楽天グループ(4755)企業分析レポート

株価: 800.5円(2025-08-08終値)/時価総額: 1.73兆円/市場: 東証プライム/単元株: 100株(最低購入代金 約8.0万円)

1. 企業情報

  • 概要: EC(楽天市場等)、FinTech(クレジットカード・銀行・証券・保険・電子マネー等)、モバイル(携帯通信・通信技術・電力)を展開する総合インターネット企業。1997年創業、2021年に「楽天グループ株式会社」に商号変更。
  • 事業セグメント構成(連結・参考): インターネットサービス約50%、FinTech約32%、モバイル約17%(カッコ内はセグメント利益率目安: 8%、20%、-53%)
  • 体制等: 従業員 29,334人、平均年齢35.3歳、平均年収820万円。本社: 東京都世田谷区。代表者: 三木谷浩史。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:
    • EC: 国内大規模のショッピングモールを運営。広告・物流・旅行・電子書籍・デジタルコンテンツ等も含む広いエコシステムを保有。
    • FinTech: クレジットカード、ネット銀行、証券、保険、決済を一体運営し、グループ横断のポイント/ID基盤を活用。
    • モバイル: 2019年参入のMNO。通信品質改善と価格訴求を継続。通信インフラ技術の外販も展開。
  • 競争優位/課題:
    • 優位: エコシステムによるクロスユース(複数サービス利用)促進、ポイント経済圏、データ活用、FinTech安定収益。
    • 課題: モバイルの収益性改善と資本負担、連結での自己資本比率の低さ、金利・市場環境と調達コスト、EC・決済領域の競争継続。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン/方針(決算短信要旨より)
    • インターネットサービス: 新規顧客獲得、ロイヤルユーザー育成、クロスユース促進、自治体・地域事業者との連携。
    • FinTech: グループ横断マーケでショッピング取扱高拡大、銀行の運用資産増、証券の新規口座、保険の新契約、ペイメントのユーザー/取扱高拡大。
    • モバイル: ネットワーク品質向上、エコシステム活用の認知・獲得、法人開拓、5G帯域展開、ソリューション拡充。EBITDAは黒字化達成(中間期)。
  • 目標: 2025年通期でNon-GAAP営業利益の黒字化を目指す。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:
    • EC/広告/物流/旅行/コンテンツなどのプラットフォーム収益+FinTechの手数料・金利収益+モバイルの通信料。
  • 持続可能性の観点:
    • 強み: エコシステムによる顧客獲得・維持効率、FinTechのストック/フロー収益の厚み、クロスセル余地。
    • 留意点: モバイルの資本集約性と減価償却負担、連結でのレバレッジ水準、金利動向・市場変動の影響。資金調達(無担保社債発行等)を継続。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・独自性: 通信分野での新しいネットワークアーキテクチャ活用、通信インフラ技術の外販(ソリューション)を推進。
  • 収益牽引:
    • FinTech(クレジットカード・銀行・証券・決済等)がセグメント利益を牽引。
    • モバイルはEBITDA黒字転換(中間期)で損失縮小傾向。
    • インターネットサービスはEC/旅行等が成長、物流の収益性改善。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提: 株価800.5円、BPS 372.17円、EPS(LTM)-89.90円、時価総額約1.73兆円、現金5.38兆円、負債5.31兆円、EBITDA(LTM)約3,370億円、売上/株 1,107.72円。
  • 指標:
    • PER: 赤字のため算定困難(LTM EPS<0)。
    • PBR(実績公表): 2.11倍。足元株価×BPS試算ベース: 約2.15倍(=800.5/372.17)。
    • PSR: 約0.72倍(=800.5/1,107.72)。
    • EV/EBITDA(概算): 約4.9倍[EV≈時価総額1.73兆円+純有利子負債(約-0.07兆円)≈1.66兆円、EBITDA≈0.337兆円]。
  • 業界平均との比較(参考): 業界平均PER 17.0倍、PBR 1.8倍。PER比較は不可、PBRは平均を上回る水準。

7. テクニカル分析(短期~中期)

  • トレンド位置:
    • 50日移動平均: 792.98円に対し株価800.5円(やや上)。
    • 200日移動平均: 863.39円に対し株価800.5円(下回り)。
  • 価格帯: 52週高値1,069.5円、安値695円。現状は安値寄りの中位レンジ。
  • 出来高/需給: 本日出来高2,177万株(3カ月平均1,601万株を上回る)。信用倍率17.45倍と買い長。短期的に値動きが振れやすい需給構造。

8. 財務諸表分析

  • 成長性(通期/過去推移):
    • 売上収益: 1.68兆円(2021)→1.92兆円(2022)→2.07兆円(2023)→2.28兆円(2024)と増収基調。直近12カ月2.39兆円、四半期前年比+11%。
  • 収益性:
    • 営業利益(2024): 52,975百万円(黒字転換)。LTM営業利益率約2.3%。
    • 当期純損失(LTM): 約2,109億円、純利益率-8.8%。
    • ROE(実績・連結): -18.41%。ROA(LTM): 0.05%。
  • セグメント(2025年中間期):
    • インターネットサービス: 売上6,300億円(+6.9%)、セグ利益272.8億円。
    • FinTech: 売上4,562.6億円(+15.2%)、セグ利益872.6億円。
    • モバイル: 売上2,228.3億円(+14.4%)、セグ損失883.1億円(損失縮小、EBITDA黒字)。
  • キャッシュフロー/投資:
    • 営業CF(LTM): +3,912億円。レバードFCF(LTM): -6,170億円。
    • 中間期CF: 営業・投資・財務いずれも流出、現金等期末残高5.38兆円。
  • 財務安全性:
    • 自己資本比率(実績): 3.5%(中間期総資本に対し資本1.14兆円)。
    • 総有利子負債: 5.31兆円、現金等5.38兆円(ネットキャッシュ約700億円)。D/E(直近四半期)466.76%。
    • 流動比率 30.03(金融子会社を含む連結特性に留意)。
  • 費用/金融費用:
    • 金利費用の増加傾向(LTM利息費用約1,099億円)と減価償却負担が利益を圧迫。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当: 2024期末0円、2025年は未定。実績配当利回り0%、配当性向0%。
  • 自社株買い: 記載なし(自己株口4,000株)。
  • 大株主(抜粋): クリムゾングループ(10.5%)、三木谷浩史氏(8.2%)、日本郵政(6.1%)等。インサイダー保有比率33.82%、機関投資家27.93%。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 直近10日: 760~800円台で推移し、足元は800円台へ戻り。10日平均出来高(1,744万株)>3カ月平均(1,601万株)。
  • 52週騰落: +2.69%。ベータ(5年)0.82。
  • 影響要因(直近):
    • モバイルの損益改善(EBITDA黒字化)進捗、Non-GAAP黒字化目標への期待/不確実性。
    • 金融市場の変動(調達・利ざや・証券市況)と為替・インフレ動向。
    • 債券発行等の資金調達ニュース、規制・競争環境の変化。

11. 総評

  • 事業面: エコシステムを核にECとFinTechが堅調、モバイルは損失縮小が進展。中間期でモバイルEBITDAが黒字化。
  • 財務面: 連結で自己資本比率が低く、レバレッジは高水準。一方、現金同等物は厚くネットキャッシュ。営業CFは黒字だが、レバードFCFはマイナス。
  • バリュエーション/株価: PERは赤字で比較困難。PBRは2倍超、PSRは0.7倍程度、EV/EBITDAは約5倍。株価は200日線を下回る一方、短期は50日線上で推移。需給は信用買い長。
  • 重要論点: モバイルの黒字化フェーズ移行と資本効率改善の持続性、FinTechの成長持続と金利環境、エコシステムによるクロスユースの拡大。資本政策・調達動向も注目領域。

(本資料は公開情報に基づく客観的な企業・株式の情報整理であり、投資判断を目的とした助言ではありません)


企業情報

銘柄コード 4755
企業名 楽天グループ
URL https://corp.rakuten.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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