セレス(3696)企業分析レポート
株価:2,342円(2025/08/12終値)
市場区分:東証プライム/情報・通信業
時価総額:約283.8億円
注)本資料は公開データに基づく客観的整理であり、投資助言ではありません。数値は百万/億円単位の併用。比率等は原則連結、期間は文脈に応じてFY2024、直近12カ月(LTM)、2025年上期等を併記。
1. 企業情報
- 概要
- スマホ向けポイントサイト「モッピー」、自社アフィリエイト「AD.TRACK」を中心としたモバイルサービス事業が主力。加えて、D2C(化粧品・健康食品等の企画・製造・販売)、企業のDX支援を展開。
- フィナンシャルサービス事業は、ブロックチェーン関連、オンラインファクタリング、投資育成を含む。
- 2005年設立、東京都渋谷区。代表者:都木 聡。
- 事業構成(2024年12月期)
- モバイルサービス:売上比率約94%、セグメント利益率目安約17%
- フィナンシャルサービス:売上比率約6%、セグメント損失(同-65%目安)
- 最近のトピック
- 2025/9/1予定:ファイブゲートの「ポイントインカム」「AD-LEAP」事業譲受(ポイントメディア領域の拡大)。
- 連結範囲見直し(投資事業組合・D2C子会社等の新規連結、ゆめみの除外)。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 国内ポイントメディア・アフィリエイト領域で主力級の一角。「モッピー」基盤と自社ASP「AD.TRACK」を併せ持つ点に特徴。
- 2025/9の事業譲受によりポイントメディアのポートフォリオ拡充が見込まれる。
- 競争優位性・課題
- 優位性:大規模会員基盤、広告主とメディアを自社ASPで結節できる垂直連携、D2C・DXとの補完関係。
- 課題:インターネット広告市場の成熟と広告主ROI志向の高まり、個人情報・プラットフォーム規制動向、D2C商品のライフサイクル管理、暗号資産価格変動による損益ブレ。
(定量的な市場シェアの公表はなし)
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/基本戦略
- モバイルサービスの収益力最大化(ポイント×アフィリエイトの連携強化、プロダクト改善、キャンペーン運用の最適化)。
- D2C・DXを含む垂直統合モデルの深化により、LTV最大化と収益多角化。
- フィナンシャルではオンラインファクタリングの伸長を図りつつ、ブロックチェーン領域の損益管理を強化。
- 重点施策(開示ベース)
- ポイント事業:UI/UX改良、会員・アプリDLの積み上げ、AD.TRACK連携強化。
- D2C:主力商品のてこ入れ、新規商品の開発・最適化。
- DX:受注改善と高付加価値案件の拡大。
- M&A/事業譲受:ポイントインカム等の取得によりシェア・提供価値・収益性の向上を目指す。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 主力は広告収入(成果報酬・純広等)。モバイルサービスが利益を牽引。
- D2C(商品粗利)とDX(受託収益)で補完。フィンテックは現状損失も、ファクタリングは成長。
- 適応力とリスク
- 会員基盤・データ活用・自社ASPの活用余地がある一方、広告需要循環、規制・プラットフォーム方針、暗号資産のボラティリティが収益変動要因。
5. 技術革新と主力製品
- 主力サービス
- 「モッピー」、自社アフィリエイト「AD.TRACK」
- D2C商材(化粧品・健康食品等)、企業向けDX支援
- オンラインファクタリング、ブロックチェーン関連(暗号資産評価の影響あり)
- 技術・独自性
- メディア(ポイント)×アドプラットフォーム(ASP)×自社商材(D2C)の垂直連携。
- ブロックチェーン関連は評価損が期中に発生、損益管理の強化が課題。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 指標(2025/08/12、株価2,342円)
- 会社予想EPS:290.86円 → 予想PER約8.05倍(開示値と一致)
- LTM EPS:204.92円 → LTM PER約11.4倍
- BPS(実績):1,043.81円 → PBR約2.24倍
- 業界平均:PER約23.2倍、PBR約2.3倍
- 売上高LTM:304.1億円 → PSR約0.93倍(時価総額283.8億円)
- 現金:131.9億円、借入:75.6億円 → ネットキャッシュ約56.3億円
- EV概算:時価総額283.8億円 − ネットキャッシュ56.3億円 ≈ 227.5億円
- LTM EBITDA:約33.4億円 → EV/EBITDA約6.8倍
- 参考計算
- 予想EPSに業界平均PERを単純適用した理論株価(参考):約6,760円(構造・成長性の差異を無視した単純計算)
7. テクニカル分析
- 位置づけ
- 年初来レンジ:1,770〜3,230円の中で、現値2,342円は下限寄り(下から約39%水準)。
- 50日移動平均:約2,400円、200日移動平均:約2,487円 → 現値は両移動平均を下回る。
- 直近10日
- 8/8の大商いを伴う下落後、2,270〜2,490円でのレンジ推移。出来高は3カ月平均(約74万株)に近い日もありつつ、直近10日平均(約40万株)並みへ。
- 信用動向
- 信用買残140.7万株、信用倍率7.08倍。買い長基調でポジション偏りがある。
8. 財務諸表分析
- 成長・収益性
- 売上高:2021年234.0億円 → 2022年205.4億円 → 2023年240.7億円 → 2024年277.1億円 → LTM約304.1億円(増収継続)。
- 営業利益:2022年12.5億円 → 2023年11.2億円 → 2024年22.3億円 → LTM営業利益率約9.2%。
- 純利益:2022年0.5億円 → 2023年4.5億円 → 2024年14.8億円 → LTM約23.6億円。
- 2025年上期(1-6月):売上158.5億円(前年比+20.6%)、営業利益14.6億円(+80.1%)、当期純利益155.2億円(+130.6%)※一時要因含む可能性あり。
- 効率性
- ROE:FY2024実績14.6%、LTM約21.9%。ROA LTM約5.8%。
- キャッシュフロー(2025年上期)
- 営業CF+131.9億円、投資CF+77.6億円(子会社株式売却等)、財務CF▲284.7億円(短期借入返済等)。
- 財務安全性
- 自己資本比率:33.8%(FY2024末)→ 37.3%(2025上期末)。
- 現金同等物131.9億円、ネットキャッシュ約56.3億円、流動比率1.30倍、Debt/Equity約59.6%。
- セグメント
- モバイルサービス:売上152.6億円、セグ利益27.8億円(2025上期、増収増益)。
- フィナンシャルサービス:売上5.9億円、セグ損失5.95億円(暗号資産評価損等)。オンラインファクタリングは堅調。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2024年期末:60円(普通40円+記念20円)
- 2025年通期予想:60円(会社予想、利回り約2.56%)
- 参考:LTMベース配当性向約19.5%
- 自社株
- 自己株式:約4.75%保有。過去の取得実績が示唆されるが、今期計画の詳細開示はなし(本資料時点)。
- 大株主・所有構造
- インサイダー保有:約28%、機関投資家保有:約28%、フロート約746万株。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 52週騰落率:約+94.8%。中長期では上昇後の調整局面。
- 直近は移動平均線下での保ち合い推移。
- 関心を動かす要因
- 事業譲受(ポイントインカム等)進捗・統合効果の顕在化。
- モバイルサービスのKPI(会員数、アクティブ率、ARPU等)の推移。
- D2C主力商品の再成長、DX受注動向。
- 暗号資産市場の価格動向と評価損益。
- 期中の見通し(通期EPS291円見込み)に対する進捗。
11. 総評
- モバイルサービス事業が収益を牽引し、LTMで売上・利益ともに改善。2025上期は増収増益、自己資本比率も上昇。
- フィナンシャルサービスはブロックチェーン関連の評価損で赤字継続だが、オンラインファクタリングは堅調。
- バリュエーションは、予想PER約8倍、PBR約2.24倍、EV/EBITDA約6.8倍、PSR約0.93倍。業界平均PER(約23倍)比では低位水準だが、事業ポートフォリオ・成長/収益特性の差異に留意が必要。
- テクニカルでは年初来レンジ下寄りかつ主要移動平均線を下回る推移。信用買い残は積み上がり。
- 今後は、ポイントメディア事業の統合効果、D2Cの再成長、DXの案件質向上、暗号資産関連の損益安定化が注目点。
(本資料は情報提供のみを目的とし、投資判断は各自の責任でお願いします)
企業情報
銘柄コード | 3696 |
企業名 | セレス |
URL | http://ceres-inc.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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