1. 企業情報

  • 概要: 国内外でITソリューションを提供。アプリ開発・検証、組込ソフト、QAに加え、AI・アナリティクス・自動化・RPAの提供。医療ITではレセプト点検、医療安全支援、データ分析、クラウド、開発支援・コンサルを病院・診療所へ展開。
  • 特徴: フィリピン子会社を活用したオフショア開発と、医療情報ソフトが2本柱。主要顧客に日本IBM、レノボ・ジャパン等。
  • セグメント構成(2025/3期 売上構成): テクノロジーコンサルティング約73%、メディカル約27%(メディカルは高い利益率を確保)
  • 従業員: 977名/本社: 東京都千代田区

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 立ち位置:
    • テクノロジーコンサル: フィリピン拠点を軸にしたオフショア開発・ITアウトソーシングで価格・供給力を確保。上流~開発・QAまで一貫対応。
    • メディカル: レセプト点検「MightyChecker」やオーダリングチェック「Mighty QUBE」等の専門性の高いプロダクト群で収益性が高い構造。
  • 競争優位の源泉:
    • コスト競争力とスケール(フィリピン拠点、出向ラボ型開発)
    • 医療制度対応ノウハウを蓄積したプロダクト資産(規制・制度改定対応)
  • 課題:
    • テクノロジー領域での価格競争、請負案件のオーバーランリスク
    • バイリンガルを含む高度IT人材の確保
    • 中国拠点再編の進行(昆山縮小・合肥集約)に伴う一時費用と移行管理
  • 市場シェア: 定量データは非開示(医療レセプト点検などニッチでの存在感は確認できるが、公表シェアはなし)

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン/方針:
    • メディカル: 製品のリプレイス促進、クラウド・サブスク化、遠隔サービス/プラットフォーム化で安定収益化。販売代理店のM&Aで販路強化、保険業界など隣接領域へ横展開。
    • テクノロジー: 高付加価値案件の比率を高め、オフショア強みを活かしつつ上流・コンサル領域を拡大。拠点最適化と人材育成を継続。
  • 具体策(短信等より):
    • 医療: 「MightyChecker EX」「Mighty QUBE Hybrid」「MightyChecker Cloud」「SonaM」等の拡販、サブスク収益源の強化、代理店買収。
    • テク: 出向ラボ型開発で顧客人材育成とノウハウ移転、価格競争回避のための高付加価値領域へのシフト、中国拠点再編。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:
    • メディカルはプロダクト+保守・クラウド・サブスクで高利益率・継続収益が見込める構造。
    • テクノロジーはオフショアによる原価優位を前提に、上流・コンサル比率を高めることで利益率改善を志向。
  • 財務耐久力:
    • 自己資本比率70.4%、ネットキャッシュ基調(現金4.67B円、借入0.37B円)、流動比率3.69と堅健。
  • 適応力:
    • 医療制度改定や人手不足・DX需要に沿った製品ロードマップ。テクノロジー側は地政学・為替・人材環境の変化を織り込んだ拠点最適化を進行。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発: AI・分析・自動化・RPAの適用を拡大。医療領域では制度改定対応のナレッジを反映したルール/AIハイブリッド型チェック機能、クラウド・遠隔運用基盤を展開。
  • 主力/収益牽引:
    • 医療: 「MightyChecker」シリーズ、「Mighty QUBE」系、クラウド/サブスク(MightyChecker Cloud、SonaM等)
    • テク: 組込/業務アプリ、QA/検証、オフショア型開発(出向ラボ)など

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提: 株価1,094円、時価総額約134.0億円
  • 指標比較:
    • PER(会社予想EPS 78.20円): 約14.0倍(業界平均PER 23.2倍)
    • PBR(実績BPS 436.85円): 約2.50倍(業界平均PBR 2.3倍)
    • PSR: 約2.11倍(時価総額 134.0億円 / 売上 63.41億円)
    • EV/EBITDA(LTM): 約5.8倍(EV ≒ 134.0 – 43.0 = 91.0億円、EBITDA ≒ 15.59億円)
    • EV/EBIT(LTM): 約6.7倍(EBIT ≒ 13.62億円)
  • 補足: ROE実績16.8%と収益性は良好。PERは業界平均を下回る一方、PBRは平均をやや上回る。

7. テクニカル分析

  • トレンド位置:
    • 50日線: 1,015円近辺、200日線: 1,188円近辺
    • 現在値は50日線上・200日線下のレンジ内推移。
  • 価格帯:
    • 52週高値: 約1,496円/52週安値: 908円
    • 現在値は安値比+20%台、年初来高値比では-20%台。中位~やや下のゾーン。
  • 売買需給:
    • 信用倍率19.76倍(買い残優位)。買残は前週比で減少(-43.7千株)し、やや整理進行。
    • 出来高は直近低調(本日1.45万株、3カ月平均約10.4万株)。

8. 財務諸表分析

  • 成長性(売上/利益: 単位=千円)
    • 売上高: 4,726,359(2022)→ 5,246,671(2023)→ 5,942,642(2024)→ 6,340,989(2025)と拡大。
    • 営業利益: 1,033,235 → 1,011,591 → 1,072,303 → 1,315,570 と増益基調(2024→2025で伸長)。
    • 当期純利益: 832,144 → 573,793 → 526,143 → 858,398 と変動後に回復。
  • 収益性
    • 粗利率: 約39.6%(2025)
    • 営業利益率: 約20.7%(2024: 約18.0% → 改善)
    • 純利益率: 約13.5%(2025、LTMベース他指標では14.9%)
    • ROE: 16.77%/ROA: 11.41%(LTM)
  • 安全性・効率性
    • 自己資本比率: 70.4%/D/E(総負債/資本)低水準(Debt/Equity約6.9%)
    • 流動比率: 3.69
    • 金利負担: 2025期の利息費用17,181に対しEBIT1,361,966でカバレッジは十分。
  • キャッシュフロー
    • 営業CF: 930,831(前期726,899)と増加。投資CF微増、財務CFは配当等で流出。現金同等物残高は4,860,452に増加。
  • セグメント別概況
    • テクノロジーコンサル: 売上4,617,315/セグ利益562,017。オフショア堅調も一部請負オーバーラン等の影響。
    • メディカル: 売上1,723,673/セグ利益1,128,432(利益率約65%)。製品リプレイス・クラウド化・サブスク化が寄与。

9. 株主還元と配当方針

  • 実績(2025/3期): 年間40円、配当性向56.2%(短信記載)
  • 予想/方針:
    • 2026/3期の配当は短信では「未定」。
    • 市場データ上のフォワード配当は50円・利回り約4.56%とされる情報もあるが、会社公表と整合しない可能性があるため留意。
  • 自己株式: 発行済の約1.03%を保有(時点情報)。新規の自己株買い方針は不明。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム: 52週で-19.1%。短期は1,080~1,120円での持ち合い傾向。200日線下での推移が続く。
  • 投資家動向:
    • インサイダー保有48.36%と高く、フロートは約614万株と相対的に限定的。
    • 機関保有約9.7%。信用買い残が厚く、短期的な需給変動に影響しやすい。
  • 近々のイベント:
    • 決算発表ウィンドウ(2025-08-06~08-12予定)
    • 次回権利落ち(データベース上: 2026-03-30)が示唆されるが、配当方針は会社発表を要確認。

11. 総評

  • 事業面: 医療ITの高収益なサブスク/クラウド化が進展し、全社収益性を押し上げ。テクノロジーはオフショア強みを活かしつつ、高付加価値化と拠点最適化での改善余地が示される。
  • 財務面: 高ROE・高自己資本比率・厚い現金水準で安定。利益率は改善傾向。
  • バリュエーション: 予想PERは業界平均を下回り、EV/EBITDAも一桁台半ば。PBRは平均をやや上回る水準。医療セグメントの高収益持続とテクノロジーの収益性改善進捗が評価の焦点。
  • リスク/留意: 価格競争、請負オーバーラン、為替・地政学、人材確保、中国拠点再編の一時費用。配当については会社の最新方針の確認が必要。

(注)本資料は提供データに基づく客観的な整理であり、投資判断を目的とした助言ではありません。最新の開示資料(決算短信・有報・IRリリース等)で数値・見通し・配当方針をご確認ください。


企業情報

銘柄コード 3937
企業名 Ubicomホールディングス
URL http://www.ubicom-hd.com/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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