朝日インテック(7747)企業分析レポート
株価:2,448.5円(2025-08-08終値)/市場:プライム
1. 企業情報
- 概要
- 医療機器(PCI向けガイドワイヤ、ガイディングカテーテル、マイクロカテーテル等)の開発・製造・販売をグローバルに展開。OEM/ODMも実施。
- 産業・医療用途の超微細ワイヤ、コイル、チューブ等の部材も提供。
- 生産拠点はタイ・ベトナム・フィリピンなど海外に分散。
- セグメント構成(売上構成比/セグ利益率)
- メディカル:89%(セグ利益率24%目安)
- デバイス:11%(セグ利益率18%目安)
- 海外売上比率:84%(2024.6)
- 会社基礎情報
- 設立:1976年、本社:愛知県瀬戸市、従業員:約9,639人
2. 業界のポジションと市場シェア
- 位置付け
- ガイドワイヤなど低侵襲治療(PCI/IVR)領域で高い技術力を有する国内大手。トルク伝達性・柔軟性・加工精度が競争力の源泉。
- 競争環境
- 主な競合は国内外の大手医療機器メーカー(例:ガイドワイヤ・カテーテルで強みを持つ企業)。価格・製品性能・臨床サポート・供給信頼性が競争軸。
- 課題
- 為替と規制・償還価格の影響、原材料コスト、知財・品質規制対応。特定製品や地域への依存度管理が論点。
3. 経営戦略と重点分野
- 中期計画「ASAHI Going Beyond 1000」の4方針
- グローバル市場の拡大
- 新規事業の創出
- 研究開発・生産体制の構築
- 経営基盤の確立
- 重点施策
- メディカル事業の世界展開と製品ポートフォリオ拡充(循環器/非循環器)
- 研究開発・生産効率の向上(高付加価値製品、歩留・生産性改善)
- デバイス事業は医療部材へ重点配分
- 進捗(Q3まで)
- 売上・利益とも増加。円安追い風、生産性向上。特別損失(減損)の計上により純利益は一時的に減少。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 使い捨て性の高いデバイス中心でリカーリング性あり。高い粗利率(LTM売上総利益率目安:66~68%)。
- 需要特性
- 世界的な高齢化・低侵襲治療の普及で構造的需要。新興国の医療アクセス拡大も追い風。
- 適応力
- 自社コア技術(超微細加工・線材技術)と海外生産体制を活用したコスト・品質対応力。規制・為替・原材料変動は継続モニタリング事項。
5. 技術革新と主力製品
- 技術
- 超微細ワイヤ、コイル・チューブ加工、トルク伝達性制御などの独自技術がベース。医療・産業両面で応用。
- 主力
- PCI/IVR向けガイドワイヤ、マイクロカテーテル等が収益の柱。OEM/ODMによる外部連携も収益に寄与。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 指標(会社/外部データ)
- 時価総額:約6,651億円
- PER(会社予想EPS 41.65円):約58.8倍
- PBR(BPS 556.63円):約4.40倍
- EV/EBITDA(概算):約16.1倍
- EV ≈ 6,651億 + 有利子負債33億 − 現金459億 ≈ 6,225億円
- EBITDA(LTM):約386.7億円
- PSR(LTM):約5.6倍(売上1,186億円前提)
- 業界平均との比較
- 業界平均PER 21.1倍、PBR 1.8倍。相対的に高いマルチプル。
- 参考
- 高い粗利率・グローバル成長と研究開発投資を織り込む一方、特別損失の影響や為替感応度も市場評価に反映。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 現在値2,448.5円は50日線2,311.8円、200日線2,413.2円を上回る。中期的に上向き基調。
- 価格帯
- 52週高値2,827.5円、安値2,017円。現状は高値から約13%下、安値から約21%上。
- モメンタム
- 直近2営業日は陽線で出来高増(本日129.5万株は3カ月平均87.8万株超)。短期的な上昇圧力が観測可能な局面。
- 節目
- 本日高値2,455円近辺が直近の上値目処。年初来高値2,800円台が上方レジスタンス帯。
8. 財務諸表分析
- 売上・利益(通期・推移)
- 2021/6: 売上615億円、営業128億円、純益99.8億円
- 2022/6: 売上777億円、営業152億円、純益108.6億円
- 2023/6: 売上901億円、営業180億円、純益131.1億円
- 2024/6: 売上1,075億円、営業221億円、純益158.1億円
- LTM(外部推計):売上1,186億円、営業利益率約27.4%、純利益約105億円
- 収益性
- 粗利率:上昇傾向(2025年Q3累計で67.8%目安)
- 営業利益率:Q3累計で28.0%へ改善(前年24.3%)
- 当期純利益:2025年Q3は特別損失(減損9.3十億円)計上で一時的に低下
- 効率性・安全性
- ROE(実績):11.15%(会社公表)
- ROE(LTM外部):7.12%、ROA(LTM外部):9.75%(指標定義差により乖離あり)
- 自己資本比率:78.9%(Q3末)、流動比率:4.84、有利子負債比率:2.17%(低水準)
- キャッシュ:459億円、純キャッシュ基調
- キャッシュフロー
- 直近短信ではCF計算書非開示。過去は営業CF創出力と設備投資の両立が特徴。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 会社予想:1株24.23円(配当利回り約0.99%)
- 外部指標(フォワード):44.6円、利回り約1.82%
- データ間で差異あり(期中増配や定義差の可能性)。最新IRでの確認が必要。
- 配当性向
- 外部推計のLTMベースで約52.5%(定義差に留意)。
- 自己株式
- 2025/5/15に自己株式の取得・消却を決議(詳細は会社開示参照)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価傾向
- 52週で+16.9%(外部指標)。年央以降はレンジ上抜けを試す局面が散見。
- 流動性・需給
- 3カ月平均出来高約87.8万株、直近出来高は上振れ。
- 信用買残22.9万株、売残5.0万株、信用倍率4.57倍。前週比で買い・売りとも減少。
- 投資家構成
- インサイダー持分約22.8%、機関投資家約46.7%。安定株主比率が一定程度存在。
- 近接イベント
- 決算発表予定:2025/8/14。配当権利落ち:2025/6/27(済)。
11. 総評
- 事業面
- 高付加価値なガイドワイヤ/カテーテルを核に、メディカル事業が成長を牽引。海外売上比率が高く、為替の影響度は相応に大きい。
- 粗利率・営業利益率は改善傾向。Q3の特別損失で純利益は一時的に下押し。
- 財務面
- 高自己資本比率・低レバレッジ・潤沢なキャッシュで財務健全性は高い。ROEは二桁水準(指標の定義により差異あり)。
- バリュエーション
- PER・PBRとも業界平均を上回る水準。高収益・成長期待、研究開発投資、グローバル展開が織り込まれている一方、特損や為替感応度も勘案されている可能性。
- マーケット
- テクニカルには主要移動平均線上で推移し、出来高を伴う上昇局面。決算を前に価格変動リスクあり。
- 留意点
- 規制・償還価格、為替、原材料価格、供給体制(海外生産)に関する感応度。配当情報にデータ差異があるため、最新の会社開示での確認が必要。
注記
– 本資料は公開データに基づく客観的整理であり、投資判断を目的とした助言ではありません。
– 数値は百万円・億円換算等を含み概算の場合があります。最新IR資料・決算短信をご確認ください。
企業情報
銘柄コード | 7747 |
企業名 | 朝日インテック |
URL | http://www.asahi-intecc.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 電機・精密 – 精密機器 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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