メディパルホールディングス(7459)企業分析レポート

株価:2,642円(2025-09-01)/市場:東証プライム/業種:卸売業(ヘルスケア流通)

1. 企業情報

  • 概要
    • 医薬品・医療機器・診断薬の卸売(メディセオ)と、化粧品・日用品・OTCの卸売(PALTAC)を中核に、動物用医薬品、食品加工原材料、物流受託(3PL)、PMS・臨床/疫学研究受託、医療・物流データベース構築などを展開。
    • 全国に大型物流センターを配し、温度管理・セキュリティに対応した医療向けサプライチェーンを運用。希少疾病用医薬品(オーファン)やスペシャリティ医薬品の流通にも注力。
    • 主な顧客は、病院・クリニック・調剤薬局・ドラッグストア・量販店・動物病院・食品加工業など。
  • 事業構成(2025.3期 連結)
    • 医療用医薬品等卸売:64%
    • 化粧品・日用品・OTC卸売:32%
    • 動物用医薬品・食品加工原材料等:3%

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 医薬品卸で最大手級、日用品雑貨卸はPALTACが国内最大手。医療・消費財の両市場で上位プレイヤー。
  • 競争優位性
    • 全国網羅型の大型・温度帯別物流(コールドチェーン含む)と在庫・納品精度。
    • 調剤薬局や病院~ドラッグストア~量販まで広い販路カバレッジ。
    • データベース・PMS/臨床・物流受託など、周辺高付加価値サービスの積み上げ。
  • 課題
    • 卸売特有の低マージン構造、薬価改定や物流費・人件費の上昇、メーカーの商流変更(直販化等)による収益圧力。

3. 経営戦略と重点分野

  • 中期ビジョン(「2027メディパル中期ビジョン」)
    • 成長投資を継続(のれん・無形償却を伴う)。物流高度化・DX、スペシャリティ医薬品/オーファン対応、データ・受託領域の拡大。
  • 重点施策(短信・事業説明より)
    • 医療用:成長品目・調剤販路の強化、検査試薬の構成変化への対応。
    • 化粧品・日用品:帳合拡大、購買データ活用、付加価値商材の拡充。
    • 動物用・食品原材料:取引先拡大と新製品導入での増収。
    • 周辺事業:PMS/臨床・疫学研究、3PL(委託物流)、医療マスターDB・保険請求支援・遠隔教育等のサービス。
    • 資本政策:自己株式取得(2025/5/13決議)実施。プリメディカの完全子会社化。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 大量取扱・高回転の卸売モデルに、スペシャリティ流通やデータ/受託など付加価値収益を上乗せ。
  • 適応力
    • 全国物流・IT基盤の活用で、需要変動(感染症・薬価・商流)に対応。消費財と医療のポートフォリオ分散が需給サイクルの平準化に寄与。
  • 留意点
    • 構造的に営業利益率は低位(過去12か月 1.49%)。コスト上昇局面では粗利の積み上げと効率化の両立が重要。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・オペレーション
    • 大型自動化センター、温度帯別管理、トレーサビリティ、医療マスターDBなど。スペシャリティ薬の保管・配送要件に対応。
  • 収益ドライバー
    • 医療用医薬品が売上の柱、利益面では化粧品・日用品の寄与が相対的に大きい傾向(2026年3月期1Qセグメント利益:化粧品等が約55%)。
    • 受託・データサービス、3PL、動物用・食品素材領域が補完。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 指標(現値:2,642円)
    • 予想PER:15.90倍(EPS 166.16円)
    • 実績PBR:0.89倍(BPS 2,980.53円)
    • 予想配当利回り:2.42%(年64円)
  • 参考比較
    • 業界平均PER:12.1倍 → EPS 166.16円を当てはめると理論価格約2,010円相当。
    • 業界平均PBR:1.0倍 → BPSを当てはめると約2,981円相当。
  • 補足
    • PERは業界平均を上回り、PBRは平均を下回る水準。配当利回りは5年平均(2.28%)をやや上回る。

7. テクニカル分析

  • トレンド
    • 50日移動平均:2,476.6円、200日:2,371.5円。株価は両移動平均を上回り、中期的な上向き基調。
  • 位置づけ
    • 52週高値:2,706.5円、同安値:2,156円。現値は高値圏に比較的近いレンジ。
  • 需給
    • 信用買残 43.5千株(前週比+38.1千)、信用倍率 2.10倍。短期では買い建玉増加の影響に留意。

8. 財務諸表分析(連結)

  • 成長・収益性(年度)
    • 売上高:3.29兆(2022)→ 3.36兆(2023)→ 3.56兆(2024)→ 3.67兆(過去12か月)
    • 営業利益:456億(2022)→ 490億(2023)→ 473億(2024)→ 556億(過去12か月)
    • 親会社株主帰属純利益:294億(2022)→ 388億(2023)→ 415億(2024)→ 403億(過去12か月)
    • 営業利益率(過去12か月):1.49%(低位安定)
  • 効率・安全性
    • ROE(実績):6.60%
    • 自己資本比率:33.9%
    • 流動比率:約126%(2025/6/30)
    • 現金等:2,460億円(2025/6/30)
  • キャッシュフロー・投資
    • EBITDA:951億円(過去12か月推計)/償却増加(大型物流・成長投資の影響)。四半期CFは未作成(短信記載)。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 2025年3月期:年62円(中間30・期末32)
    • 2026年3月期(会社予想):年64円(中間32・期末32)/予想配当性向:約32%
  • 自己株式
    • 2025年5月13日:自己株式取得を決議。自己株保有は5.14%(期末自己株数 12,356,631株)。
  • 参考日程
    • 権利落ち日:2025年9月29日(予定)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 直近推移
    • 10日間は2,600円前後での持ち合い~上値トライ(高値2,706.5円接近後のもみ合い)。出来高は8/19の増加後は平常化。
  • 1年トータル
    • 52週騰落率:+2.43%。株価は移動平均線上で堅調推移。
  • 関心材料
    • 次回決算:2025年10月30日予定。配当権利取り(9/29)前後の需給変動。
    • コスト(物流・人件費)動向、薬価改定、感染症関連需要、商流変更の影響。

11. 総評(要点整理)

  • 事業基盤
    • 医療と消費財の二本柱に加え、スペシャリティ流通・受託・データなどの付加価値領域を拡大。全国物流・IT基盤が強み。
  • 収益特性
    • 売上は安定拡大、営業利益率は低位。化粧品・日用品の利益貢献が相対的に高い局面が見られる。
  • 財務・株主還元
    • 自己資本比率は約34%、流動性は良好。配当は安定増配基調、自己株買いも実施。
  • バリュエーション/モメンタム
    • PERは業界平均を上回り、PBRは下回る水準。株価は中長期移動平均を上回り、52週高値圏近くでの推移。
  • 注視点
    • 粗利率の維持(構成変化・薬価・商流)、コスト上昇耐性、スペシャリティ/受託領域の伸長度合い、投資(物流・DX)回収の進捗。

(注記)本資料は提供データに基づく情報整理であり、投資助言を目的とするものではありません。記載のない項目は省略しています。


企業情報

銘柄コード 7459
企業名 メディパルホールディングス
URL http://www.medipal.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 商社・卸売 – 卸売業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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