ラックランド(9612)企業分析レポート

株価:1,327円(2025-08-26終値)
市場区分:東証プライム/サービス業
時価総額:約137.97億円

1. 企業情報

  • 事業内容
    • 食関連(小売・外食・食品工場・物流)の店舗・商業施設・生産拠点に対する企画・設計・施工(内装・設備・冷凍冷蔵)を中核。
    • 施工後のメンテナンス、省エネ・CO2削減ソリューション、建築(新築・コンバージョン)まで一気通貫で提供。
    • 2024年実績の用途別構成(売上構成):店舗施設の制作約62%、商業施設約17%、食品工場・物流倉庫約7%、メンテナンス約6%、省エネ・CO2削減微小、建築約8%。海外売上比率約10%。
  • 特徴
    • 食品・飲食分野に強み。後工程(内装・設備・冷凍冷蔵)に強みを持つプレーヤーとして、施工と保守を組み合わせた継続取引の基盤を保有。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 建設・内装業界の中で、食関連施設に特化した設計・内装・設備一体の「店舗・施設プロデュース」型。冷凍冷蔵・衛生・動線設計等のノウハウが差別化要素。
  • 競争優位性
    • 一気通貫(企画〜施工〜メンテナンス)体制、冷凍冷蔵など食関連特有の設備対応力、短工期案件への対応力。
  • 課題
    • 資材・人件費の高止まり、施工人員の確保、顧客の投資サイクルの影響。大型案件は工期が長く、収益認識のタイムラグや採算管理難度が上がる。

※ 市場シェアの定量情報は開示なし。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン/方針(会社開示要旨)
    • 店舗制作で培った内装・冷凍冷蔵技術を基盤に、商業施設・建築(コンバージョン含む)へ展開。メンテナンスや常駐型サービスでストック収益拡大。
    • 省エネ・CO2削減やレンタル・機器販売の横展開。
  • 中期経営計画
    • 2026–2028年の中計を策定中(2025年度決算発表時に公表予定)。
    • テーマ:財務体質強化、資金調達体制の整備、人員・資源の最適配分など。
  • 直近の財務施策
    • 2019年締結シンジケートローンを2025年6月に完済。継続企業注記も解消。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 受注型(設計・施工)+ストック型(メンテナンス・常駐サービス)のミックス。施工後の保守継続取引が収益安定化に寄与。
  • 市場ニーズ適応
    • 食関連の衛生・温度管理・省エネ要求の高度化、既存店改装・リニューアル需要、倉庫・物流拠点の機能強化に対応。インバウンド回復による商業施設改装需要も追い風。
  • リスク耐性
    • 価格転嫁や原価管理強化がカギ。長工期・大型案件の採算管理、外部環境(資材・人件費・為替)の変動に留意。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・独自性
    • 食関連に必須の冷凍冷蔵・空調・衛生設備と内装・動線設計の統合。省エネ・CO2削減ソリューションの導入提案。
  • 収益を牽引する領域
    • 「店舗施設の制作」が主力。メンテナンスは安定収益基盤。建築(新築・コンバージョン)が新規拡大領域として伸長。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 株価:1,327円、BPS(直近)995.54円 → PBR約1.33倍(会社公表値と一致)。
  • EPS(会社予想):未定。

参考指標
– 直近12カ月EPS(提供データ):約40.35円 → 参考PER約32.9倍。

注:会社は通期EPSを未定としており、特別損失・調査関連の影響で振れがあり得るため、あくまで参考値。
- FY2024通期EPSは赤字(-46.61円)で、同ベースのPER算出は不適切。
  • 業界平均との比較(参考)
    • 業界平均PER:約17.0倍、PBR:約1.8倍。
    • 当社はPBRで業界平均を下回り、PER(直近LTM参考値)では上回る水準。

7. テクニカル分析

  • 短期トレンド(直近10日)
    • 8/13終値1,161円 → 8/22〜26で1,400円台トライ後に1,327円へ反落。出来高は10日平均が3カ月平均を上回り、売買活況化。
  • 需給・モメンタム
    • 50日移動平均:1,090円付近(上回る)/200日:1,537円付近(下回る)。中期は持ち直し、長期は下向き基調が残存。
    • 節目:1,300円前後に押し目圧力、1,400〜1,420円帯に上値抵抗感が意識されやすい推移。
  • 信用動向
    • 信用買残16.8万株(前週比+1.65万)、信用倍率4.66倍。買い残の積み上がりは短期の値動きに影響しやすい。

8. 財務諸表分析

  • 売上・利益の推移(連結)
    • 売上高:2021年358.9億 → 2022年410.3億 → 2023年451.2億 → 2024年476.6億(年々増収)。
    • 営業利益:2021年-3.5億 → 2022年-3.1億 → 2023年4.6億 → 2024年2.3億。2024年は一時費用影響やコスト高で縮小。
    • 特別要因:2024年に特別調査関連費用(約11.6億円)等が影響。2025年中間の特別損失は約2.3億円。
  • 2025年中間期(1–6月)
    • 売上高258.8億(+5.0%)、営業利益16.37億(+47.4%)、中間純利益9.61億。粗利率約16.8%、営業利益率約6.3%へ改善。
    • メンテナンス・建築が伸長、食品工場・物流は減少。店舗施設は主力として堅調。
  • 収益性指標

    • 2024年通期:粗利率約12.5%、営業利益率約0.5%。
    • 直近12カ月(提供指標):営業利益率約6.8%、純利益率約0.85%、ROE約4.32%、ROA約1.66%。

    注:年度区分により数値が異なるため、直近中間期ベースでは改善傾向。
    – キャッシュフロー・財務
    – 営業CF:直近12カ月約9.85億円、レバードFCF:約6.88億円(プラス)。
    – 現金同等物:757億円ではなく75.7億円(7.57B)/総借入:36.9億円。ネットキャッシュ約38.8億円。
    – 自己資本比率:36.4%(2024実績)→ 2025/6末37.9%。流動比率1.25倍。財務は改善基調。

9. 株主還元と配当方針

  • 直近配当:2024年は年間0円。トレーリング配当利回り0%。
  • 2025年配当予想:未定(特別調査・過年度訂正に伴う責任追及・賠償請求の進捗で純利益が変動し得るため)。
  • 自社株関連:自己株式は約1.15%保有。新たな自己株買いの開示は確認できず。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 年初来安値960円 → 直近で1,400円台に接近後、1,327円へ押し戻し。短期は反発後の調整局面。
    • 直近出来高は増加、3カ月平均(約7.2万株)を上回る日が多い。
  • 関心材料
    • 2025年中間期の増益、財務正常化(シンジケートローン完済、継続企業注記解消)。
    • 中期経営計画の公表予定(2025年度決算時)が注目点。
    • コスト環境(資材・人件費)や大型案件の進捗、特別調査・賠償関連の帰趨が利益ブレの要因。

11. 総評

  • 事業面
    • 食関連に強い設計・内装・設備一体の体制と、メンテナンスによるストック収益基盤を保有。2025年中間期は粗利率・営業利益率が改善し、収益性回復が確認できる。
  • 財務面
    • 営業CF・フリーCFはプラス、ネットキャッシュ基調、自己資本比率も改善。2024年に生じた特別損失の影響を乗り越えつつある。
  • バリュエーション・株価
    • PBRは約1.33倍で業界平均(1.8倍)を下回る一方、LTM参考PERは約32.9倍と高め。通期EPS・配当は未定のため、参考指標の扱いに留意が必要。
  • リスク・注目点
    • 資材・人件費の高止まり、施工力確保、特別調査・賠償関連の帰趨。中計の具体策(ストック収益拡大、建築・コンバージョン拡大、原価管理高度化)の実行度が注目。

本レポートは提供データに基づく客観的整理であり、投資勧誘や助言を目的としたものではありません。数値は開示基準の差や集計期間の違いにより乖離する場合があります(例:2024年通期実績は赤字、直近12カ月指標は中間期を含み黒字化)。不明点は記載を控えています。


企業情報

銘柄コード 9612
企業名 ラックランド
URL http://www.luckland.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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