2379 ディップ(DIP Corporation)企業分析レポート
株価: 2,439円(2025-08-22終値)
市場: 東証プライム | 33業種: サービス業 | 17業種: 情報通信・サービスその他
時価総額: 約1,467億円 | 発行済株式数: 60.14百万株(自己株式含む)
1. 企業情報
- 事業概要
- 求人・転職プラットフォームの運営。主力はアルバイト領域「バイトル」、正社員/契約社員向け「バイトルNEXT」、派遣求人「はたらこねっと」、専門職向け「バイトルPRO」、医療・介護人材紹介「ナースではたらこ/介護ではたらこ」など。
- DX事業(SaaS):面接日程自動調整「面接コボット」、人事業務支援「HRコボット」、採用サイト構築「採用ページコボット」、飲食・小売向け集客支援「集客コボット for MEO」など。
- 事業構成(2025/2期)
- 人材サービス:約88%
- DX事業:約12%
- 特徴
- インターネット求人に特化したメディア運営と、AI・RPAを活用した業務自動化SaaSを展開。資産軽量の広告・SaaSモデル。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 位置づけ
- アルバイト・派遣・専門職領域に強みを持つ国内有力プレーヤー。大型総合プラットフォーム(例:リクルート系、パーソル(doda)、エン・ジャパン、ビズリーチ系)と競合。
- 競争優位・課題
- 強み:スマホ時代に最適化されたUI/動画活用などのプロダクト力、広告・営業・プロモーションの実行力、「バイトル」ブランド認知、メディア×SaaSのクロスセル。
- 課題:求人広告需要の景気連動性、クリック課金/アグリゲーター(Indeed等)やGoogle for Jobsとの競争、採用難環境でのクライアントROIの可視化要求の高まり。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/基本方針
- 求人メディアの成長継続と、DX(SaaS)による顧客の採用・業務効率化支援を両輪に、売上成長と収益性の両立を志向。
- 重点施策(会社開示・2026/2期方針)
- スポットワーク領域「スポットバイトル」への先行投資継続。
- 「コボット」シリーズの機能強化・拡販(面接自動化、HRオペ自動化、MEO等)。
- ソリューション営業体制の拡充、メディア×SaaSのクロスセルで顧客LTVを高める。
- AI/RPA活用によるプロダクト差別化と運用効率向上。
- 通期会社予想(2026/2期)
- 売上高6,000億円ではなく約600億円規模(開示:600億円)、営業利益120億円、純利益80億円を計画(先行投資影響で減益見込みだが増収想定)。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 求人広告(掲載料、成果連動等)+SaaS(月額課金)によるハイブリッド。SaaS比率の上昇は売上の安定性向上に寄与。
- 適応力
- 労働需給や賃上げ動向に影響を受ける一方、スポットワーク・短期雇用、面接・採用業務自動化など構造的ニーズが拡大。新機能投入とクロスセルにより需要変化へ対応。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・独自性
- 面接スケジューリングやHRオペの自動化などAI/RPAを実装した「コボット」群。MEOを活用した実店舗集客支援も展開。
- 収益ドライバー
- メディア:バイトル群、はたらこねっと、医療・介護紹介。
- DX:面接コボット、HRコボット等。2026/2期1QでDXセグメント売上+5.0%・セグメント利益+41.1%(前年比)。
6. 株価の評価(バリュエーションの比較・計算)
- 前提
- 株価2,439円、会社予想EPS 152.93円、BPS 679.04円、配当95円。
- 指標
- 予想PER:約15.95倍(2,439 ÷ 152.93)
- 実績PBR:約3.59倍(2,439 ÷ 679.04)
- 予想配当利回り:約3.90%(95 ÷ 2,439)
- 予想配当性向(参考):約62%(95 ÷ 152.93)/開示のトレーリングPayout 59.1%
- 業界平均との比較(参考)
- 業界平均PER:約17.0倍 → 単純比較ではやや下回る水準。
- 業界平均PBR:約1.8倍 → 同社は上回る(無形資産・高ROEの反映と解釈可能)。
- 補足
- ROE(実績):22.9%前後。LTM EPS(160.73円)ベースの実績PERは約15.2倍。
- 現金保有(1Q末):約168億円、ネット有利子負債は不明のためEV/EBITDAは省略。
7. テクニカル分析(短期データに基づく客観整理)
- トレンド
- 株価は50日線(約2,348円)、200日線(約2,307円)を上回り、中期的には上向き基調。直近10営業日は2,433~2,504円でのもみ合い。
- 位置
- 年初来高値2,527円に対し約3~4%下。52週安値1,943円からは上方。52週高値3,010円は上方に残存。
- 需給
- 信用倍率0.66倍(売り超過)。直近売買代金は3カ月平均を上回る日があり、短期的な回転はやや活発。
8. 財務諸表分析
- 売上・利益(連結、概算)
- 売上高:2022/2期約395億円 → 2023/2期約494億円 → 2024/2期約538億円 → 過去12か月約564億円。
- 営業利益:同56億円 → 115億円 → 128億円 → 約134億円へ拡大。
- 当期純利益:同約35億円 → 79億円 → 約91億円 → 約90億円。
- 収益性・効率性(LTM)
- 営業利益率:約21.1% | 純利益率:約14.8%
- ROE:約23% | ROA:約15.8%
- キャッシュフロー・財政状態
- 営業CF:約131億円、レバードFCF:約67億円(LTM)。
- 自己資本比率:約71~72%。流動比率2.38倍。現金・預金 約168億円。
- 直近期(2026/2期1Q)
- 売上+3.3%、営業利益-16.1%、純利益-18.2%(先行投資・販管費増により減益)。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 年間配当(実績/予想):95円(中間47円・期末48円)。
- 予想利回り:約3.9%。5年平均利回り(約2.44%)に比べると現在は相対的に高水準。
- 自己株式・買戻し
- 2025/5/31時点の自己株式数:7,816,346株(発行済の約13.0%)。保有自己株式はESOP/BIP等も含む。直近の具体的買戻し枠は本データに記載なし。
- 参考
- 最終権利落ち予定:2025-08-28(予定)。株式分割:2015年に1→5の実績。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- パフォーマンス
- 52週騰落率:約-17.6%(S&P500 +15.1%に対し相対劣後)。β約0.39(低ボラティリティ特性)。
- 需給・保有構造
- インサイダー保有:約33.8%、機関投資家保有:約35.8%、フロート約3,139万株。信用売り越し(倍率0.66倍)。
- イベント
- 権利落ち:2025-08-28予定。次回決算:2025-10-15予定。イベント前後の需給変動に留意。
11. 総評(事実の整理)
- メディア(バイトル群)にSaaS(コボット群)を組み合わせたハイブリッドモデルで、売上・利益率ともに業界内で良好な水準。ROEは20%超、財務健全性も高い。
- 2026/2期はスポットワークやDXへの先行投資で減益計画だが、トップラインは伸長想定。1Qは計画線上との会社説明。
- バリュエーションは予想PERで業界平均に対してやや低め、PBRは高め。配当利回りは過去平均より高く、自己株式の保有が1株指標に影響。
- 短期的には投資先行で利益が抑制される一方、DX事業が伸長。求人需要や競争環境の変化、アグリゲーター動向が主要リスク要因。
参考データ出所と注記
– 決算短信(2026年2月期 第1四半期、2025/7/15公表)およびご提供データに基づく。金額はおおむね億円換算の概算を含む。
– EV/EBITDAは有利子負債情報が不明のため算出省略。
– 本資料は情報提供のみを目的とし、投資助言を行うものではありません。投資判断はご自身でご確認ください。
企業情報
銘柄コード | 2379 |
企業名 | ディップ |
URL | http://www.dip-net.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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