ちゅうぎんフィナンシャルグループ(5832)企業分析レポート
株価: 2,069円(2025-08-21終値)/市場: 東証プライム/業種: 銀行業
1. 企業情報
- 概要: 2022年10月に持株会社体制へ移行。中核の中国銀行を中心に、銀行・リース・証券を擁する地域金融グループ。岡山を地盤に香川・広島・兵庫へ展開。総合サービス業への転換を掲げ、信用保証、クレジットカード、資産運用、地域商社機能(地域取引)、エネルギー・脱炭素、人材紹介、コンサルティング等へ裾野を広げる。
- 事業構成(2025.3時点の主な構成比)
- 資金調達: 普通66%、定期23%、当座4% ほか
- 資産配分: 貸出金60%、有価証券25%、現預け金11% ほか
- 融資先: 中小企業等向け74%、住宅・消費者向け21%
- 規模: 連結総資産 約11.24兆円、純資産 約5,661億円、従業員数3,015人
- 本社: 岡山市北区丸の内1-15-20
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション: 岡山県を中心とする地銀上位行を中核とする地域金融グループ。周辺県にネットワークを拡大。
- 競争環境:
- 競合: 周辺の地銀グループやメガバンク、ネット専業・証券会社など。
- 優位性: 地域密着の法人ネットワーク、グループ内でのクロスセル(銀行×証券×リース)、非金利ビジネスの拡大余地。
- 課題: 人口減少・企業数減少による地域需要の構造縮小、金利・市場環境変動による有価証券評価やALMの難度上昇、規制・自己資本面の制約。
※具体的な市場シェア数値は開示情報からは不明。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン: 「総合サービス業」への転換。金融の枠を超えた地域課題解決・企業価値向上支援。
- 重点分野・施策(開示情報に基づく)
- 銀行: 事業性融資強化、住宅ローン等の個人分野拡大。貸出金・有価証券の金利収益を着実に積み上げ。
- 非金利収益: 証券仲介、投信・保険、リース、クレカ、コンサル、地域取引(地域商社機能)等の拡充。
- 地域課題対応: エネルギー・脱炭素関連、人材紹介等の周辺ビジネス。
- グループ経営: 銀行・証券・リース横断のクロスセル、運用・ALMの高度化。
- 中期経営計画: 定量目標の詳細は本資料上では不明だが、通期見通し(経常収益2,310億円、純利益330億円)は据え置き。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:
- 金利収益(貸出金利息+有価証券利息配当)に加え、手数料・役務収益、リース収益等の複線型。
- 適応力:
- 地域密着の与信と非金利収益の拡張で構造変化に対応。資産配分(貸出60%、証券25%)の見直しにより金利・市場変動に機動対応。
- 主なリスク要因:
- 金利上昇局面での有価証券評価変動、預貸利ざやの動向、信用コストの顕在化、地域経済の縮小、規制・資本制約。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・運用面: 金融商品の運用・ALMの高度化、グループ内のデータ活用・チャネル連携等(個別施策の詳細は未開示)。
- 主力領域:
- 貸出(法人向け事業性融資、住宅ローン)
- 証券仲介・投信等の手数料ビジネス
- リース(物件リース、割賦)
- 地域課題に根差す新規事業(エネルギー・脱炭素、地域取引、人材関連 等)
直近1Qは銀行業が増収増益、リースは増収減益、証券は減収減益、その他は大幅増収増益。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 現状指標
- 株価: 2,069円
- EPS(会社予想): 184.46円 → PER: 11.23倍
- BPS(実績): 3,167.99円 → PBR: 0.65倍
- 予想配当: 74円 → 配当利回り: 約3.57%/配当性向: 約40.7%
- 業界平均との比較(参考)
- 業界平均PER: 10.7倍 → 単純試算株価 ≈ 184.46×10.7 ≈ 1,974円
- 業界平均PBR: 0.4倍 → 単純試算株価 ≈ 0.4×3,167.99 ≈ 1,267円
- コメント
- 同社のPER・PBRは業界平均を上回る水準。ROE実績4.89%や収益の伸長見通し、地域的ポジション、非金利収益の拡大期待等が背景要因になり得る一方、資本指標や市場リスクへの目配りが必要。
7. テクニカル分析
- トレンド認識
- 50日移動平均: 1,870.53円/200日: 1,679.29円。株価は両移動平均を上回り、上昇トレンド基調。
- 52週レンジ: 1,230~2,124円。現状は上限(年初来高値)近辺の水準。
- 直近の値動き
- 直近10日終値は2,061.5~2,115円程度での推移。2,110~2,124円に上値抵抗、2,050~2,070円に下値支持が意識されやすい価格帯。
- 需給
- 信用買残33.0万株、売残2.59万株、信用倍率12.75倍。買い長基調で、買残は前週比増、売残は減。
8. 財務諸表分析
- 収益・成長(連結)
- LTM経常収益: 約1,279.7億円、LTM純利益: 約279.2億円
- 直近期(2026/3期1Q): 経常収益566.0億円(+7.9%)、経常利益149.8億円(+9.1%)、純利益98.9億円(+5.2%)、1株益55.26円
- Quarterly Revenue Growth(YoY): +14.9%、Quarterly Earnings Growth(YoY): +5.2%
- 収益性・効率
- 営業利益率(LTM): 38.75%、純利益率: 21.82%
- ROE(実績・連結): 4.89%、ROA(LTM): 0.25%
- 安全性
- 自己資本比率(連結): 約5.0%(2025/6末、算出中注記あり)
- 総資産: 約11.24兆円、純資産: 約5,661億円
- 資産配分: 貸出60%、有価証券25%(金利・市場リスク管理が重要)
- キャッシュフロー
- 1QのCF計算書は作成対象外。減価償却費は11.95億円。
※ 銀行は業種特性上、一般事業会社と指標の見方が異なる点に留意。
9. 株主還元と配当方針
- 予想年間配当: 74円(期末37円、年間据え置き見通し)
- 予想配当利回り: 約3.57%
- 配当性向(予想): 約40.7%
- 自己株式: 発行済の約3.17%を保有(自己株買いの計画は本資料からは不明)
- 権利落ち予定日: 2025-09-29(予定)
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 52週騰落: +33.19%(参考: S&P500 +14.81%)
- ベータ(5年・月次): -0.06(市場との相関は低めの測定値)
- 出来高: 3カ月平均約34.2万株、直近10日平均約31.7万株。価格は年初来高値圏でのもみ合い。
- 材料・要因(例)
- 国内金利環境の変化と預貸利ざや動向
- 地域経済・設備投資動向
- グループの非金利収益施策の進捗
- 有価証券運用・ALMの成果や評価影響
- 規制・資本政策の発表
11. 総評
- 収益は金利収益の増加を背景に堅調で、銀行業を中心に増収増益。非金利分野はリース・証券で濃淡がある一方、「その他」や地域課題解決型ビジネスが伸びている。
- バリュエーションはPER・PBRともに業界平均を上回るレンジ。ROE実績や成長見通し、地域的ポジションが評価要因になり得る一方、自己資本比率や市場リスク、地域構造要因には注意が必要。
- 株価は移動平均線の上方に位置し、52週レンジ上限付近で推移。信用需給は買い長。短期は上値・下値の価格帯を確認しつつ、イベント(配当権利日等)も意識されやすい。
- 中計・資本政策・非金利収益の具体策と実績、ALM管理の透明性が、今後の評価に影響しやすい論点。
注記)本資料は公開情報に基づく客観的な整理であり、投資勧誘や特定銘柄の推奨を目的とするものではありません。取引に際しては最新の開示資料をご確認ください。
企業情報
銘柄コード | 5832 |
企業名 | ちゅうぎんフィナンシャルグループ |
URL | https://www.chugin-fg.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 銀行 – 銀行業 |
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証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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