2209 井村屋グループ 企業分析レポート(2025-08-19時点)
本資料は情報提供を目的としたもので、投資勧誘や特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は原則として連結ベース。公表資料・提示データに基づき整理しています。
1. 企業情報
- 概要・事業内容
- あずき(小豆)をコアとした菓子・食品、冷菓(アイス)、点心(肉まん・あんまん)などを製造販売。OEMやレストラン・ベーカリー、不動産賃貸・管理等も展開。
- 主力ブランド:「あずきバー」、防災備蓄用「えいようかん」、コンビニ・量販向け中華まん等。
- 海外はマレーシア等にも展開。
- 連結セグメント構成(2025/3):流通 91%、調味料 9%、その他 0%(カッコ内はセグメント利益率の目安)
- 上場区分:東証プライム/業種:食料品
- 会社基礎データ
- 本社:三重県津市高茶屋7-1-1
- 設立:1947年4月
- 従業員:952名、平均年齢38.0歳、平均年収約602万円
- 代表者:大西 安樹
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 和菓子・小豆系スイーツ、冷菓、点心で高い知名度を有する中堅食品メーカー。
- 小豆・砂糖・小麦など一次原料価格の影響を受けやすい一方、定番需要とOEMで生産稼働を維持。
- 競争優位・課題
- 強み:小豆加工技術・ブランド資産(定番商品の継続需要、備蓄・健康志向対応)、OEM受注の拡大。
- 課題:季節性(夏の冷菓、冬の点心)、原材料・物流コスト上昇、気象要因による需要変動、国内市場の成熟。
3. 経営戦略と重点分野
- 中期計画「Value Innovation 2026」(2年目)
- 収益構造の強化(価格改定・コスト削減・生産性向上)。
- カテゴリー横断の新価値創造(健康志向、備蓄需要対応、レンジ調理・冷凍和菓子等)。
- OEM拡大、主力の冷菓・点心・菓子での商品開発と販促強化。
- 海外展開の着実な推進。
- 第1四半期(2026/3期Q1)進捗
- 売上+9.4%、営業利益大幅増(+4,374%)と増収増益。価格改定とコスト対応が寄与。
- 流通事業は菓子・冷菓・点心が牽引、調味料事業も増収増益。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:定番ブランドによるストック的需要+季節性商品の波+OEMの安定稼働。販路は量販・CVS中心。
- 耐性・適応力:価格改定・効率化でコスト上昇に対応。健康志向(無糖あずき等)・備蓄需要(えいようかん)に対応。気象・原料相場リスクは残存。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・独自性:小豆加工・冷菓・点心の製造ノウハウ。和菓子の冷凍・チルド展開、電子レンジ対応など利便性訴求。
- 収益牽引:夏場の「あずきバー」等の冷菓、冬場の中華まん、防災・健康訴求の菓子。OEM受注増。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提:株価 2,550円、時価総額 約333.7億円、発行株式 13,086,200株
- 指標比較
- 予想EPS 175.82円 → PER 約14.5倍(業界平均PER 19.5)
- 実績BPS 1,712.72円 → PBR 約1.49倍(業界平均PBR 1.3)
- 会社予想配当 36円 → 配当利回り 約1.41%、配当性向 約21%(データ提供値)
- 価格帯の目安(参考計算):業界平均PER×EPS=約3,430円相当(単純比較、前提依存)
- EV/EBITDA 概算:約6.7倍(EV≈361億円=時価総額+純有利子負債、EBITDA≈54.2億円)
- PSR(時価総額/売上高):約0.65倍
- 補足:別データでフォワード配当72円・利回り2.83%の記載あり。会社予想は年間36円(2026/3期)で据え置き。相違は今後の会社開示で要確認。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 50日移動平均 2,463.66円、200日移動平均 2,442.52円。株価は両移動平均の上方に位置。
- 直近10営業日:2,491円→2,550円へ持ち直し。8/8に年初来高値2,600円接近後、高値圏での推移。
- 位置づけ
- 52週高値 2,626円、安値 2,150円。現状は高値圏に近い水準。
- 需給
- 信用買残 20,000株(前週比+6,600)、信用倍率 33.33倍と買いに偏り。出来高は3カ月平均(約1.18万株)に対し、直近10日平均は増加傾向。
- ベータ 0.25 と低ボラティリティ。
8. 財務諸表分析(連結)
- 成長性(年度推移)
- 売上高:421億円(2022/3)→447億円(2023/3)→482億円(2024/3)→511億円(2025/3)[CAGR約6.6%]
- 営業利益:17.0億円→19.9億円→25.4億円→30.1億円[CAGR約20%]
- 親会社純利益:14.7億円→16.1億円→19.3億円→22.0億円
- 収益性(2025/3期)
- 粗利率 約34.8%(粗利 177.96億円/売上 511.22億円)
- 営業利益率 約5.9%(30.06億円/511.22億円)
- 当期純利益率 約4.3%(22.0億円/511.22億円)
- ROE 10.20%、ROA 5.42%
- EBITDA 約54.2億円、EBIT 約31.8億円、利払い負担は限定的(利息費用 約0.56億円)
- 安全性・効率性(直近Q)
- 自己資本比率 60.3%、D/E(総)約19.6%と保守的。
- 流動比率 約1.02と運転資金はタイト(季節変動の影響を受けやすい)。
- 総資産 386.47億円(前期末比+19.69億円)、純資産 219.18億円(同▲2.04億円)。
- セグメント(2026/3期Q1)
- 流通:売上 96.91億円(+9.9%)、セグ利益 6.11億円(+100.6%)
- 調味料:売上 10.99億円(+5.4%)、セグ利益 1.42億円(+35.3%)
- その他:売上 0.56億円、セグ利益 0.12億円
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2025/3期:年間36円
- 2026/3期会社予想:年間36円(現時点変更なし)
- 予想配当利回り:約1.41%(株価2,550円基準)
- 配当性向(参考):約21%
- 自社株
- 自己株式 288,985株(発行株式の約2.21%)
- その他
- 2016/9/28に1:2の株式分割実施。現時点で自社株買い等の追加施策は未確認。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 50日・200日線とも上向き、株価は年初来高値圏。短期では2,500円台での揉み合いから上値トライと押しの往来。
- 投資家動向
- 信用買い残の増加、信用倍率高水準は上昇局面への関心を示唆。一方で買いに偏った需給は変動拡大要因にもなり得る。
- 機関保有約23%、インサイダー保有約16%(フロート約1,138万株)。
- 価格要因
- 需要季節性(夏の冷菓・冬の点心)、原材料・物流コスト、価格改定の浸透度、OEM受注、気象要因、為替・小豆相場等。
11. 総評
- 事業面:定番ブランド(あずき・点心)とOEMを軸に、価格改定や効率化で収益性を改善。健康志向・備蓄需要にも対応し、売上・利益は中期的に拡大基調。
- 財務面:自己資本比率60%台、D/E低位で堅実。運転資金は季節性で振れやすいが、利払い負担は軽い。
- バリュエーション:PERは業界平均を下回り、PBRは平均をやや上回る水準。EV/EBITDAは概ね中位レンジ。配当は会社予想で36円(利回り約1.4%)。
- テクニカル・需給:高値圏で推移し、移動平均上での推移が継続。信用買いの積み上がりに留意。
- リスク・注目点:小豆等の原材料相場、気象・季節要因、物流費、為替、国内需要の成熟。中計「Value Innovation 2026」の進捗(価格施策、OEM・海外拡大、コスト構造改善)の継続が焦点。
参考指標(2025-08-19)
– 株価:2,550円/時価総額:約333.7億円
– 予想PER:約14.5倍/PBR:約1.49倍
– 予想配当:36円(利回り約1.41%)
– ROE:10.20%/自己資本比率:60.3%
– 年初来高安:2,600円/2,150円(52週高値2,626円)
不明点や数値の相違がある箇所(例:フォワード配当72円表記など)は、最新の会社開示での確認を推奨します。
企業情報
銘柄コード | 2209 |
企業名 | 井村屋グループ |
URL | http://www.imuraya-group.com/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 食品 – 食料品 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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