テクノプロ・ホールディングス(証券コード: 6028)企業分析レポート
株価: 4,827円(2025-08-15終値)/市場区分: 東証プライム/業種: サービス業(技術系人材サービス)
1. 企業情報
- 概要: 技術者派遣・請負を中核とする国内最大級の技術系人材サービスグループの持株会社。IT、エレクトロニクス、組込・制御、機械、通信、半導体、エネルギー、医薬・化学など幅広い産業のR&D領域でエンジニアの派遣・受託を提供。施工管理(安全・品質・工程・原価)分野の技術者派遣や図面作成、さらに人材紹介・技術教育も展開。海外はアジア・欧州などで人材ソリューションと受託開発を行う。
- セグメント構成(売上シェアの目安):
- R&Dアウトソーシング: 約77%
- 施工管理アウトソーシング: 約10%
- 国内その他(人材紹介・教育等): 約2%
- 海外事業: 約11%
- 会社情報: 本社=東京都港区/従業員数=28,746人/平均年齢=44.3歳
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション: 国内技術系人材サービスで最大級。大手顧客向けにIT・組込み・機械/電気などの高スキル領域に強み。
- 競争優位性:
- 幅広い産業・技術領域に対応するスケール(配属適合力、案件獲得力)。
- 教育・研修機能と人材紹介を併せ持つ総合的な人材ポートフォリオ。
- 大手企業との継続取引による稼働安定性。
- 課題:
- マクロ景況・顧客のIT投資/設備投資動向の影響。
- エンジニア採用競争・人件費上昇による粗利圧迫リスク。
- 労働関連規制・コンプライアンス対応の継続強化。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/戦略(要約):
- 大手顧客向けR&D支援の深耕、IT/デジタル・組込・半導体等の成長領域にリソース配分。
- 施工管理での人材育成と提供力強化。
- 国内その他(人材紹介・教育研修)の収益性改善。
- 海外はインフラ投資・DX需要を取り込み、地域/サービスの選択と集中を推進。
- 具体策(決算短信より):
- R&D: 大手企業向け提供強化。
- 施工管理: 人材育成と供給力拡大。
- 国内その他: 人材紹介・研修の拡大(収益性改善が焦点)。
- 海外: インフラ・DX需要の取り込みと事業基盤強化。
- 株主還元: 自己株式の取得・消却を実施。配当性向は「5割方針」を掲げる。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: エンジニア派遣(時間課金)と受託/請負のミックス。長期取引先の比率が高く、景気変動の平準化余地。
- 構造的需要: 企業のDX・ソフトウェア化、EV/自動運転、半導体、エネルギー転換などで技術人材ニーズは底堅い傾向。
- 適応力:
- 分野/技術の分散により単一産業ショックへの耐性。
- 研修・教育や人材紹介を通じたスキル再配置(リスキリング)機能。
- リスク: 景気後退局面での稼働率低下、採用難・賃上げ圧力、海外事業の為替・法規制リスク。
5. 技術革新と主力サービス
- 技術領域: IT/ネットワーク、業務アプリ、組込制御、機械・電気、半導体、生化学など。システム保守運用や受託も展開。
- 主力収益源: R&Dアウトソーシング(売上の約8割弱)が牽引。IT・組込/制御領域のニーズが強い。
- 研究・教育: 技術教育・研修サービスを提供し、スキルアップと稼働安定につなげる。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提: 株価4,827円、BPS(実績・連結)768.59円、PBR実績6.28倍(提供データと一致)。
- EPS(過去12か月)154.46円を用いた参考PER:
- PER ≈ 4,827 ÷ 154.46 ≈ 約31.2倍
- 参考比較(業界平均):
- 業界平均PER: 17.0倍
- 業界平均PBR: 1.8倍
- 配当利回り(フォワード):
- 年間配当想定 85円 → 85 ÷ 4,827 ≈ 約1.76%
- 同社方針(配当性向約5割)とEPS約154円の関係からも整合的(85円/154円 ≈ 約55%)
※ 業績・会計基準の差異(IFRS移行等)により指標は変動する可能性があります。
7. テクニカル分析(短期)
- 直近レンジ: 4,823~4,830円での小幅推移。8/5に年初来高値5,004円。
- 移動平均: 株価は50日線約4,401円、200日線約3,436円を上回る。
- 位置づけ: 52週安値2,652.5円~高値5,004円の上限近辺(高値圏寄り)。
- 出来高: 10日平均出来高(約257万株)が3カ月平均(約92万株)を上回り、投資家関心は高め。
8. 財務諸表分析
- 2025年6月期(IFRS・連結、決算短信):
- 売上高: 238,966百万円(前年+22,500百万円)
- 営業利益: 23,844百万円(前年+1,896百万円)
- 経常利益: 24,268百万円
- 親会社株主に帰属する当期利益: 16,310百万円(減損計上の影響あり)
- 売上高営業利益率: 10.0%
- 自己資本比率: 54.3%
- セグメント(2025/6期・売上/利益の参考)
- R&D: 売上 187,093百万円、セグ利益 23,087百万円(利益貢献大)
- 施工管理: 売上 25,564百万円、セグ利益 3,699百万円(改善)
- 国内その他: 売上 1,581百万円、セグ利益 △3,084百万円(改善余地、減損影響等)
- 海外: 売上 23,027百万円、セグ利益 4,798百万円
- 過去推移(参考・連結):
- 売上高: 161,316(2021)→ 178,756(2022)→ 199,851(2023)→ 219,218(2024/TTM相当)
- 営業利益: 19,462 → 20,642 → 21,838 → 21,919
- 当期利益: 13,245 → 15,430 → 15,365 → 14,684
- 効率性・安全性:
- ROE(実績)約20%/ROA約12%(TTM)
- 総現金 43.69百億円、総有利子負債 18.64百億円 → ネットキャッシュ基調
- D/E 約23%、流動比率 1.65
- キャッシュフロー:
- 営業CF(TTM)約254.7億円、レバードFCF約167.1億円と資金創出力は安定。
9. 株主還元と配当方針
- 方針: 配当性向おおむね5割を基本とする方針。
- 配当:
- フォワード年間配当 85円、想定利回り約1.76%
- 過去12カ月配当 30円(参考データ)
- 5年平均配当利回り 約2.27%(足元利回りは平均を下回る水準)
- その他: 自己株式の取得・消却を実施。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 52週騰落率: +72.52%(S&P500 +15.01%を上回る)
- ベータ: 1.25(市場感応度高め)
- 信用動向:
- 信用買残 700,800株(前週比 +265,700株)、信用売残 9,900株
- 信用倍率 70.79倍と買い残偏重。短期的な需給変動に注意が必要な局面。
- 保有主体: 機関投資家保有比率 約67.6%、自己株比率 約0.3%
11. 総評
- 事業面: 国内最大級の技術系人材サービスとして、R&Dアウトソーシングが収益を牽引。施工管理も改善傾向。教育・紹介や海外は選択と集中が課題。
- 財務面: 売上成長と2桁台の営業利益率(IFRSベース)。ネットキャッシュ、自己資本比率も堅実。減損の一過性影響を織り込みつつ、CF創出力は安定。
- バリュエーション/株価: PERは約31倍、PBR約6.3倍で業界平均を上回る水準。株価は移動平均を上回り、52週高値圏に位置。出来高増加と信用買い残の積み上がりから、短期のモメンタムと需給の影響が大きい状況。
- 主要注目点: 大手顧客深耕と高スキル領域の人材確保、国内その他事業の収益化、海外の選択と集中、採用・賃金動向と稼働率、株主還元(配当性向約5割の継続)など。
本資料は公開情報に基づく情報整理であり、投資勧誘や助言を目的としたものではありません。数値はIFRS移行や期間差異等により変動する可能性があります。最新の開示資料の確認を推奨します。
企業情報
銘柄コード | 6028 |
企業名 | テクノプロ・ホールディングス |
URL | http://www.technoproholdings.com/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。