東京産業(8070)企業分析レポート

注:本資料は公開情報の整理であり、投資判断や売買の助言を行うものではありません。不明な項目は記載を省略しています。

1. 企業情報

  • 概要
    • 三菱系の機械専門商社。電力(発電設備・保守、燃料供給、再エネ)、環境・化学・機械(省エネ設備、排水処理、各種プラント・装置)、生活産業(包装資材など)を展開。
    • 中部以東における三菱重工業製品の受託販売を柱に、プラント・設備の販売やエンジニアリング支援、アフターサービスまでを扱う。再エネ分野に注力してきたが、太陽光の一部案件で停滞・損失が発生した経緯あり。
  • 事業構成(2025.3)
    • 電力:22%
    • 環境・化学・機械:70%
    • 生活産業:7%
    • 括弧内表記(9/1/4)は会社開示上の目安指標(例:利益率等)として用いられることが多いが、厳密な定義は元資料に依存。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 産業機械・プラントに強みを持つ中堅専門商社。三菱重工向け販路・発電所保守等の継続案件で強み。
  • 競争優位性
    • 三菱重工グループとの関係性、重厚長大型の設備・プラントの取り扱い経験、保守・燃料供給など継続収益分野の蓄積。
  • 課題
    • プロジェクト収益のボラティリティ(太陽光等の建設請負で採算悪化事例あり)。
    • 訴訟リスク(トーエネックによる原状回復等請求6,480百万円、会社は争う姿勢。業績影響は現時点で合理的な見積り不可と開示)。
  • 市場シェア
    • 公開資料に具体的なシェア記載はなし。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・方向性(開示の要旨)
    • 電力分野(発電所保守・燃料供給)の安定収益基盤を拡大。
    • 環境・化学・機械は選別受注と採算管理を徹底、前期の太陽光関連の反省を踏まえたポートフォリオ最適化。
    • 生活産業(包装資材等)は安定成長の積み上げ。
  • 2026年3月期 通期見通し(会社計画、据え置き)
    • 売上高 65,000百万円、営業利益 2,400百万円、経常利益 2,900百万円、純利益 3,700百万円、EPS 141.95円。
  • 進捗(1Q 2025/4–6)
    • 売上 15,286百万円(通期計画比 約23.5%)
    • 営業利益 599百万円(同 約25.0%)
    • 純利益 612百万円(同 約16.5%)
  • セグメント重点
    • 電力:火力発電所の保守が順調、燃料供給の長期契約案件が寄与。
    • 環境・化学・機械:前期引渡し案件の反動で売上減、採算是正が課題。
    • 生活産業:包装資材が堅調。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 継続型(保守・燃料供給)と案件型(EPC・設備販売)の併存。継続型は安定性が高い一方、案件型は景気・規制・原材料価格に左右されやすい。
  • 適応力
    • 前期の太陽光関連の反動・採算悪化を踏まえ、受注選別や採算管理を強化している点はリスクコントロールの観点で重要。
  • リスク要因
    • 訴訟、為替、資材価格、規制変更、案件進捗の遅延等。会社は通期見通しを据え置きつつも不確実性を注記。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・製品
    • 発電設備・電力システム、省エネ・環境設備、排水処理、プラント機器、建機・船舶関連、包装資材、工業薬品など幅広い商材を取り扱い。再エネソリューションや電池関連の取り扱いもあり。
  • 収益牽引
    • 直近期は電力事業の寄与が拡大。1Qのセグメント利益率目安:電力 約10.4%(637/6,150)、生活産業 約4.6%(70/1,530)、環境・化学・機械は赤字(-108/7,605)。

6. 株価の評価(ファンダメンタル)

  • 前提
    • 株価 909円、EPS(会社予想)141.90円、BPS(実績)841.34円、配当予想 38円。
  • バリュエーション
    • PER(予想):約6.41倍(会社提示と一致)
    • PBR(実績):約1.08倍(会社提示と一致)
    • 参考比較(業界平均:PER 12.1倍、PBR 1.0倍)
    • EPS×業界平均PER:141.90×12.1 ≒ 1,716円
    • BPS×業界平均PBR:841.34×1.0 ≒ 841円
    • 参考比率
    • 配当利回り(予想):約4.18%
    • 益回り(予想):約15.6%(=1/PER)
  • 注記:比較は水準確認のための単純計算であり、個別要因(収益安定性、リスク、資本効率、会計一時要因等)は織り込んでいません。

7. テクニカル分析

  • 位置づけ
    • 52週高値 940円/安値 587円。現値は高値から約3%下、安値からは大幅上方。
    • 50日移動平均 832円、200日移動平均 747円。現値は両線の上に位置。
  • 足元の推移(直近10営業日)
    • 905~927円のレンジ推移が続き、出来高は3カ月平均(約8.6万株)に対し日々ばらつき(本日4.4万株)。
  • 信用動向
    • 信用倍率 11.03倍。信用買残は前週比 -45,000株、売残 -1,300株。信用買いの一部整理が進行。

8. 財務諸表分析

  • 通期(連結、単位:百万円)
    • 売上高:58,872(2022)→65,447(2023)→65,029(2024)→70,716(2025)
    • 営業利益:2,434(2022)→724(2023)→-4,540(2024)→2,267(2025)
    • 親会社株主帰属純利益:1,219(2022)→-4,960(2023)→-1,584(2024)→2,164(2025)
    • 2024期は一時要因を含む損失計上(「特別項目」関連の振れ)。2025期は黒字回復。
  • 収益性(過去12か月・会社指標ベース)
    • 営業利益率 約3.9%、純利益率 約3.6%、ROE 約10.6~11.0%、ROA 約2.2%。
  • 四半期(2026年3月期 1Q)
    • 売上 -32.0% YoY、純利益 +30.6% YoY。売上総利益率改善(16.2%)と電力事業の寄与で採算改善。
  • 財政状態・流動性
    • 自己資本比率:24.8%(2025/3末)→29.2%(2025/6末)
    • 現金同等物:152.8億円、総有利子負債:132.3億円(2025/6末、差引ネットキャッシュ超過)
    • 流動比率:約116%
    • D/E(総負債/自己資本):約2.42倍(短信の概算指標より)
  • キャッシュフロー
    • 1QはCF計算書未作成(短信注記)。通期の営業CF等は当資料では確認不可。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 2025年3月期:年間36円(中間18・期末18)
    • 2026年3月期(会社予想):年間38円(中間19・期末19)
    • 予想配当利回り:約4.18%(株価909円)
    • 配当性向の目安:実績ベース 約43%(36円/TTM EPS 83.08円)、予想ベース 約27%(38円/予想EPS 141.95円)
  • 自己株式・その他
    • 自己株式比率:約7.6%(2025/3末:2,188,100株、2025/6末:2,601,140株)。実施時期・規模の詳細は本資料からは判別不可。
  • 権利・スケジュール
    • 権利落ち日(予定):2025年9月29日

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 52週騰落率:約+24.7%。移動平均線上方で推移しつつ、直近はレンジ内のもみ合い。
  • 投資家属性
    • インサイダー保有比率 約39.6%、機関投資家保有比率 約9.7%、フロート約1,446万株。戦略・安定株主(例:三菱重工 8.59%)の存在。
  • 流動性
    • 最低購入代金 約9.1万円。3カ月平均出来高 約8.6万株、10日平均 約7.2万株。

11. 総評

  • 収益面では、電力事業(保守・燃料供給)の寄与により採算が改善し、2025期は黒字回復。2026期1Qも利益は進捗良好(対通期計画比)だが、売上は前期の案件反動で減少。
  • バランスシートは自己資本比率が四半期で改善、現金超過の状態。流動性指標もおおむね安定。
  • バリュエーションは予想PER約6.4倍・PBR約1.08倍。業界平均(PER12.1倍・PBR1.0倍)との単純比較では評価レンジに乖離がある一方、案件ボラティリティや訴訟など個別リスクも併存。
  • テクニカル面では52週高値圏に近く、移動平均線は上向き。直近はレンジでの持ち合いと信用買い残の調整が観測される。
  • 引き続き、環境・化学・機械事業の採算是正の進捗、電力事業の継続収益の積み上げ、訴訟動向と案件の原価管理が注目ポイント。会社計画に対する四半期ごとの進捗と、キャッシュフローの安定性の確認が重要となる。

企業情報

銘柄コード 8070
企業名 東京産業
URL http://www.tscom.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 商社・卸売 – 卸売業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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