クロス・マーケティンググループ(3675)企業分析レポート
株価: 718円(時価総額: 143億円、発行済株式数: 19,970,464株)
市場: 東証プライム / 33業種: 情報・通信業
作成日時: 2025-08-18
1. 企業情報
- 概要
- マーケティングリサーチを中核に、デジタルマーケティング、データ収集・分析、ITソリューション(プロモーション、EC、マーケ支援、システム開発・保守運用)を展開。オンライン・オフラインのデータ収集、ショッパーマーケティング、メディカル領域のリサーチも提供。
- 事業の主軸を「リサーチ」から「DX・デジタルマーケティング」へシフトし、海外含め多地域で事業展開。
- セグメント(連結・売上構成の目安)
- デジタルマーケティング: 41%
- データマーケティング: 34%
- インサイト(分析・意思決定支援): 26%
- 海外売上比率: 17%(2024.6時点の目安)
- 直近(2025年6月期 決算短信)セグメント動向
- デジタルマーケティング: インフルエンサーやIPプロモーションが伸長
- データマーケティング: オンラインリサーチが堅調、海外回復も寄与
- インサイト: 医療・ヘルスケアおよび一部海外拠点が軟調
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 調査(データ収集)から分析、デジタル施策実行まで一気通貫で提供する「マーケティングDXパートナー」型。データ起点の強みをデジタル施策に接続できる点が特徴。
- 競争環境と論点
- 競合はオンラインリサーチ専業、総合調査会社、デジタル広告・運用各社など。調査とデジタルの両輪展開は差別化要素となり得る一方、デジタル領域は参入が多く競争は激しい。
- プライバシー規制・クッキーレス対応、生成AI等の技術変化、広告需要の景気感応度への対応が課題。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・方針
- 中期経営計画「DX Action 2024」に沿って、マーケティングDXパートナーとしてサービス領域拡大とビジネスモデル進化を推進。
- 重点施策
- デジタルマーケティング: 高成長分野(インフルエンサー、IPプロモーション等)へ注力
- データマーケティング: オンラインリサーチの基盤強化、グローバル展開強化
- インサイト: 分析力強化による意思決定支援価値の向上
- M&A/組織拡張: Coum株式会社の連結化(当期)
- 会社計画(2026年6月期 会社予想)
- 売上高 320億円(前年+10.7%)
- 営業利益 28億円(+11.0%)
- 経常利益 27億円(+12.5%)
- 親会社株主に帰属する当期純利益 15.5億円(+14.3%)
- EPS 81.69円
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 調査・分析・施策実行の一体提供により、案件の継続性(リピート)とクロスセルの機会を持つ構造。
- 適応力
- オンラインデータ収集とデジタル施策を併せ持つため、マーケ投資のデジタルシフトやDX需要に対応しやすい。海外回復もポートフォリオの分散要因。
- リスク要素
- 広告・プロモーション需要の景気感応度、規制・プライバシー対応、インサイト領域の収益性改善。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・サービスの方向性
- オンラインデータ収集基盤、分析(インサイト創出)、デジタルプロモーション運用、システム受託開発・保守運用、DX関連ITソリューション。
- 収益牽引分野
- インフルエンサー/IP活用などのプロモーション領域、オンラインリサーチ(国内・海外)が伸長。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 指標(連結、会社予想ベース)
- 株価 718円
- EPS(予想): 80.51円 → PER 約8.92倍
- BPS(実績): 414.68円 → PBR 約1.73倍
- 配当予想: 年間15.0円 → 予想配当利回り 約2.09%
- 業界平均との比較(参考)
- 業界平均PER: 23.2倍、PBR: 2.3倍
- 当社はPER・PBRともに業界平均より低い水準に位置。
- 参考情報
- 会社計画EPS(2026/6期)81.69円を用いた場合の単純PERは約8.8倍。
7. テクニカル分析(短期)
- 価格位置
- 現在値 718円
- 年初来高値 840円 / 年初来安値 562円(レンジ中位)
- 50日移動平均 734.38円(現値<50日線)、200日移動平均 716.44円(現値≒200日線)
- 足元の値動き(直近10日)
- 8/12の決算発表後とみられるタイミングで出来高を伴う下落(8/13の出来高増、終値730円)→その後も戻り鈍く718円。
- 需給
- 信用買残 90.7万株、信用倍率 31.5倍と買い長。短期的な値動きの振れに影響しやすい需給。
8. 財務諸表分析(連結)
- 2025年6月期(決算短信)
- 売上高 288.97億円(前年比+10.4%)
- 営業利益 25.23億円(+36.8%)
- 経常利益 24.00億円(+25.5%)
- 親会社株主に帰属する当期純利益 13.56億円(+13.7%)
- 売上高営業利益率 約8.7%
- EPS 71.47円
- キャッシュフロー・財政状態
- 営業CF 19.56億円、投資CF △4.80億円、財務CF △11.44億円
- 期末現金等 76.34億円、自己資本比率 48.6%
- 収益性・効率性(参考)
- ROE(実績)18.0%
- 過去推移(参考データからの概況)
- 2023→2025で増収・増益基調。営業利益は2022年水準に回復・上回り、利益率も改善。
- セグメント
- デジタルマーケティング、データマーケティングが増収増益。インサイトは一部領域・地域で弱含み(利益水準は改善余地)。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2024/6期: 年間13円
- 2025/6期: 年間14円
- 2026/6期(会社予想): 年間15円
- 予想配当性向(参考): 約18.7%(外部指標ベース)
- 自社株
- 自己株式保有あり(自己株式数: 71.8万株、株主名簿上の自己株口: 約111.8万株の記載あり)。具体的な実施時期・規模の開示は本文データ内では不明。
- 株主構成(参考)
- インサイダー保有比率 約53.8%、機関投資家保有比率 約18.6%、フロート約895万株。流動性や需給に影響。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 52週変化率 +11.49%。短期は決算後の出来高増を伴う下落で上値重い展開。
- 出来高
- 3カ月平均 62.8千株に対し、直近10日平均 144.5千株と増加。イベント(決算)通過に伴う関心の高まりが示唆されるデータ。
- イベント
- 2025-08-12 決算発表(短信提出日)。次回の配当基準日: 2025-12-29(予定)。
11. 総評
- 事業面
- データ起点で調査・分析からデジタル施策まで一貫提供できる体制に強み。データマーケティングとデジタルマーケティングが牽引し、海外も回復基調。一方、インサイト領域の収益性は改善余地。
- 業績・財務
- 2025/6期は増収・大幅増益、営業利益率も改善。営業CF黒字、自己資本比率48.6%と財務の安定性が確認できる。
- 株価・指標
- PER・PBRは業界平均を下回る水準。配当は増配基調で利回り約2.1%。
- リスク・留意点
- デジタル広告・プロモーション需要の変動、規制対応、競争激化、信用買い長による短期需給の振れ。
- まとめ
- データ×デジタルの一体提供モデルと海外回復が業績を下支え。短期はイベント後のモメンタムと需給に注意が必要な局面。中計に沿った成長シナリオの進捗と、インサイト領域の収益性動向が注目点。
(注)本資料は公開データに基づく一般的な企業分析であり、投資判断を勧誘・推奨するものではありません。各指標・数値は提示情報内の時点・基準が混在する場合があります。最新の開示資料でご確認ください。
企業情報
銘柄コード | 3675 |
企業名 | クロス・マーケティンググループ |
URL | https://www.cm-group.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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