レンゴー(3941)企業分析レポート

株価: 887.3円(2025-08-15終値)
市場: 東証プライム/パルプ・紙(素材・化学)
時価総額: 約2,405億円

1. 企業情報

  • 概要
    • 板紙・段ボール分野の大手。原紙(コンテナボード等)から段ボール箱まで一貫生産。軟包装(フィルム・ラベル・セロファン等)、重包装(フレキシブルコンテナ・クラフト紙袋)、包装機械、機能材・封緘材、ノンウーブン等も展開。
    • 海外はアジア・欧州を中心に事業を展開。物流、保険代理、リース、不動産など周辺事業も保有。
    • 1909年創業、1920年設立。本社:大阪市北区中之島。
  • 連結事業構成(売上構成の目安)
    • 板紙・紙加工関連 52%
    • 軟包装関連 18–20%
    • 重包装関連 5%
    • 海外関連 20–21%
    • その他 4%
  • 直近トピック
    • 三井化学東セロを子会社化(軟包装の事業資産が増加、負ののれん特益を計上)

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 板紙・段ボールの最大手クラス。板紙専業で国内首位、製紙業界では上位(3位)とされる。
  • 競争優位性(示唆)
    • 原紙から箱までの一貫体制によるコスト・品質・納期管理。
    • 多層ポートフォリオ(段ボール×軟包装×重包装×機械)による顧客提供価値の広さ。
  • 課題
    • エネルギー・物流費・人件費の上昇への対応。
    • 欧州など海外一部での需要鈍化(自動車産業等)の影響。
    • 環境規制強化・資材価格変動への機動的な価格転嫁の継続。

3. 経営戦略と重点分野

  • 直近期の施策(決算短信より)
    • 価格改定の継続(板紙・軟包装で増収寄与)。
    • コスト上昇(固定費・物流費)への対応強化。
    • 海外事業の収益性改善(欧州での重量物段ボール採算悪化に対応)。
    • 軟包装の強化(子会社化により規模・技術領域拡大)。
  • 中期的な方向性(公表情報ベースでの整理)
    • 紙・段ボールの基盤強化と、軟包装を含む総合パッケージングの拡大。
    • 包装機械・ソリューション提案(EC対応など)による付加価値提供。

※中期経営計画の数値目標やKPIは本資料では未確認。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 景気連動性のある量産ビジネス(段ボール)に、軟包装・機械・機能材等の多角化で安定化を図る構成。
  • 需要・供給
    • 内需(食品・日用品・EC物流)に支えられ相対的に底堅い一方、海外・産業材(自動車等)は景気に左右されやすい。
  • 適応力
    • 価格改定の実施実績、原紙一貫体制、M&Aによるポートフォリオ強化といった適応手段を保有。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・製品
    • スマートディスプレイ包装、機能性・意匠性段ボール、EC向け包装システム、包装機械(成形・封緘・インクジェット等)。
    • 軟包装(フィルム包装、ラベル、セロファン、鮮度保持包装)を拡充。
  • 収益ドライバー
    • 国内板紙・段ボールが利益貢献の中心。直近では軟包装の増益寄与が確認(Q1で増収増益)。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提
    • 株価 887.3円、EPS(会社予想)96.83円、BPS 1,843.27円、配当予想30円。
  • 指標
    • 予想PER:約9.2倍(会社公表値9.16倍)
    • PBR:約0.48倍
    • 配当利回り:約3.38%
    • 参考:LTM EPS 116.96円 → LTM PER 約7.6倍
    • 参考:売上/株(LTM)4,027.53円 → P/S 約0.22倍
    • EV/EBITDA(概算):EV ≈ 2,405億 + 4,554億 − 721億 ≈ 6,239億円、EBITDA 1,093億円 → 約5.7倍
  • 業界平均との比較(提供値)
    • 業界平均PER 9.5倍、PBR 0.5倍と近接した水準。

7. テクニカル分析

  • トレンド
    • 50日移動平均 820円、200日移動平均 822円に対し株価887円と上方。中期的には上向き基調が示唆。
  • 位置づけ
    • 年初来高値 922円に接近するレンジ(直近高値帯:880〜900円)。52週高値は1,018円。
  • 出来高・需給
    • 3カ月平均出来高約141万株、10日平均約146万株。8/5に出来高増加後、足元は平均並み。
    • 信用倍率 9.06倍。信用買い・売りともに前週比で減少。

8. 財務諸表分析

  • 収益性(LTM)
    • 売上高 9,981億円、営業利益率 4.16%、純利益率 2.10%。
    • ROE 4.68%(参考:別指標で実績6.52%)、ROA 1.81%。
  • 成長性
    • 直近期(Q1)売上高は前年比+2.0%。一方、固定費・物流費上昇や海外採算悪化で営業・経常・純利益は減益、純利益は-57.1%。
  • 安全性
    • 自己資本比率 約37%(Q1 37.0%)、D/E(有利子負債/自己資本)約92%。
    • 流動比率 1.16倍。現金 721億円、総借入 4,554億円。
  • セグメント(Q1)
    • 売上構成:板紙・紙加工約52%、軟包装約20%、海外約20%。
    • 利益貢献:板紙・紙加工約67%、軟包装約26%。海外は営業赤字。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 会社予想 年間30円(期末15円想定、記載上中間の明記なし)。利回り約3.4%。
    • 予想配当性向 約26%(LTMベースでは約26%、予想EPSベースでは約31%相当)。
  • 自社株
    • 自己株式比率 7.93%(保有残高)。直近の新規取得計画は資料上未確認。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 50日・200日線を上回り、年初来高値圏に接近。直近10日では875〜890円の持ち合いレンジが中心。
  • 投資家関心の示唆
    • M&Aによる軟包装強化、価格改定進捗、エネルギー・物流費、欧州需要動向(自動車業界)などが注目要因。
    • ベータ 0.07と市場連動性は低めの傾向。

11. 総評

  • 事業基盤は、国内板紙・段ボールの一貫体制を核に、軟包装・重包装・包装機械を組み合わせた総合パッケージング。Q1は増収ながらコスト上昇と海外採算悪化で減益。
  • バリュエーションは、予想PER・PBRともに業界平均に近い水準。EV/EBITDAは約5.7倍(概算)。
  • 財務は自己資本比率約37%、D/E約92%。短期はコスト・物流費・海外需要の推移、価格改定の浸透、子会社化による軟包装の収益寄与が注目点。
  • 株価は中期移動平均線上で推移し、年初来高値圏に近いレンジ。出来高は平均並み、信用需給は買い長の状態。

本資料は公開情報に基づく情報整理であり、投資判断を目的とした助言ではありません。各種数値は四半期・LTM・会社予想等で定義が異なる場合があります。最新の有価証券報告書・決算短信等の原資料もご確認ください。


企業情報

銘柄コード 3941
企業名 レンゴー
URL http://www.rengo.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 素材・化学 – パルプ・紙

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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