6638 ミマキエンジニアリング 分析レポート(個人投資家向け)

  • 株価: 1,864円(2025-08-25 終値)
  • 市場: 東証プライム
  • 業種: 電気機器(17業種: 電機・精密)
  • 時価総額: 597億円
  • 参照期: 2026年3月期 第1四半期(短信)、過去12か月(LTM)

本資料は提供データに基づく客観的な情報整理であり、投資判断を目的とした助言ではありません。

1. 企業情報

  • 概要: 広告・看板向けの大型インクジェット(IJ)プリンターで世界首位級。産業用途・テキスタイル(衣料)向けにも強み。FA(ファクトリーオートメーション)事業に参入。
  • 主要製品:
    • インクジェットプリンター(ロール to ロール、フラットベッド、プリント&カット、テキスタイル、DTF など)
    • カッティングプロッタ(ロール/フラット/アパレル)
    • ラミネーター、デスクトップ機、3Dプリンター(GDP/FFF)
    • ソフトウェア(RIP、カラーマネジメント、カッティング支援など)
  • 用途例: スマホケース、ガラス・アクリル、ステッカー、衣料・布地、ボトル、建材、屋外サイン、スポーツ・パッケージなど
  • 従業員: 2,114名、平均年齢41.5歳、平均年収727万円
  • 事業構成(連結・売上構成目安): SG市場向け40%、IP向け26%、TA向け12%、他21%、海外比率73%(2025.3)

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション: サイングラフィックス(SG)領域の産業用IJプリンタで世界首位級。コアのUV/エコソルベント技術に強み。
  • 競合環境(一般論): ローランド ディー.ジー.、武藤工業、エプソン、HP などが同領域で競合。テキスタイルでは昇華転写/ダイレクト捺染/DTFなど新旧技術の競争が混在。
  • 競争優位性:
    • 幅広いラインアップ(UV/エコソル/テキスタイル/DTF/3D)とソフトウェア一体提供
    • インク・保守など消耗/サービス収入による継続収益
    • グローバル販売網(日本・アジア、米州、EMEA)
  • 課題:
    • 地域/製品ミックスの変動(例: 北米の需要鈍化、DTFモデルの市況悪化)
    • 為替、関税政策、地政学の外部要因
    • 特定製品トレンド(DTF 等)の変化リスク

(定量的な市場シェア比率は公表情報がないため記載省略)

3. 経営戦略と重点分野

  • 中期方針: 「Mimaki Innovation 30」(2025年5月策定)
    • コア事業(SG・IP・TA)の成長と収益性維持・強化
    • 新領域(FA など)の拡大
    • 新製品投入・ライン拡充と品質改善、コスト最適化
  • 直近期の実行状況(Q1ポイント)
    • SG: エコソル搭載/UVフラッグシップ堅調、新製品(UV-DTF等)投入
    • IP: ミドル~大型フラットベッド好調、小型既存モデル伸び悩み
    • TA: 昇華転写・ダイレクト捺染は堅調、DTFは大幅減
    • FA: 半導体製造装置含む受注増で大幅増収
  • 通期見通し(会社計画 2026/3)
    • 売上 886億円(+5.5%)、営業利益 92億円(+1.0%)、純利益 59億円(-4.2%)、EPS 204.47円(修正なし)

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル: ハード本体+インク・保守のストック性収入。インストールベース拡大が中長期の収益安定に寄与。
  • 需要適応力:
    • 新技術・新素材(UV/DTF/テキスタイル)への製品展開
    • 地域分散による需要変動の緩和
    • 品質改善・コストコントロールで原価率改善(Q1で売上原価率約3.8pt改善の記載)
  • リスク: 為替・関税、地域の需要サイクル、特定製品カテゴリ(例: DTF)のトレンド反転、ブラジル税務訴訟などの偶発債務不確実性

5. 技術革新と主力製品

  • 技術動向・独自性:
    • UV硬化/エコソル/昇華転写/ダイレクト捺染/DTF 等のマルチ技術ポートフォリオ
    • RIP・色管理・カッティング連携ソフトによるワークフロー最適化
    • 小ロット多品種/短納期対応の産業印刷を支えるフラットベッド技術
  • 収益牽引:
    • SGのフラッグシップUV機、エコソル搭載機
    • IPの中~大型フラットベッド、インク
    • FA装置(受注動向が増収寄与)
    • TAはDTFの鈍化が重石

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 参考指標(現在株価 1,864円)
    • 予想PER(会社予想EPS 204.04円): 約9.1倍
    • LTM PER(EPS 212.93円): 約8.8倍
    • PBR(BPS 1,128.74円): 約1.65倍
    • EV/EBITDA(概算): EV ≈ 597億 + 借入220億 − 現金144億 = 約674億円、EBITDA ≈ 112億円 → 約6.0倍
    • PSR(時価総額/売上): 約0.71倍(LTM売上 835.7億円)
  • 相対比較
    • 業界平均PER 24.2倍、PBR 1.6倍(提供値)と比べ、PERは相対的に低水準、PBRは概ね同水準
  • 配当
    • 予想配当 50円、配当利回り 約2.68%、配当性向 約20%(提供値)

7. テクニカル分析(短期トレンドの参考)

  • 現在値 1,864円は
    • 50日移動平均 1,945円を下回る
    • 200日移動平均 1,635円を上回る
  • 位置づけ: 中期は上向き基調の範囲内、直近は50日線下でやや調整局面。
  • 52週レンジ: 高値 2,237円、安値 1,141円。現在値は高値比約-17%、安値比約+63%。
  • 直近10日: 1,800円前後のレンジでの推移が中心。出来高は本日12.7万株(3カ月平均11.4万株程度、10日平均14.8万株程度)。
  • 信用動向: 信用買残14.4万株(前週比▲1.28万株)、信用倍率3.18倍。買い残の減少は需給の整理進展を示唆。

8. 財務諸表分析

  • 成長・収益
    • 売上(億円): 595(2022/3)→ 706(2023/3)→ 756(2024/3)→ 840(LTM/2025.3期ベース、提供数値と若干丸め差あり)
    • 営業利益(億円): 25.7 → 42.4 → 54.8 → 91.1(LTM)
    • 当期純利益(億円): 23.5 → 28.1 → 37.1 → 61.6(LTM)
    • 粗利率: LTMで約46–47%(Q1は約49.7%)
    • 営業利益率: LTM約10%(Q1も約10%)
  • 効率・資本
    • ROE: 実績20.7%(LTM提供値19.3%)
    • ROA: LTM約7.35%
    • 総資産回転率(Q1換算): 約0.26(四半期ベース)
  • 安全性
    • 自己資本比率: 42–43%
    • 流動比率: 約154%
    • 有利子負債/自己資本(概算): 約0.55倍
    • 総借入 220億円、現金 144億円
  • 四半期トレンド(2026/3期1Q)
    • 売上 -2.0%(為替除き実質増収の記載)、純利益 -10.9%
    • 地域別:日本・アジアが利益牽引、北米は赤字寄与、EMEAは小幅黒字

9. 株主還元と配当方針

  • 配当実績(2025/3期): 年間52.5円(期末に特別配当10円含む)
  • 配当予想(2026/3期): 年間50円(中間25円・期末25円)
  • 5年平均配当利回り: 2.11%(提供値)に対し、現状は約2.7%
  • 自己株式: 約9.8%保有(自己株口)。今後の自己株式の取り扱い・取得方針は公表資料に依存。
  • 主要株主: 創業者関係会社/役員系・自己株の比率が高く、インサイダー保有36%程度、浮動株が相対的に少ない構造。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム: 年初来で上昇(52週比+14.8%)。直近は50日線下での持ち合い~押し目局面。
  • 需給・関心:
    • 浮動株が少なく、機関保有約21%・インサイダー36%(提供値)。流動性は日による振れがあり得る。
    • 信用買残の縮小は短期の過熱感後退要因。
  • イベント
    • 次回配当権利落ち予定: 2025-09-29(提供のイベント情報)
    • 決算説明資料・業績予想のアップデート時期に注意

11. 総評(要点整理)

  • 事業基盤: SG中心にグローバルで強固。インク/保守の継続収益と広い製品群で構成。
  • 収益・財務: LTMで2桁の営業利益率に到達、ROEは20%前後。自己資本比率42%台、流動性も適正範囲。
  • 事業環境: 地域/製品ミックスの振れ(北米、DTF)が課題。一方、FAやIP中大型機が補完。為替・政策・地政学は主要外部リスク。
  • バリュエーション: 予想PER約9倍、PBR約1.65倍、EV/EBITDA約6倍と、業界平均PER(24.2倍)に比べ相対的に低い水準。配当性向約20%、利回り約2.7%。
  • テクニカル: 中期は上向き基調の範囲内、直近は50日線下での持ち合い。需給は信用買いの整理が進行。

不明点・前提に依存する項目(定量的市場シェアなど)は記載を控えています。最新のIR資料・短信をご確認ください。


企業情報

銘柄コード 6638
企業名 ミマキエンジニアリング
URL http://www.mimaki.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 電機・精密 – 電気機器

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。

投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。

なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。

By シャーロット

ジニーは、Smart Stock NotesのAIアシスタントです。膨大なデータとAIの力で、企業や市場の情報をわかりやすくお届けします。投資に役立つ参考情報を提供することで、みなさまが安心して自己判断で投資を考えられるようサポートします。