三井E&S(7003)企業分析レポート
株価: 4,255円(終値)/ 単元: 100株 / 最低購入代金: 425,500円
市場: 東証プライム / 業種: 機械(33業種: 機械)
1. 企業情報
- 概要:
- 三井E&Sは、舶用推進システム(舶用エンジン・燃料供給・監視/診断)、物流システム(港湾クレーン等)、周辺サービス、海洋開発、成長事業(デジタル等)を展開。
- 地域は日本、アジア、欧州、北米などグローバルに展開。
- 旧三井造船。造船は撤退済み。舶用エンジンで国内首位。港湾クレーンは世界シェア上位の一角。
- セグメント(提供資料に基づく)
- 成長事業推進、舶用推進システム、物流システム、周辺サービス、その他(エンジニアリング等)。
- 参考構成比(資料出所の期間に依存):舶用推進43%、物流20%、周辺24%、成長13% 等(カッコ内は同資料の利益率表示と推測)。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:
- 舶用エンジン:国内首位。二元燃料(デュアルフューエル)対応やアフターサービスに強み。
- 港湾物流:コンテナクレーンで世界上位シェア。大型案件・グローバル展開の実績。
- 競争優位性:
- 長年の舶用技術蓄積、デジタル監視(CMAXS/e-GICSシリーズ)とアフターサービスの組み合わせ。
- 物流システムでの大型工事ノウハウと輸送能力(自社保有船「YAMATO」)による一貫対応。
- 課題:
- プロジェクト型ビジネスの採算管理、為替・金利・原材料の変動リスク。
- 海上荷動きや造船投資サイクル、政策(関税等)の影響。
- クレーン分野は価格競争が強く、工程・コスト管理が収益性に直結。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/中期方針: 「Rolling Vision 2025」(2027年度までローリング更新)
- 中核事業の持続的成長と新規事業投資の両立。
- 脱炭素(アンモニア・デュアルフューエル等)とデジタル化(遠隔監視・診断)を重点投資領域に位置づけ。
- 海外展開基盤の強化、人材・財務機能の強化。
- 株主還元は「適正配当」を掲げる(配当予想の維持)。
- 具体的施策(短信等の要旨)
- 舶用:二元燃料対応の強化、アフターサービスの拡大。
- 物流:東南アジア等での大型案件獲得、工事進捗管理の高度化、自社輸送能力活用。
- 成長事業:デジタル保守・点検(FALCONs、ドローン点検等)、産業機械の拡販。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:
- 製品引渡(エンジン/クレーン等)の一過性収益+アフターサービス・監視/診断の継続収益の併存。
- 適応力:
- 環境規制強化・燃料多様化(アンモニア、デュアルフューエル)対応による更新・改造需要を取り込み。
- デジタル監視・遠隔保全によりサービス収益の安定化と差別化を図る。
- 主なリスク:
- 大型案件の採算変動、工程遅延リスク、為替・金利変動、海上物流/造船市況の循環性。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・独自性:
- 二元燃料エンジンおよび燃料供給・補機、エンジン監視/診断(CMAXS e-GICSX、e-GICS Advance)。
- クレーンの遠隔監視・点検、RTGクレーンの水素燃料電池化など環境対応技術。
- 収益牽引製品/サービス:
- 舶用推進の新造・更新とアフターサービス。
- コンテナ・産業クレーン、大型工事。
- デジタル保全・点検サービスの拡大。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提: 株価 4,255円
- 会社予想EPS(連結): 198.23円 → 予想PER ≒ 21.5倍(提供値 21.46倍)
- 実績BPS(連結): 1,757.55円 → PBR ≒ 2.42倍(提供値 2.42倍)
- 配当(会社予想): 年間30円 → 予想配当利回り ≒ 0.71%
- セクター比較(参考・提供平均値):
- 業界平均PER: 16.6倍、平均PBR: 1.4倍 → 同社は平均比で高い水準。
- 参考指標:
- 実績ROE(連結): 25.06%(提供値)
- 予想EPSは前期の特殊要因剥落を織り込んだ水準(短信記載の背景に整合)。
7. テクニカル分析
- トレンド:
- 50日移動平均: 3,123円、200日: 2,095円。株価は両移動平均を大きく上回る上昇トレンド。
- 高安レンジ:
- 52週高値: 4,340円、安値: 1,065円。現値は高値から約2%下、年初来高値圏。
- 直近の値動き:
- 8/14以降、急騰局面を経て高値圏でのもみ合い。出来高は10日平均4.64百万株に対し本日2.64百万株。
- 参考水準:
- 直近の節目: 4,000円前後が短期サポートとして意識されやすい価格帯、4,340円付近が直近レジスタンス。
8. 財務諸表分析(提供データに基づく)
- 成長性:
- 売上高: 262,301百万円(2023/3)→ 301,875(2024/3)→ 315,112(2025/3)と増収傾向。直近期(Q1、前年比)+15.8%。
- 収益性:
- 営業利益: 9,376(2023/3)→ 19,631(2024/3)→ 23,131(2025/3)。営業利益率(TTM目安)約11%。
- 四半期(2025/4-6)営業利益: 8,896(前年比+106.9%)。一方、純利益は前年の特別益剥落で減少。
- 提供指標: 利益率(TTM)5.36%、ROA 3.93%、ROE 10.02%(別ソース値)。数値は集計範囲により差異あり。
- キャッシュフロー:
- 営業CF(TTM)31,78億円、レバードFCF 167.4億円とプラス。
- 2026年3月期Q1 営業CF +145億円、投資CF +55億円、財務CF △31億円。
- 財務安全性:
- 自己資本比率: 37.8%(実績)〜 39.3%(Q1時点)。
- 総現金: 518.7億円、総有利子負債: 970.2億円、D/E(総負債/資本)≒ 53.41%(提供値)。
- 流動比率: 約125%。
- 効率性:
- EBITDA(TTM): 364.4億円、営業マージン改善。大型案件の進捗が寄与。
- セグメント(2026年3月期Q1):
- 舶用推進: 売上380億円、セグ利益41億円(売上増・アフターサービス好調)。
- 物流システム: 売上159億円、セグ利益29億円(大型案件進捗)。
- 成長事業推進・周辺サービスも増収傾向。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:
- 実績(2025/3): 年間20円
- 予想(2026/3): 年間30円(中間15円・期末15円)
- 予想配当利回り: 約0.71%、配当性向(参考): 約5.2%(提供値)
- 自社株:
- 自己株式比率: 約2.14%(2,210,700株)。直近での新規自己株買いの有無は資料上「—」。
- 方針:
- 中計上は「適正配当」を継続。大規模な特別還元の記載は確認できず。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:
- 52週騰落率: +228.25%。中長期で大幅上昇。
- ベータ(5年): 0.88(市場連動性は相対的に低め)。
- 需給(信用・保有構造):
- 信用買残: 383.5万株、売残: 150.1万株、信用倍率 2.56倍(買い長)。
- 機関保有比率: 約47.9%、インサイダー約7.5%。
- 価格要因(足元):
- Q1での増収・大幅な営業増益が材料。一方、前年の特別利益剥落で純利益は前年比減。
- 脱炭素・港湾投資テーマ、円相場や海上荷動き・政策(関税等)が感応度の高い外部要因。
- 予定イベント:
- 次回配当権利落ち予定: 2025-09-29(予想)
11. 総評(簡潔な整理)
- 事業面: 舶用推進と港湾物流という二本柱に、デジタル/保守サービスを組み合わせたモデル。脱炭素対応(デュアルフューエル、アンモニア)やデジタル保全が成長ドライバー。
- 業績面: 増収・営業段階の改善が継続。Q1も売上・営業利益とも伸長。一方、前年の特別益剥落で純利益は前年比で見劣りする局面。
- 財務面: 営業CF・FCFはプラス、自己資本比率は3割後半。負債水準は許容レンジ内で推移(提供指標ベース)。
- バリュエーション/需給: PER・PBRは業界平均を上回る水準。株価は52週高値圏で推移し、信用買い長のポジション。ボラティリティとイベント(為替、海運・港湾需給、政策)への感応に留意が必要。
- 方針面: 「Rolling Vision 2025」下で中核事業の継続成長と新領域投資、適正配当を掲げる。大型案件の進捗管理・採算確保が引き続き重要。
企業情報
銘柄コード | 7003 |
企業名 | 三井E&S |
URL | https://www.mes.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 機械 – 機械 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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