ヤマハ(7951)企業分析レポート

注意:本レポートは提供データに基づく客観的な事実整理です。投資判断は行いません。不明な項目は記載していません。

1. 企業情報

  • 概要:総合楽器・音響機器メーカー大手。楽器(ピアノ、電子楽器、管・弦・打楽器等)、音響機器(コンシューマー/業務用、ICT、モビリティ音響を含む)、その他(電子部品、自動車内装木質部品、FA機器、ゴルフ、リゾート等)を展開。
  • 連結事業構成(売上構成比・営業利益率の目安):楽器64%(7%)、音響機器28%(9%)、その他8%(7%)
  • 海外売上比率:77%(2025.3)
  • 本社:静岡県浜松市
  • 従業員:18,949人、平均年齢43.7歳、平均年収784万円
  • 代表者:山浦 敦
  • 上場市場:東証プライム
  • 直近の体制変更:2025/4/1付でモビリティ音響関連を「その他」から「音響機器」へ組み入れ
  • 補足イベント:
    • 2024/10/1:株式分割(1→3)
    • 2025/4/1:自己株式2,800万株を消却

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:
    • 電子ピアノで世界首位。アコースティックピアノや管楽器などでも強固なブランド力を保有。
    • 業務用音響(ミキサー、拡声、ネットワークオーディオ等)でもグローバルで上位の供給者の一角。
  • 競合の例:
    • 楽器:ローランド、カワイ、カシオなど
    • 音響機器:ソニー、ハーマン、ボーズ、シュアなど(用途により競合は多様)
  • 競争優位性(示唆):
    • 製造・音響技術とブランド資産、幅広い製品レンジ、海外販売網。
  • 課題(示唆):
    • 需要循環・為替・金利の影響、原材料・物流コストの変動、デジタル化の進展に伴う競争の激化。

3. 経営戦略と重点分野

  • 方針・重点(開示ベースの示唆):
    • 音響機器領域の拡大(モビリティ音響を同セグメントに統合)。
    • M&Aの積極活用(補足情報として会社概要に記載)。
    • 資本政策の機動運用(株式分割、自己株式消却の実施)。
  • 通期見通し(2026年3月期・修正後、IFRS、百万円)
    • 売上収益 452,000、営業利益 30,000、親会社帰属利益 22,500、EPS 49.63円
    • 1Q実績や外部環境を踏まえ下方修正済み
  • 中期計画の具体数値進捗:—(本資料では詳細未記載)

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:
    • 楽器:買替・学習・教育・演奏用途など継続需要。高付加価値(ハイエンド/デジタル化)志向。
    • 音響機器:B2B(業務用、設備/ライブ/教育機関等)とB2C(ホームAV)の両輪。
  • 適応力のポイント:
    • デジタル化・ネットワーク化への対応、B2B比率の高まりによる収益安定化の余地。
  • リスク:
    • 景気・金利・為替、サプライチェーン、規制・訴訟(英国での集団訴訟申立て)等。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術動向:
    • デジタル音源、音場制御、ネットワークオーディオ、モビリティ音響などで技術蓄積。
  • 主力/収益牽引の例:
    • デジタルピアノ、電子楽器、アコースティックピアノ・管弦打楽器。
    • 音響機器(業務用音響機器、オーディオ製品、ICT/モビリティ音響等)。
  • セグメント収益性(2026/3期1Qの概算事業利益率):
    • 楽器 約3.1%、音響機器 約7.0%、その他 約6.5%(音響機器が相対的に高め)

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 現在株価(終値):987.8円
  • 会社予想EPS:49.65円 → 予想PER:約19.9倍(提供値と一致)
  • 実績BPS:980.19円 → 実績PBR:約1.01倍(提供値と一致)
  • 参考比較(業界平均との単純比較)
    • 業界平均PER:14.5倍 → EPS49.65円に単純適用した参考値:約720円
    • 業界平均PBR:1.3倍 → BPS980.19円に単純適用した参考値:約1,274円
    • 指標間で示唆が分かれるため、収益性/成長性/資本効率の前提差に留意。
  • EV/EBITDA(概算、TTM)
    • 時価総額 約4,968億円
    • 現金等 約1,032億円、有利子負債 約151億円 → ネットキャッシュ約881億円
    • EV 約4,087億円、TTM EBITDA 約253億円 → EV/EBITDA ≒ 約16倍
  • 配当利回り(会社予想):2.63%(年間26円)
  • 予想配当性向(概算):約52%(26円/49.65円)

7. テクニカル分析(短期)

  • 年初来レンジ:934円~1,259円
    • 現在値は年初来安値比+約5.8%、高値比-約21.5%で下方レンジ寄り。
  • 直近10日レンジ:955.5円~1,013.5円、終値は987.8円。
  • 移動平均(概算)
    • 5日MA ≈ 995円、10日MA ≈ 984円 → 足元は10日MA付近、5日MAをやや下回る水準。
  • 出来高:直近は増加日もありつつ、8/14の出来高が相対的に大きい(4,019千株)。

8. 財務諸表分析(IFRSベース、単位:百万円)

  • 売上・利益(通期)
    • 売上高:408,197(2022)→ 451,410(2023)→ 462,866(2024)→ 462,080(TTM)
    • 営業利益:49,338 → 46,484 → 28,999 → 20,695
    • 営業利益率:12.1%(2022)→ 10.3%(2023)→ 6.3%(2024)→ 約4.5%(TTM)
    • 傾向:売上は高原化、費用増で利益率が低下。
  • 粗利・費用
    • 粗利率:TTM 約38.1%(2024は約37.0%)
    • 販管費率:TTM 約33.6%(2024は約30.7%)
  • 最終利益・ROE
    • 親会社帰属利益:37,268(2022)→ 38,183(2023)→ 29,642(2024)→ 13,351(TTM)
    • 実績ROE:2.78%
  • セグメント(2026/3期1Q)
    • 売上:楽器66,537/音響機器32,997/その他4,353(合計103,888、前年比-7.4%)
    • 事業利益:4,697(前年比-49.2%)
  • キャッシュ・フロー(2026/3期1Q累計)
    • 営業CF +5,092、投資CF -2,091、財務CF +1,759、現金等 103,166
  • 財務安全性
    • 自己資本比率:76.3%(実績75.9%)
    • 有利子負債:流動14,711+非流動435 ≒ 15,146
    • 流動比率:約336%(流動資産343,847/流動負債102,256)

9. 株主還元と配当方針

  • 配当予想:年間26円(中間13円・期末13円)、利回り約2.63%
  • 配当性向(概算):約52%
  • 自己株式関連:
    • 2025/4/1に自己株式2,800万株を消却
    • 期末自己株式数:49,614,131株(2026/3期1Q)
  • 大株主(抜粋):信託銀行(マスター・カストディ)、自己株式、地銀・生保、ヤマハ発動機 等

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム(10日):980~1,010円のレンジ推移が中心。8/26に終値987.8円。
  • 信用動向:
    • 信用買残 685,200株(前週比 -482,900)、信用売残 198,600株(前週比 -45,400)、信用倍率 3.45倍
    • 信用買いの整理が進んだ動きが観測される一方、依然として買い長の水準。
  • 近接イベント:
    • 権利落ち日:2025/9/29
    • 決算発表予定:2025/10/31
  • 株価影響要因の例:通期予想の下方修正、為替・金利、需要回復の速度、サプライ状況、英国での集団訴訟の進展など。

11. 総評

  • 事業面:電子ピアノをはじめとする楽器の強いブランドと、業務用を含む音響機器の拡大が柱。組織再編によりモビリティ音響を音響機器に統合し、同セグメントの収益性が相対的に高い点が足元の特徴。
  • 業績:売上は高原化、費用増等で利益率が低下。2026/3期は1Qの弱含みや外部環境を踏まえ通期を下方修正。高い自己資本比率とネットキャッシュを有し財務余力は厚い。
  • 株価・指標:予想PERは業界平均を上回る一方、PBRは平均を下回る。EV/EBITDAは約16倍(概算)。年初来ではレンジ下限寄りの水準に位置。
  • 株主還元:年間26円の配当予想(配当性向約52%)と自己株式消却を実施済み。
  • 留意点:為替・金利、需要循環、コスト動向、英国訴訟、通期計画の進捗が主なフォロー項目。

(出所)提供データ(株価・指標・財務数値・決算短信要約等)に基づき作成。


企業情報

銘柄コード 7951
企業名 ヤマハ
URL http://jp.yamaha.com/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – その他製品

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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