ANYCOLOR(5032)企業分析レポート

株価等の基準日: 2025-08-15(終値 4,840円)

1. 企業情報

  • 概要
    • VTuberグループ「にじさんじ」および英語圏「NIJISANJI EN」を運営するエンターテインメント企業。所属タレント(バーチャルライバー)のマネジメント、Live2D/3Dモデル制作、配信・イベント運営、グッズ・デジタル商品の企画販売、法人向けプロモーション等を展開。
    • 自社開発によるサイト・アプリ・社内システムなど、配信・コマース基盤の内製化にも取り組む。
  • 売上構成(単独、2024年4月期目安)
    • コマース(グッズ/ボイス等)59%
    • ライブ(配信・動画関連)16%
    • プロモーション(法人タイアップ等)18%
    • イベント 6%
    • その他 1%
    • 海外売上比率 約20%
  • 上場・区分: 東証プライム(情報・通信業)
  • 本社: 東京都港区赤坂9-7-2 ミッドタウン・イースト
  • 従業員: 平均年齢 31.2歳、平均年収 511万円

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 国内VTuberプロダクションの上位プレイヤー。「にじさんじ」は大型IPとして知名度が高く、タレント数とコマースの商品開発力が収益源。
    • 海外展開(NIJISANJI EN)を早期から実施し、海外売上比率が2割程度。
  • 競争環境・優位性
    • 収益源が配信広告・投げ銭依存に偏らず、物販・デジタル商品の比率が高い点はマネタイズ多様化の一要素。
    • 3Dライブや法人タイアップなどIP拡張機会が広い。
  • 課題
    • タレントの稼働・炎上対応、プラットフォーム規約変更など、外部要因の影響を受けやすい。
    • 海外事業は需要の振れや運営コスト、言語・文化差への対応が必要。
    • 市場シェアの公表値は限定的(定量的なシェアは不明)。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・基本方針(決算短信等より)
    • コマース領域を成長牽引役としつつ、ライブストリーミング、イベント、プロモーションもバランス成長を目指す。
    • ユニット活用・新規デビュー強化、バーチャル・タレント・アカデミーによる人材パイプライン構築。
    • コスト効率に留意した運営と、ファンコミュニティ拡大(ANYCOLOR ID:168.7万ID、前年比+33.6%)。
  • 2026年4月期 業績見通し(会社)
    • 売上高 4,900~5,100億円(+14.3~+18.9%)
    • 営業利益 190~200億円(+16.7~+22.9%)
    • 当期純利益 131.8~138.8億円(+14.5~+20.5%)
  • 重点分野の示唆
    • 自社IPを核にしたグッズ・デジタル商品拡充、海外ファン向けの販売チャネル最適化、3Dライブ等の高付加価値イベント。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 物販・デジタル商品、配信収益(広告・メンバーシップ・ギフティング等)、イベント収入、法人タイアップの複線モデル。
  • 強みの要素
    • 高いファンエンゲージメントと継続的な商品企画力、モーションキャプチャ等の制作基盤、CRM(ANYCOLOR ID)活用余地。
  • リスク・適応力
    • プラットフォーム依存、タレント要因、IPレピュテーション、為替・在庫・サプライチェーン、規制・コンプライアンス等。
    • 収益源の多様化と海外分散は一定の緩衝材。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・制作
    • Live2D/3Dモデル制作、モーションキャプチャ運用、配信・ECの内製システム、データに基づく商品MD(示唆)。
  • 主力製品・サービス
    • コマース(グッズ/ボイス/デジタルコンテンツ)、YouTube等での配信マネタイズ、3Dライブ・イベント、法人向けプロモーション案件。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提
    • 株価 4,840円、予想EPS 215.86円、実績BPS 359.74円
  • 指標
    • 予想PER: 約22.42倍(提供値)
    • 実績PBR: 約13.45倍(提供値)
    • 配当利回り(予想): 約1.45%(年間70円)
    • EV/EBITDA(参考・LTM): EV ≈ 2,797億円(時価総額2,955億−現金158億+負債4.5億)/ EBITDA約165.6億 ≈ 約16.9倍
  • 業界平均との比較(参考)
    • 業界平均PER 23.2倍に当てはめた理論株価目安: 約5,006円(= 215.86×23.2)
    • 業界平均PBR 2.3倍に当てはめた理論株価目安: 約827円(= 359.74×2.3)
    • 注:同社は軽資産・高ROEモデルのため、PBR単純比較の妥当性は限定的。

7. テクニカル分析(短期)

  • 価格位置
    • 現在値 4,840円は、50日移動平均 4,770.8円の上方、200日移動平均 3,480.1円の大幅上方。
    • 年初来高値 5,320円に対して約9%下、年初来安値 2,580円に対しては大幅上。
  • モメンタム
    • 直近10日終値は4,785→4,840円と小幅上昇、レンジは4,755~4,895円中心のもみ合い。
    • 出来高は本日27.4万株で10日平均(約38.4万株)を下回る。3カ月平均(約70.5万株)に対しても低水準。
  • ボラティリティ/相関
    • 5年β(参考)-1.22は算出期間の特殊要因を含む可能性。

8. 財務諸表分析

  • 成長
    • 売上高(百万円):14,164(2022)→25,342(2023)→31,995(2024)→42,876(2025)
    • 営業利益(百万円):4,191→9,410→12,362→16,279
    • 当期純利益(百万円):2,793→6,699→8,725→11,510
  • 収益性(LTM)
    • 粗利率 約46.9%(=20,109/42,876)
    • 営業利益率 約38.0%
    • 当期純利益率 約26.8%
    • ROE 約55.2%、ROA 約37.5%
  • キャッシュフロー(2025年4月期)
    • 営業CF 111.8億円、投資CF △22.8億円、財務CF △93.8億円
    • LTM FCF 約77.2億円、OCFマージン約26%、FCFマージン約18%
  • 安定性
    • 現金等 158.2億円、総負債 0.45億円、D/E約0.21%、自己資本比率 75.4%、流動比率 3.57
  • 効率性
    • 売上高成長と高い営業レバレッジにより、利益率を高水準で維持。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 2025年4月期:年間65円(期末32.5円)
    • 2026年4月期(予想):年間70円、配当利回り約1.45%(株価4,840円前提)
    • 予想配当性向:約34.8%
  • 自社株買い等
    • 2025年4月期は財務CFがマイナス(配当・自己株式取得等の支出を含む)。具体額の詳細は別途開示資料確認が必要。
  • 株主構成
    • インサイダー保有比率 約51.7%、浮動株 2,722万株相当。主要株主にソニー・ミュージック、伊藤忠商事など。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 52週騰落率 約+111.6%、年初来高安:5,320円/2,580円
  • 信用動向
    • 信用倍率 1.82倍、買残・売残ともに前週比で減少(ポジション整理の示唆)。
  • 流動性
    • 平均出来高(3カ月)約70.5万株に対し、直近はやや低調。
  • 需給・関心
    • インサイダー持分が大きく、実効フロートは限定的。イベント(大型ライブ、グッズ施策、海外展開の進捗、決算・ガイダンス更新、プラットフォーム動向)が短期の変動要因。

11. 総評(要点整理)

  • 事業面
    • VTuber/IPの多面的マネタイズ(特にコマース)が成長を牽引。海外売上比率は2割、ID基盤の拡大が続く。
  • 財務面
    • 高マージン・高ROE・無借金に近い財務体質、安定したOCF/FCFを確保。
  • バリュエーション
    • 予想PERは業界平均に近い水準、PBRは高ROE・軽資産モデルを反映して高位。DCF以外の単純比較には前提差に留意。
  • テクニカル・需給
    • 中長期上昇トレンド上にありつつ、直近はレンジ推移。出来高は平均を下回り、信用残はやや縮小。
  • 主な観点
    • 成長ドライバー(新規デビュー、ユニット施策、海外コマース)、大型イベント計画、プラットフォーム規約・為替・在庫リスク、タレント運営の安定性などの動向が注目材料。

参考データ
– 時価総額 約2,955億円、発行済株式数 61,054,649株、単元株数 100株、最低購入代金 約48.4万円
– 値幅制限 4,155~5,560円
– 重要日付(予定):配当落ち日 2025-10-30

本資料は公開情報に基づく企業分析であり、投資勧誘や助言を目的としたものではありません。記載の数値は提供データの範囲で整理しています。


企業情報

銘柄コード 5032
企業名 ANYCOLOR
URL https://www.anycolor.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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