FPG(7148)企業分析レポート

注意:本レポートは提供データに基づく情報整理であり、投資助言ではありません。数値は特記なき限り連結・円建てです(日時点:2025-08-24)。

1. 企業情報

  • 概要:金融商品組成・販売を手掛ける独立系フィナンシャル・コングロマリット。主力は航空機・船舶・コンテナ等のオペレーティングリース(リースファンド)と、不動産小口化(国内不動産ファンド)。海外不動産、信託、証券、M&Aアドバイザリー、航空(ビジネスジェット等)、共同保有プラットフォーム等にも展開。
  • 事業構成(2024.9):リースファンド27%、国内不動産ファンド70%、海外不動産ファンド3%、その他1%。
  • 特徴:税繰延べメリットを伴うリース商品と、不動産小口化商品が2本柱。資産の組成力と個人投資家向け販売力が強みとされる。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:国内のオペレーティングリース(JOL/JOLCO等)および不動産小口化商品の主要プレーヤーの一角。証券・信託・不動産・航空といった周辺機能を内包し、商品ラインナップを拡張。
  • 競争優位性(示唆):
    • オリジネーション(案件取得)と販売(出資金販売・小口商品)の両輪を内製化。
    • 個人投資家ニーズ(税務・分散投資・インカム志向)に沿った商品設計。
  • 課題:
    • リースは組成・受渡スケジュールの遅延で売上計上が期ズレしやすい。
    • 国内不動産は大型プレミアム案件比率上昇で粗利率が低下する局面がある。
    • 税制・金利・為替・通商政策の外部環境変化に感応的。
  • 市場シェア:公開データなし(—)。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・戦略(短信・補足資料要旨):
    • リースファンド:投資家需要は堅調。出資金販売の拡大を継続する一方、組成は受渡遅延等を織り込んだ計画運営。
    • 国内不動産:販売額は過去最高更新。案件ポートフォリオの最適化(規模・利回り・原価率)で収益性の維持・改善を図る。
    • 海外不動産:為替・通商政策を注視しつつ慎重に組成、販売は選別拡大。
    • その他:M&A、PE、航空(ビジネスジェット)や共同保有プラットフォーム等を育成段階として位置付け。
  • 中期的な施策(示唆):
    • 組成・販売のバランス管理(期ズレ平準化)。
    • 収益性指標の維持(粗利率・営業利益率)と原価率コントロール。
    • 事業ポートフォリオの多角化と収益源の複線化。
  • 通期見通し(2025/9期、会社計画):売上1,235億円、営業利益317億円、純利益220億円、EPS 261.94円(直近修正なし)。リース出資金販売額は上方修正済、組成金額は下方修正済。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:組成手数料、販売手数料、運用・管理関連収益、不動産小口化の販売・運用収益が中心。資産の在庫・販売回転と組成パイプラインが重要。
  • 外部環境適応:
    • 金利上昇は調達コスト増の要因。為替・通商政策は航空機・海外不動産に影響。
    • 税務面の取扱いは商品魅力度に直結(税制変更リスクに留意)。
  • 多角化により収益源分散は進むが、新規領域(航空事業等)は先行費用が損益を圧迫する局面あり。

5. 技術革新と主力製品

  • 主力:オペレーティングリース(航空機・船舶・コンテナ)、不動産小口化商品、海外不動産ファンド。
  • 動向:
    • 不動産小口化は大規模案件も取り扱い、販売額は最高更新。一方、原価率上昇で粗利率はやや低下。
    • 海外不動産は選別的に拡大し、売上総利益は大幅増。
    • 共同保有プラットフォームや信託・証券機能は商品設計・提供の柔軟性を高める役割。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提:株価 2,430円、発行済株式 83.80百万株、時価総額 約2,036億円。
  • 収益指標比較
    • 予想EPS 261.67円 → 予想PER 約9.3倍(会社公表値と整合)。
    • TTM EPS 233.77円 → TTM PER 約10.4倍。
    • 実績BPS 628.58円 → PBR 約3.87倍(公表値と整合)。
    • 予想1株配当 130.4円 → 予想配当利回り 約5.37%。
    • 配当性向:TTM 約62.8%(146.75/233.77)、予想 約49.8%(130.4/261.67)。
  • 業界平均との比較(参考)
    • 業界平均PER 13.3倍に対し、同社予想PERは低位。
    • 業界平均PBR 1.0倍に対し、同社PBRは高位。高ROE(実績42.0%、TTM 34.0%)が背景とみられる。
  • EV/EBITDA(概算)
    • 純有利子負債 ≈ 973.7億 − 146.4億 = 約827億円。
    • EV ≈ 2,036億 + 827億 = 約2,863億円。
    • EBITDA(TTM)約253億円 → EV/EBITDA 約11.3倍(概算)。
  • P/S(概算):時価総額2,036億 / 売上TTM1,171.6億 ≈ 1.74倍。

(注)EV/EBITDA・P/Sは概算で、期ズレ・会計方針差等に留意。

7. テクニカル分析

  • 株価位置:年初来高値 2,905円、安値 1,700円。現在は高値比▲約20.7%、安値比+約42.6%の中腹圏。
  • 移動平均:50日線 2,353.8円(上回り)、200日線 2,485.0円(下回り)。短期は持ち直し傾向、長期は戻り待ちの水準感。
  • 直近10日:終値は2,315→2,430円へ緩やかに上昇。出来高は10日平均約42.1万株に対し直近約32.5万株とやや細り。
  • 信用需給:信用倍率 31.78倍、買残 135.7万株(前週比減少)。需給は買い長で、ポジション調整の影響に注意。

8. 財務諸表分析

  • 成長性
    • 売上高:2021/9 149億 → 2024/9 1,077.8億 → TTM 1,171.6億。中長期で大幅拡大。
    • 直近:四半期売上成長率(前年比)▲11.1%、四半期EPS成長率(前年比)▲42.9%(セグメントミックス・原価率・期ズレ影響)。
  • 収益性
    • 売上総利益率(Q3累計):約30.0%、営業利益率(Q3累計):約21.3%。
    • TTM:営業利益率 14.4%、純利益率 15.0%(非営業要因の寄与示唆)。
    • ROE:実績 42.0%、TTM 34.0%。ROA TTM 8.2%。
  • 効率・安全性
    • 自己資本比率:前期末23.1% → 2025/6末 31.9%へ改善(資産圧縮・負債減少)。
    • 有利子負債:149,621→97,375(百万円ベース)と大幅減(組成資産の売却進捗等)。
    • 流動比率 2.14、D/E(総)約184.6%(直近期)。レバレッジはなお高めだが低下傾向。
    • 営業費用:販管費は増加(人件費等)。
  • キャッシュフロー:四半期CFは未作成(短信注記)。—(詳細不明)。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当:年間予想130.4円(中間65.2円・期末65.2円)、予想利回り約5.37%。
  • 実績配当:前期合計 120.3円(増配傾向)。
  • 配当性向:TTM約62.8%、予想約49.8%。
  • 自己株式:取得・消却を実施(直近期末 自己株式 70,281株)。総還元の活用がうかがえる。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム:短期は上向き(50日線回復)、長期は200日線下のレンジ内推移。
  • 需給・関心
    • 出来高:3カ月平均約36.5万株、直近10日平均約42.1万株。流動性は安定的。
    • インサイダー保有32.6%、機関保有17.3%、フリーフロート約5,723万株。浮動株は限定的。
    • 信用買い残高は高水準だが減少傾向(前週比▲22.7万株)。
  • 株価影響要因(短期)
    • リース組成の受渡タイミング(期ズレ)と四半期計上。
    • 国内不動産の原価率・利回り動向。
    • 金利・為替・通商政策、航空機・海運市況、税制関連の報道。

11. 総評

  • 事業面:リースと不動産小口化の二本柱は販売面で堅調。2025/9期はリース出資金販売の上方修正が示す通り投資家需要は強い。一方、組成の遅延や大型案件の原価率上昇により、粗利・営業利益は期中で伸び悩む局面がみられる。
  • 財務面:レバレッジは高めながら、自己資本比率や有利子負債は改善傾向。ROEは高水準を維持。
  • バリュエーション:予想PERは業界平均比で低位、PBRは高位。高ROE・高配当(予想利回り約5.4%)が示唆する株主還元力と、事業の期ズレ・外部環境に対する感応度のバランスが評価のポイント。
  • テクニカル・需給:中期レンジ内での推移。短期は持ち直し、信用買い残の水準や200日線近辺の攻防に注目。


参考データ
– 株価レンジ:年初来高値 2,905円/安値 1,700円
– 直近イベント:権利落ち日 2025-09-29、決算発表予定 2025-10-30
– 主な指標(現値2,430円):PER(予想)約9.3倍、PBR約3.87倍、配当利回り約5.37%、EV/EBITDA約11.3倍(概算)

不明点・補足
– 市場シェア、詳細な中期経営計画数値:—(開示未確認)
– 四半期キャッシュフローの詳細:—(短信では未作成)


企業情報

銘柄コード 7148
企業名 FPG
URL https://www.fpg.jp/
市場区分 プライム市場
業種 金融(除く銀行) – 証券、商品先物取引業

関連情報

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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