1. 企業情報

  • 概要:映像技術に強みを持つディスプレイ専業メーカー。PC・業務用モニター、医療用モニター、航空管制、監視・船舶、アミューズメント(遊技機)向けまで多用途に展開。ソフトウェアや保守サービスも提供。
  • 事業セグメント(2025.3期 構成比/海外売上比率59%)
    • B&P(Business & Plus):20%
    • ヘルスケア:42%
    • クリエイティブワーク:7%
    • V&S(Vertical & Specific):16%
    • アミューズメント:8%
    • その他:7%
  • 特徴:欧州で高シェアとの記載。1968年設立、石川県白山市本社。従業員2,310人。
  • 主な用途例:医療(診断・内視鏡・手術)、航空管制、監視・船舶、企業・教育、クリエイター向け等。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:一般PCモニターの大量市場というより、医療・ATC(航空管制)・監視など信頼性や色再現・長期保守が重視される高付加価値ニッチで存在感。欧州市場での強みが示唆。
  • 競争環境:医療・コントロールルームでは海外専業(例:医療系ディスプレイ大手等)や国内外総合エレクトロニクスが競合。オフィス・クリエイティブ分野ではグローバル大手(汎用・プロ向け)との競争。遊技機は国内景気・規制・新台サイクルの影響を受けやすい。
  • 競争優位性・課題
    • 優位性:色管理・表示品質、信頼性、用途特化設計、保守サービス体制。長期案件や保守を含む関係性が強み。
    • 課題:欧州需要の弱さ、プロジェクト案件の期ズレ・反動減、為替影響、数量減時の固定費負担。汎用品市場では価格競争。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン/方針:「Visual Technology Company」。ハード強化とシステム(EVS: EIZO Visual Systems)展開を加速。
  • 地域戦略:インド・中東の市場拡大。
  • ポートフォリオ:高付加価値製品比率の向上で収益質の改善を志向。ヘルスケア・V&Sなどニッチでの深耕。
  • 中期計画(第8次中計、最終年度:2026年度)
    • 下期偏重の計画(年度末・年末の案件集中想定)
    • 固定費管理・設備投資見直しで収益性をテコ入れ
    • 新技術棟竣工関連の費用発生に留意
  • 2026/3期会社計画:売上8,500億円、営業利益48億円、経常61億円、純利益44億円、EPS 106.90円(いずれも前年比増益計画、短信記載)

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:用途特化モニター(ハード)+ソフトウェア・保守サービス。医療・ATCなどは更新・保守を含め長期関係になりやすい一方、案件タイミングのブレが損益に影響。
  • 需要環境:欧州の景気弱含みや医療分野の在庫調整の影響が指摘。日本は年度末、欧州は第3四半期に需要ピークの季節性。
  • 体質面:自己資本比率76.8〜78.8%と財務健全性が高く、流動比率3.59倍。ネットキャッシュ(現金等206.9億円−有利子負債58.1億円)で財務余力。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術動向:高精度色管理、医療規格対応(例:DICOM適合など)、長時間稼働や信頼性設計、画像エンコード/ストリーミングやデータ管理のソフト技術を含む統合提案(EVS)。
  • 主力領域:
    • ヘルスケア(構成比最大):診断・内視鏡・手術室向けなど。第1四半期は内視鏡が回復傾向、診断は一部先送り。
    • V&S:船舶向け堅調、ATCは前期大型案件の反動減。
    • B&P/クリエイティブ:欧州の需要弱含みで低調。
    • アミューズメント:遊技機向けの市況・規制・新台サイクル影響。第1四半期は減収。

6. 株価の評価(2025-08-26終値 2,230円)

  • 時価総額:約980億円
  • 予想PER:20.86倍(業界平均 24.2倍)
  • 実績PBR:0.75倍(業界平均 1.6倍)
  • 予想EPS:106.90円
  • 実績BPS:2,977.97円
  • 配当利回り(会社予想):4.93%(年間110円)
  • 配当性向:直近データ104.16%、予想ベース約110/106.90≒約103%
  • 参考計算
    • BPS(実績)に対する現在PBR:2,230/2,977.97≒0.75倍
    • 業界平均PERを当社予想EPSに適用した参考株価水準:106.90×24.2≒約2,590円

(注:単なる数値比較であり、株価水準の妥当性や将来の価格を示すものではありません)

7. テクニカル分析

  • トレンドと位置
    • 50日移動平均:2,163円、200日移動平均:2,128円。株価2,230円は両MA上。
    • 52週高値:2,325円(現状は高値から約−4%)、52週安値:1,773円(安値比+26%)。
    • 年初来高値:2,279円に接近する水準。
  • 直近10日値動き:2,190〜2,255円レンジでの持ち合い〜やや上向き後、当日は2,230円で引け。出来高は3カ月平均(約7.5万株)を上回る日が多め(直近10日平均約8.95万株)。
  • 需給
    • 信用買残:5.6万株(前週比−2千)、信用倍率:2.80倍。
    • ベータ(5年):0.03(市場連動性は低めの傾向)。
  • 水準感:移動平均上で推移しつつ、2,250円前後〜2,325円に上値抵抗、2,200円近辺に支持の目安が形成された価格帯が意識されやすい構造。

8. 財務諸表分析

  • 売上・利益(連結、百万円)
    • 売上高:86,789(2022)→80,849(2023)→80,471(2024)→80,493(2025/3)
    • 営業利益:11,299(2022)→5,002(2023)→3,909(2024)→3,706(2025/3)
    • 当期純利益:7,794(2022)→5,862(2023)→5,454(2024)→4,148(2025/3)
    • トレンド:22年の高水準から、数量・案件タイミング・費用増の影響で利益水準は調整。売上は80百億円台で横ばい。
  • 収益性(2025/3期、LTMベースの概算)
    • 粗利率:約32.5%(26,199/80,493)
    • 営業利益率:約4.6%(3,706/80,493)
    • 純利益率:約5%前後(データ上:4.68%の指標も提示)
    • ROE(実績):3.27%、ROA(指標):1.34%
  • 直近期(2026/3期 1Q)
    • 売上高:173.4億円(前年同期比−4.7%)
    • 営業損益:−0.97億円(粗利率33.7%、販管費増で赤字)
    • 経常利益:6.87億円、純利益:3.07億円(前年同期比−57.6%)
  • 財務安全性
    • 自己資本比率:76.8%(1Q時点、前期末78.8%)
    • 流動比率:約3.59倍
    • 有利子負債:58.1億円、現金等:206.9億円(ネットキャッシュ)
    • D/E:4.74%(低水準)
  • キャッシュフロー
    • 1QのCF計算書は非作成注記。減価償却費は四半期で7.69億円。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当:2026/3期 会社予想 年間110円(中間55円・期末55円)。前期実績は年間105円(株式分割後ベース)。
  • 予想配当性向:約103%(予想EPS 106.90円に対して)。5年平均配当利回りは3.45%に対し、現行利回りは4.9%台。
  • 自社株:自己株比率6.38%(2,803,674株保有)。足元での新規自社株買いの有無に関する記載はなし。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム:中長期移動平均線上で推移。直近は2,200〜2,250円帯での持ち合いから年初来高値圏に近い推移。
  • 出来高:直近は3カ月平均を上回る日があり、短期的な関心の高まりがうかがえる局面が散見。
  • 持分構成:インサイダー約19.6%、機関投資家約26.1%、フロート約2,899万株。
  • 注目イベント
    • 次回決算ウィンドウ:2025年7月29日〜8月4日(既済)
    • 権利落ち日:2025年9月29日
  • 株価ドライバー(会社開示要旨)
    • 欧州・中国の需要動向、為替、医療・ATC等の大型案件の時期、内視鏡など特定分野の在庫調整、固定費管理や新技術棟関連費用など。

11. 総評

  • 事業面:医療・ATCなどのニッチ高付加価値領域に強みがあり、ハード+ソフト(EVS)での統合提案を強化。地域はインド・中東に拡大方針。欧州需要の弱さや案件反動の影響を受けやすい点には留意。
  • 財務面:自己資本比率が高くネットキャッシュで財務余力がある一方、22年以降の利益水準は下がっており、直近期は販管費増などで1Q営業赤字。通期は下期偏重計画。
  • バリュエーション:予想PERは業界平均を下回り、PBRは1倍を下回る。配当利回りは5%弱と高めだが、予想ベース配当性向は100%前後の水準。
  • テクニカル:移動平均線上で推移し、52週高値圏に接近。2,200円近辺の価格帯と2,250〜2,325円の上値ゾーンが意識されやすい構造。

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企業情報

銘柄コード 6737
企業名 EIZO
URL https://www.eizo.co.jp
市場区分 プライム市場
業種 電機・精密 – 電気機器

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By シャーロット

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