ケンコーマヨネーズ(2915)企業分析レポート
株価(終値): 1,917円(2025-08-20)
市場区分: 東証プライム/食料品
時価総額: 315億円
単元株数: 100株
1. 企業情報
- 概要
- 業務用マヨネーズ・ドレッシング、サラダ・総菜、タマゴ加工品を製造・販売。外食・中食(コンビニ、ベーカリー、量販)向けが中心。
- 長期保存可能なサラダや各種フィリング、卵焼き・ゆで卵などのタマゴ加工、総菜店「Salad Café」やECも展開。
- 1958年設立、本社:東京都杉並区。連結従業員997名。
- 事業構成(売上構成比、2025年3月期)
- マヨネーズ・ドレッシング類 30%
- タマゴ加工品 24%
- サラダ・総菜類 23%
- フレッシュサラダ・和惣菜等 21%
- その他 2%
- ビジネス特性
- B2B(業務用)比率が高く、外食・中食の需要動向や原材料(鶏卵・野菜・油脂)価格の影響を受けやすい。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 業務用マヨネーズの大手で、サラダ・総菜、タマゴ加工品まで一貫展開する総合デリカ・調味料プレイヤー。
- コンビニ、給食、外食・ベーカリーなど多様な販路を持つことが特徴。
- 競争優位性
- 業務用に特化した商品開発力(長期保存サラダ、用途特化フィリングなど)と提案型営業。
- カテゴリー横断のラインアップによりメニュー開発提案がしやすい。
- 課題
- 原材料(卵・野菜・油脂)および物流・人件費の上昇に対する継続的な価格転嫁・効率化。
- 外食・中食需要の変動や為替の影響を受けやすい収益構造。
3. 経営戦略と重点分野
- 中長期方針:「KENKO Vision 2035」(今期で2年目)
- 基本戦略:成長戦略、スマート化、人材投資、サステナビリティの4本柱。
- 重点施策(決算短信より)
- カテゴリー拡大と高付加価値商品の拡販(総菜関連は利益微増)。
- 価格改定の効果浸透とコスト上昇への対応。
- 生産・物流のスマート化、業務効率化。
- 2026年3月期見通し(会社計画)
- 売上高 955億円(前期比+4.1%)
- 営業利益 48億円(同-0.9%)
- 経常利益 49.7億円(同-0.6%)
- 親会社純利益 32.17億円(同-8.2%)
- 1株利益(EPS)215.59円
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- B2B中心(外食・中食)で継続需要が見込める一方、原材料価格変動の影響を受けやすい。価格改定と製品ミックス改善で吸収するモデル。
- 適応力
- 高付加価値商品の拡大、製造・物流のスマート化、人材投資による生産性向上でコスト上昇局面への対応を図る方針。
- リスク
- 鶏卵・野菜・油脂などの原材料価格、為替、競争環境の変化。需要側では外食・中食動向のブレ。
5. 技術革新と主力製品
- 主力カテゴリー
- マヨネーズ・ドレッシング、用途特化ソース、長期保存サラダ、フィリング、タマゴ加工(卵サラダ、玉子焼き、ゆで卵等)。
- 技術・開発動向
- 業務用ニーズに合わせた用途別レシピ開発、長期保存化技術、製造工程の自動化・スマート化を推進(計画方針より)。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提
- 株価 1,917円、EPS(会社予想)215.59円、BPS(実績)2,685.95円、配当予想 47円。
- 指標
- PER(予想): 1,917 ÷ 215.59 ≈ 8.9倍(提示値 8.88倍と整合)
- PBR(実績): 1,917 ÷ 2,685.95 ≈ 0.71倍
- 配当利回り(予想): 47 ÷ 1,917 ≈ 2.45%(提示値 2.46%と整合)
- 業界平均との比較
- 業界平均PER 19.5倍、PBR 1.3倍に対し、同社は相対的に低い水準。
- 参考
- ROE(実績)8.87%、自己資本比率 62.4%(直近期末は63.5%)。
7. テクニカル分析
- トレンドと位置づけ
- 50日移動平均 1,824.94円、200日移動平均 1,911.72円。
- 現在値は両移動平均線上に位置し、短期は上向き、長期は横ばい〜小幅下向き基調のなかでの戻り局面。
- 価格レンジ
- 年初来高値 2,030円に対し現値は約-5.6%、年初来安値 1,600円に対しては約+19.8%。
- 直近52週高値 2,512円との比較では下方に位置。
- 出来高・需給
- 直近出来高は3カ月平均(約3.9万株)を下回る日が多く、8/12に一時的な膨らみ(14.4万株)。信用倍率 8.58倍で買い残優位、前週比で買い残減・売り残増。
8. 財務諸表分析
- 通期(2025年3月期、連結)
- 売上高 917億円(前期 887億円)
- 営業利益 48.46億円(同 29.49億円)
- 営業利益率 約5.3%
- 親会社株主に帰属する当期純利益 35.03億円(同 27.35億円)
- 純利益率 約3.8%
- EBITDA 75.88億円、減価償却費 24.02億円
- 改善傾向:2023年3月期の低水準(営業利益1.05億円)から、2024→2025で収益性が回復。
- 直近四半期(2026年3月期1Q)
- 売上高 226.75億円(前年同期比 -1.4%)
- 営業利益 7.62億円(同 -56.1%)
- 四半期純利益 5.60億円(同 -54.4%)
- 原材料・物流・人件費上昇の影響で減益。
- 安全性・効率性
- 自己資本比率 63.5%、流動比率 1.94倍
- 現預金 146.9億円、有利子負債 36.8億円(ネットキャッシュ)
- ROE(LTM)7.07〜8.87%、ROA(LTM)3.69%
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2025年3月期 実績:年間43円
- 2026年3月期 予想:年間47円(中間23円、期末24円)
- 予想配当性向 約19.4%
- 自己株式
- 自己株式比率 9.43%(保有状況)。直近の自己株式取得の有無は本データでは不明。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 8/12に高出来高で上昇後は1,900円台でのもみ合い。短期的には移動平均線を上回る一方、年初来高値手前での推移。
- 投資家関心
- 直近の決算(1Q)は減益で、原材料・コスト上昇への感応度が注目点。52週では指数対比で見劣り(52週変化率 -16.94%)。
- 流動性
- フリーフロート約991万株、インサイダー保有26.05%、機関保有16.94%。出来高は中程度。
11. 総評
- 事業面
- 業務用マヨ・ドレッシング、サラダ・総菜、タマゴ加工の多角ポートフォリオを持ち、B2Bチャネルに強み。原材料・物流・人件費上昇の影響を受けやすいが、価格改定や高付加価値化、スマート化で収益性の安定化を目指す方針。
- 収益と財務
- 2024→2025で収益性は改善。一方、2026年3月期1Qはコスト上昇で減益。財務体質は自己資本比率6割超、ネットキャッシュで健全。
- バリュエーションと株価
- PER約8.9倍、PBR約0.71倍と、業界平均比で相対的に低い水準。株価は200日線付近で、年初来高値手前のレンジ内。
- 留意点
- 鶏卵・野菜・油脂価格、為替や競合動向が主要な業績変動要因。今後は価格改定効果の定着、製品ミックス改善、効率化の進捗が注目点。
本レポートは公開情報に基づく客観的な整理であり、投資勧誘や売買の推奨を目的としたものではありません。
企業情報
銘柄コード | 2915 |
企業名 | ケンコーマヨネーズ |
URL | http://www.kenkomayo.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 食品 – 食料品 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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