年2月期は537,682百万円で、前期比-6.6%
- 営業利益: 2025年2月期は50,156百万円で、前期比-24.2%
- 当期利益: 2025年2月期は56,987百万円で、前期比+12.4%
- ROE（実績）: 13.72%
- ROA（過去12か月）: 4.29%
売上高は減少しましたが、当期利益は増加しています。ROEは13%を超えており、良好な水準です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.13%
- 1株配当（会社予想）: 68.00円
- 配当性向: 31.14%
- 自社株買い: なし
配当利回りは2%を超えており、安定した株主還元を行っています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあり、モメンタムは弱いです。信用買残は減少し、信用売残も減少しています。
11. 総評
安川電機は、サーボモーターとインバータで世界トップシェアを誇る、技術力の高い企業です。足元の業績は、世界経済の減速や半導体市場の低迷の影響を受け、売上高・営業利益が減少していますが、当期利益は増加しています。株価は、年初来高値から大きく下落しており、割安感があります。配当利回りも2%を超えており、株主還元にも積極的です。
今後の業績は、半導体市場の回復や、中期経営計画の進捗に注目する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 6506 |
| 企業名 | 安川電機 |
| URL | http://www.yaskawa.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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