丸井グループ(8252)企業分析レポート
以下は、公開情報として提供いただいたデータ(決算短信、株価・財務指標、株主情報 等)に基づく整理です。不明な点は記載を控えています。
1. 企業情報
- 概要
- 小売とフィンテックを両輪とする持株会社。首都圏の若年層向け百貨店「マルイ」「モディ」を自社販売からテナント賃貸へ転換し、在庫リスクを抑えた不動産収益モデルへ移行。
- フィンテックは自社「エポスカード」を中心としたクレジット・決済、割賦販売、手数料収入が柱。投信販売(つみたて)、少額短期保険、与信管理・債権回収、D2C投資・支援など周辺領域へ展開。
- 事業構成(連結・2025/3期)
- 小売 30%(営業利益率目安10%)
- フィンテック 70%(営業利益率目安24%)
- 基本情報
- 市場区分:東証プライム(小売業)
- 従業員:4,051人、平均年齢39.8歳、平均年収682万円
- 所在地:東京都中野区
- 代表者:青井 浩
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 小売:百貨店・専門店の「体験型テナント」シフトを進める賃貸主モデル。自社カードとの相乗で来店〜決済までのデータ連携が強み。
- フィンテック:非銀行系カード会社の中核プレイヤー。エポスカードは会員基盤の拡大と提携カード(「好き」を軸にしたコミュニティ型)で差別化。
- 競争優位
- 自社商業施設×カード会員基盤の獲得・活用力
- 割賦・手数料中心の収益構造(資本効率と成長性の両立を志向)
- 体験型テナント比率の引上げによる来店動機の強化
- 課題
- 金利上昇局面での調達コスト増・金利負担(実績として金融費用拡大の傾向)
- カード競争の激化(流通・ネット系・銀行系の強者との競合)
- 景気・消費動向や与信費用の変動リスク
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・中期方針(「経営ビジョン&戦略ストーリー2031」)
- 「好き」を応援するビジネスへの転換で、社会的インパクトと収益性の両立を追求
- KPI目標(2031/3期):PBR 3〜4倍、EPS年率成長9%以上、TSR年率12%以上
- 人的資本投資・イノベーション創出
- 重点施策
- 小売:体験型テナントの拡大(面積構成比65%、前年比+4pt)
- フィンテック:カード取扱高の拡大(過去最高を更新)、提携・推し活カードの強化、新規会員獲得の継続
- 金利体質改善・環境対応(気候変動リスク対応)
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 小売:賃貸・不動産型(在庫リスク小、稼働率・来店数が鍵)
- フィンテック:割賦・各種手数料+金利収益(与信・延滞管理と金利・信用コストが鍵)
- 適応力
- キャッシュレス拡大の構造追い風。自社施設・会員データの活用により顧客獲得とLTV向上を図るモデル。
- 金利上昇・与信費用増などの金融環境変化や、QRコード・BNPL等の競合手段への対応が継続テーマ。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・独自性
- カード・アプリ基盤と会員データ活用、提携カードのコミュニティ設計(「好き」の可視化)
- 与信・回収ノウハウ(長年の割賦販売運営)
- 主力
- エポスカード(新規・期末会員とも増加)
- つみたて投信(「つみたて投資」サービス)、少額短期保険
- 小売は体験型テナント構成の最適化
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提(提供データ)
- 株価:直近終値 3,219円(8/15)、前日終値 3,244円
- 予想EPS:156.00円、予想PER:20.63倍、実績BPS:1,349.27円、実績PBR:2.39倍
- 配当予想:131円、配当利回り:4.07%、業界平均 PER 21.3倍/PBR 1.8倍
- 比較
- PER比較:同社 20.63倍 vs 業界平均 21.3倍(ほぼ同水準)
- 参考価格(業界平均PER適用):156円×21.3倍 ≈ 3,323円
- PBR比較:同社 2.39倍 vs 業界平均 1.8倍(プレミアム)
- 参考価格(業界平均PBR適用):1,349.27円×1.8倍 ≈ 2,429円
- 配当
- 予想配当性向:約84%(131円/156円)
- DOE方針(目安10%)に基づく還元強化を掲示
※上記は相対比較の数値整理であり、投資判断ではありません。
7. テクニカル分析
- 価格位置
- 年初来高値:3,272円(8/13)。直近終値は3,219円で高値圏に近いレンジ。
- 短期モメンタム(直近10営業日)
- 終値は10日平均(約3,195円)を上回り、緩やかな上昇基調。
- 目先の抵抗帯:3,260〜3,272円ゾーン、サポート:3,200円近辺。
- 信用動向
- 信用倍率0.97倍、買残+9.8千株/売残-101.1千株と、売り方の買い戻しが進んだ形。
- 需給イベント
- 予想権利落ち日:2025/9/29(配当受取を意識した需給変動要因になり得る)。
8. 財務諸表分析
- 売上・利益(連結)
- 2022/3:売上2,093億円、営業益368億円、純益178億円
- 2023/3:売上2,178億円、営業益388億円、純益215億円
- 2024/3:売上2,352億円、営業益410億円、純益247億円
- 直近12か月:売上2,544億円、営業益445億円、純益266億円
- 増収増益が継続。営業利益率は約17.5%(直近12か月)。
- 2026/3期 1Q(前年比)
- 売上収益 +12.9%、営業利益 +37.1%、純利益 +27.6% と好調。フィンテックが牽引。
- 収益性・効率
- 実績ROE:10.65%(会社計画2026/3期ROE 11.2%)
- 純利益率:約10.5%(直近12か月)
- 財務安全性
- 自己資本比率:23.4%(直近実績)→ 1Q時点21.5%へ低下(総資産拡大による希薄化)。
- 金融費用の増加傾向:利息費用は2022/3の12.7億円→直近34.5億円へ増(金利上昇影響の示唆)。
- キャッシュフロー
- データ未提供のため割愛。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2025/3期:年間106円
- 2026/3期(予想):年間131円、DOE目安10%
- 予想配当利回り:4.07%
- 自己株式
- 自己株保有比率:13.17%(過去に継続的な自己株取得を実施してきたことを示唆)
- 総還元
- 高還元の継続を掲げ、DOEを軸とした安定・成長配当政策。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 8月に年初来高値を更新。10日ベースで上昇傾向、直近は高値付近での持ち合い。
- 投資家関心の材料
- 1Qで取扱高・利益が過去最高水準の更新傾向
- フィンテック会員基盤の拡大、体験型テナント比率の上昇
- 金利動向(金融費用・与信コスト)、消費動向、競合各社のカード施策
- 権利取り需要(配当131円)や自己株動向
11. 総評
- 小売のテナント賃貸化とフィンテックの拡大により、在庫リスクを抑えた収益モデルへ転換。売上・利益は複数年で増加基調、1Qも二桁増収・大幅増益。
- 金利上昇に伴う金融費用の増加や、カード事業の競争激化は注視点。自己資本比率は20%台前半で推移し、資産拡大とバランスシート運営のバランスが論点。
- バリュエーションはPERで業界平均近辺、PBRはプレミアム。配当はDOE方針のもと増配計画で、利回りは4%台。
- テクニカル面では年初来高値圏。短期では3,260〜3,270円台の上値抵抗と3,200円近辺のサポートが意識されやすい構図。
本レポートは提供データに基づく客観的な整理であり、投資勧誘・投資助言を目的としたものではありません。
企業情報
銘柄コード | 8252 |
企業名 | 丸井グループ |
URL | http://www.0101.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 小売 – 小売業 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。