コンドーテック(7438)企業分析レポート
株価:1,629円(2025/08/19終値)
市場:東証プライム 業種:卸売業(17業種:商社・卸売)
時価総額:約429億円
1. 企業情報
- 概要
- 産業資材(足場・吊りチェーン、結合金具、ボルト・アンカー等)を中心に、鉄構資材、電設資材の製造・調達・輸入・販売・輸出を行う総合商社・メーカー機能併存型。
- 一部自社製造(機械・省力化機器、輸送装置、アルミ形材等)を持つが、ビジネスの中心は仕入販売。輸入商材の調達力に特徴。
- 足場工事の施工・機材販売・レンタルも展開。1947年創業、大阪本社。
- 事業構成(2025年3月期:売上構成比/カッコ内はセグメント利益率の目安)
- 産業資材:47%(約6%)
- 鉄構資材:27%(約7%)
- 電設資材:14%(約4%)
- 足場工事:12%(約3%)
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 産業資材分野の大手。全国販売網と幅広いSKU、輸入含む調達力で安定供給体制を構築。
- 仕入販売が中心で在庫の品揃え力・価格交渉力が強み。内製は一部に限定されるが、ニッチな機械・装置の設計製造で差別化も。
- 競争優位と課題
- 優位性:輸入調達・在庫機動力、価格転嫁の実績、公共・民需向けの顧客基盤、セグメント分散(建築・土木・電設)。
- 課題:鉄構資材での価格競争、足場工事の収益性(外注比率上昇、機材価格高止まり)、為替・物流・人件費などコスト上昇への耐性。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・戦略(短信等より)
- M&Aの活用による非連続成長(上田建設の子会社化など)。
- 増収基調の維持と価格転嫁・仕入価格引下げ交渉の徹底。
- 新商材の拡充、拠点展開、休眠顧客掘り起こし。
- 重点分野
- 省エネ基準改定を背景にした電設資材(LED、キュービクル、電線、空調、太陽光設備)。
- 土木・橋梁向け案件、アンカー施工・加工品など付加価値商材。
- 足場は施工能力の強化と機材回転率の改善が焦点。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:調達・在庫・販売の回転による粗利獲得+一部製造・施工収益。複数セグメントにより建設循環の変動を緩和。
- 適応力:原材料・仕入価格上昇分の転嫁や調達見直しの実績あり。省エネ・更新需要、インフラ維持更新等、構造的需要の取り込み余地。
- リスク:建設投資の変動、為替・物流コスト、価格競争の激化、足場工事の採算。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・独自性:省力化機器や輸送装置の設計製造、アルミ押出、アンカー・ボルト類の加工対応などで顧客要望にカスタム対応可能。
- 主力商材・収益牽引
- 産業資材:チェーン、金具、アンカー、ワイヤロープ等。
- 電設資材:LED・配電盤(キュービクル)、電線、空調・太陽光関連。
- 鉄構資材:構造用鋼材、アンカー施工、各種加工品。
- 足場工事:施工・機材販売・レンタル。
- 直近期動(2026年3月期1Q)
- 産業資材:大型物件の比率上昇で増収・増益。
- 電設資材:省エネ投資追い風で売上・利益とも大幅増。
- 鉄構資材:数量は増加も価格競争で利益減。
- 足場工事:増収も損失拡大。
6. 株価の評価(バリュエーションの目安)
- 株価:1,629円
- 予想EPS(連結):130.91円 → 予想PER:約12.44倍(会社公表値と一致)
- 実績BPS(連結):1,420.27円 → PBR:約1.15倍
- 予想1株配当:52円 → 予想配当利回り:約3.19%
- 参考指標
- 業界平均:PER約12.1倍、PBR約1.0倍 → 同社はPER・PBRとも業界平均付近(やや上回る水準)。
- 過去12か月EBITDA:約61.6億円、ネットキャッシュ約87億円 → EV/EBITDA概算:約5.5倍。
- PSR(時価総額/売上高):約0.54倍。
- コメント:収益性(ROE実績9.3%)とバリュエーションは概ね整合的なレンジに位置。
7. テクニカル分析
- 52週レンジ:1,176円~1,646円。現状は年初来高値1,646円に近い水準(約1%下)。
- トレンド:50日線1,541円、200日線1,414円。株価は両移動平均線を上回り上昇基調。
- 需給:信用買残増(1.86万株、倍率11.63倍)。短期は買い越し優位の需給。
- 短期位置づけ:高値圏(レンジ上限付近)。直近は1,600円前後での押し目形成、1,646円がレジスタンスとして意識されやすい。
8. 財務諸表分析
- 成長と収益
- 売上高(億円):661(2022)→754(2023)→769(2024)→792(2025)と増収基調(3年CAGR約6%)。
- 営業利益(億円):35.9→43.6→46.7→44.7。2025年はやや減益。
- 親会社純利益(億円):22.8→24.1→32.7→32.7で安定。
- 粗利率:約22.1%(2025/3)、営業利益率:約4.5%、当期純利益率:約4.0%。
- 効率性・資本
- ROE:実績9.32%、ROA:実績4.43%。
- 自己資本比率:55.7%→(1Q)56.4%に改善。
- キャッシュ・レバレッジ
- 現金同等物:約136.5億円、総有利子負債:約49.5億円 → ネットキャッシュ体制。
- D/E:約12.9%、流動比率1.77倍で安全性は良好。
- 利払能力(概算):EBIT約491.6億円/利息費用約2.6億円 → カバレッジ高水準。
- 直近期(2026年3月期1Q)
- 売上+5.4%、営業利益-0.9%、純利益-3.4%。粗利率低下と人件費・賃借料増が影響。
9. 株主還元と配当方針
- 配当実績:年間46円(2025/3)、会社予想:年間52円(2026/3)。
- 予想配当性向:約35.9%。5年平均配当利回り:約3.08%。
- 自己株式:約75.4万株(発行済の約2.9%)。自己株買いの方針詳細は未記載。
- 権利落ち予定:2025/09/29(予想)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 52週騰落率:+27.7%(市場平均を上回る伸び)。
- 直近10営業日:1,580~1,646円のレンジで高値圏揉み合い。出来高は3カ月平均(約2.28万株)と同程度〜やや上回る日が増加。
- 材料
- 省エネ投資関連(電設資材)の需要取り込み。
- M&A(上田建設)寄与と足場工事の収益性動向。
- 価格転嫁・仕入価格交渉の進捗、為替・物流コストの動向。
- 建設市況(とくに後半回復見込み)と公共・土木案件の受注環境。
11. 総評
- 需要面では、省エネ投資・インフラ維持更新・大型案件の比率上昇等が追い風。一方、価格競争(鉄構)や足場工事の採算は注視ポイント。
- 財務はネットキャッシュで健全、自己資本比率も改善。原価上昇局面での価格転嫁実績が確認できる。
- バリュエーションはPER・PBRとも業界平均近辺、配当は予想利回り約3.2%。株価は年初来高値圏で推移し、短期は1,646円のブレイク有無と1,600円近辺のサポートが注目される。
- 中期的には、電設資材の成長持続、足場工事の収益改善、M&Aシナジーの具体化が業績モメンタムの鍵。
参考データ(抜粋)
– 予想EPS:130.91円、予想PER:約12.44倍
– 実績BPS:1,420.27円、PBR:約1.15倍
– 予想配当:52円、配当性向:約35.9%
– LTM売上:約8,021億円、営業利益率:約4.5%
– 自己資本比率:56.4%(1Q)、ネットキャッシュ:約87億円
注記
– 本資料は公開情報に基づく客観的な企業分析であり、投資勧誘・助言を目的としたものではありません。
– 数値は百万円単位のデータ等を元に概算を含みます。最新のIR資料・決算短信も併せてご確認ください。
企業情報
銘柄コード | 7438 |
企業名 | コンドーテック |
URL | https://www.kondotec.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。