新晃工業(6458)企業分析レポート
株価:1,314円(2025-08-11 終値ベース)/市場:東証プライム/業種:機械(Building Products & Equipment)
本資料は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘・投資助言に該当しません。
1. 企業情報
- 概要
- 業務用・ビル用の空調機器(セントラル空調、ヒートポンプ、デシカント除湿機、ファンコイル、熱交換器、空気清浄機、クリーンルーム設備、自然冷媒循環システム等)の製造・販売・施工を国内外で展開。
- 大型機種・セントラル空調に強み。中国・タイなどアジア展開。ビルメンテナンス・管理も併営。
- 事業構成(連結)
- 空調機器製造販売:91%
- ビル管理等:9%
- 海外売上比率:14%(2025/3期)
- 企業データ
- 設立:1950年、所在地:大阪市北区
- 従業員:1,684人、平均年齢:41.3歳、平均年収:684万円
- 注記
- 2024/12/1付で1→3の株式分割を実施。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- セントラル空調機器で国内シェア「4割弱」とされる中堅有力プレイヤー。大型案件や特殊用途(クリーンルーム、データセンター等)に強み。
- 競争優位性
- 大型・特殊用途に対応する設計・施工一体のエンジニアリング力。
- 自然冷媒や高効率機器など環境対応技術。
- ビル管理・メンテナンスを含むライフサイクル提案。
- 課題
- アジア(特に中国)の価格競争激化。
- 建設費・人件費・物流費上昇によるマージン圧迫。
3. 経営戦略と重点分野
- 中期経営計画「move. 2027」
- 生産プロセスのDX化・効率化による生産能力増強。
- ターゲット市場(大型再開発、データセンター、産業空調等)攻略の販売施策強化。
- 資本コストを意識した経営(ROE・PBR等の指標管理)。
- 重点分野
- 価格改定の定着、付加価値向上(高効率・環境対応機器)。
- 国内の堅調需要(再開発・データセンター)獲得。
- アジア事業の採算是正(価格競争下での選別受注・コスト最適化)。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 機器販売+施工・据付+メンテナンスの複合モデル。設備のライフサイクル需要によりストック的収益も期待できる構造。
- 環境適応
- 省エネ規制や脱炭素トレンドに合致(自然冷媒・高効率機器)。
- リスク適応
- 需要は建設投資サイクルに影響を受ける一方、財務基盤が厚く(自己資本比率68〜72%台、ネットキャッシュ保有)、外部ショックへの耐性は相対的に高い。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・独自性
- ヒートポンプ、デシカント、自然冷媒循環など、省エネ・環境対応技術。
- クリーンルーム等の特殊環境ソリューション。
- 収益牽引領域
- セントラル空調・大型案件、データセンター向け空調、ビルメンテ・管理。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 指標(連結・会社予想ベース)
- PER:12.40倍(EPS 105.94円、株価 1,314円)
- PBR:1.53倍(BPS 858.38円)
- 配当利回り:3.81%(年間50円予想、配当性向約46%)
- 同業平均との比較
- 業界平均PER 16.6倍に対し約0.75倍の水準(相対的に低位)。
- 業界平均PBR 1.4倍に対しややプレミアム(約1.09倍)。
- 参考:EV/EBITDA(概算)
- 時価総額約1,016.7億円、現金21.66億円、借入金8.95億円 → ネットキャッシュ約12.71億円。
- EV約889.6億円、EBITDA(過去12か月)約115.1億円 → EV/EBITDA ≈ 7.7倍。
- 注:概算であり、詳細条件により変動の可能性あり。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 株価は50日線(1,245円)・200日線(1,252円)を上回り、短中期は上向き基調。
- 年初来高値1,341円に接近する一方、52週高値1,655円からは距離あり。
- 需給・出来高
- 本日の出来高35.36万株は直近10日平均(約18万株)を上回る。
- 信用買残23.41万株、売残1.9千株、信用倍率123.2倍と買い残が優勢(短期の値動きに影響する可能性に留意)。
8. 財務諸表分析
- 成長(連結)
- 売上高:419.6億円(2022/3)→448.1億円(2023/3)→519.4億円(2024/3)→570.1億円(2025/3, 過去12か月)
- 営業利益:57.1億→60.0億→86.3億→99.9億
- 親会社株主に帰属する純利益:40.97億→45.14億→65.80億→78.29億
- 収益性(過去12か月)
- 売上総利益:約218億円(粗利率約38%)
- 営業利益:約100億円(営業利益率の参考値:会社開示 13.55%)
- 純利益率:13.16%
- ROE:12.83%、ROA:7.01%
- 直近期(2026/3期 1Q)
- 売上 +4.9%(122.3億円)、営業利益 -15.4%、純利益 -16.0%(人件費・物流費増、アジア価格競争が影響)。
- 自己資本比率:68.2%(前期末71.7%から低下、配当・自己株取得等の影響)。
- 財務安全性・流動性
- 現金等:216.6億円、総有利子負債:89.5億円 → ネットキャッシュ。
- 流動比率:3.83倍、D/E:14.33% と健全。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2026/3期予想:中間20円・期末30円=年間50円(分割後換算)。
- 予想配当性向:約46%(直近期EPS約108円ベース)。
- 5年平均配当利回り2.91%に対し、足元利回りは3.8%台。
- 自己株式
- 自己株式の増加が確認され(2026/3期1Q末 自己株式数8,223,963株)、株主還元としての自己株取得を実施。
- 株式分割
- 2024/11/28基準で3分割を実施。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 直近10日で緩やかな上昇推移、年初来高値レンジでの推移。
- 出来高増加を伴う上昇局面が散見。
- 投資家関心
- 機関投資家保有比率:約29%、インサイダー等:約27%。
- 大手機器メーカー(例:ダイキン工業)による持分保有が確認される。
- 予定イベント
- 決算発表(2025年8月上旬)公表済、配当権利落ち日:2025/9/29。
11. 総評
- 事業環境
- 国内の大型再開発・データセンター投資などにより需要は堅調。一方、建設費・人件費・物流費上昇、アジアでの価格競争が収益性に影響。
- 企業特性
- セントラル空調で高いシェアと大型・特殊案件での技術優位、メンテ・管理まで含む一貫モデルが強み。
- 財務基盤は健全でネットキャッシュ、ROEは10%超。
- バリュエーションと株価
- PERは業界平均に対し低位、PBRは小幅プレミアム。配当利回りは自社過去平均を上回る水準。
- テクニカルには年初来高値圏で推移し、移動平均線上で上向き基調。信用買い優勢の需給に留意。
- 進捗と課題
- 中計「move. 2027」に沿った生産性向上・付加価値強化を推進。短期的にはコスト上昇と海外採算の改善が論点。
不明点・未開示項目は記載を省略しています。最新の開示資料(決算短信、有価証券報告書、IR資料)をご確認ください。
企業情報
銘柄コード | 6458 |
企業名 | 新晃工業 |
URL | http://www.sinko.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 機械 – 機械 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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