六甲バター(2266)企業分析レポート
注記:本資料は提供データに基づく客観的整理であり、投資助言ではありません。数値は単体ベース中心。不明点・データ不整合は注記します。
1. 企業情報
- 概要:QBBブランドのプロセスチーズ(ベビーチーズなど)が主力。輸入ナッツ加工、デザート・チョコ等も取り扱い。仕入・販売面で三菱商事と協力関係。1948年創業、神戸市本社。
- 事業構成(単独・2024.12):チーズ98%、ナッツ1%、その他1%
- 上場区分:東証プライム(食料品)
- 代表者:塚本 浩康
- 従業員関連:平均年齢39.7歳、平均年収644万円
- 特色:ベビーチーズで首位。国内小売向けに強み。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:
- ベビーチーズ分野で最大手。QBBブランドの認知・定番棚確保が強み。
- 調達・販売は三菱商事との連携でスケールメリットを享受。
- 競合:
- 大手乳業(総合チーズメーカー)やプライベートブランド(PB)と競合。価格改定局面ではPB・安価品へのシフト圧力が強まる傾向。
- 課題:
- 原料(乳製品)の国際相場・為替に左右されやすいコスト構造。
- 価格転嫁は進む一方、数量が伸びにくい環境(節約志向、人口動態)。
- 商品の差別化継続(味・健康価値・利便性)とPB対抗が必要。
3. 経営戦略と重点分野
- 方向性(決算短信の記載や足元の対応):
- 価格改定の実施とコスト管理の徹底。
- 調達多様化・為替影響緩和(商社連携の活用)。
- 需要動向に合わせた製品ミックス最適化(小容量・簡便・嗜好性)。
- 重点分野(推察を交えず一般的整理):
- 主力QBBブランドのブランド価値強化(定番棚維持/拡大、プロモーション効率化)。
- 収益性改善(原価上昇対策、物流・製造の効率化)。
- ナッツ等サブカテゴリは規模は小さいが付加価値提案で補完。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:家庭用プロセスチーズを中心とした反復購買型。値上げで採算を確保しつつ、数量の弾力性に留意が必要。
- 強靭性・適応力:
- 原料・為替のボラティリティに対し、価格改定・調達調整で対応。
- 国内需要は安定基調だが節約志向で数量は伸び悩みやすい。味/健康・小分け利便性などの付加価値で下支え。
- リスク:乳製品相場・為替、消費動向、PB競合、銀行ファシリティの財務制限条項への対応。
5. 技術革新と主力製品
- 主力:QBBブランドのベビーチーズ等のプロセスチーズ。小分け・ロングライフ・バリエーションの広さが特徴。
- 技術・開発:プロセス技術・品質安定化・包装技術などで継続的改良。健康価値(高たんぱく等)や嗜好性強化の派生開発が焦点。
- 収益牽引:チーズが収益の中核。ナッツは比率小さいがカテゴリー拡張・セット提案で補完。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提:株価1221円、BPS(実績・単)1,582.21円、配当予想20円
- PER(会社予想・単):約39.6倍(注:決算短信の通期EPS予想30.80円と整合。提供データ内にEPS 61.59円という数値もありますが、PER記載39.64倍と整合するのは30.80円です)
- PBR(実績・単):約0.77倍(= 1221 / 1582.21)
- 配当利回り(会社予想):約1.64%(= 20 / 1221)
- 参考比較(業界平均):PER 19.5倍、PBR 1.3倍
- 会社予想ベースのPERは業界平均比で高め、PBRは低め。収益が一時的に低めである一方、簿価対比では割安に見える状態という対照的な指標面が観察されます。
- 参考シナリオ(機械的比較、評価判断ではありません):
- 業界平均PBR(1.3倍)をBPSに適用した理論株価:約2,056円
- 業界平均PER(19.5倍)を会社予想EPSに適用した理論株価:約601円
- 指標間で乖離があるため、利益水準の持続性やROE水準の解釈が評価に影響。
7. テクニカル分析
- 直近水準:1221円(50日移動平均 1243.76円、200日 1259.54円)
- 現在値は50日・200日線をやや下回る水準。
- 年初来レンジ:安値1125円~高値1338円の中間~下限寄り(高値比 -8.8%、安値比 +8.5%程度)。
- 10日間の推移:小幅に下落基調(出来高は1.3万~2.7万株程度で落ち着いた水準)。
8. 財務諸表分析
- 損益(単・年度、千円)
- 売上高:2021 55,073,597 → 2022 41,924,133 → 2023 44,296,190 → 2024 42,924,075
- 営業利益:2021 2,366,378 → 2022 345,781 → 2023 626,576 → 2024 1,865,109
- 当期純利益:2021 2,271,560 → 2022 219,963 → 2023 446,306 → 2024 1,041,147
- コメント:22年に大幅減益後、23~24年は価格改定等で利益回復。24年は粗利率改善の進展が見える一方、数量面の弱さや費用でフル回復には至らず。
- 2025年上期(単・決算短信)
- 売上高 205.3億円(前年同期比 -3.8%)、営業利益 4.8億円(-57.0%)、純利益 2.0億円(-77.9%)
- 利益率の一時的悪化(原価上昇・数量減・為替要因)を確認。
- 安全性・キャッシュフロー
- 自己資本比率:約60%(期中 60.9%)
- 流動比率:約138%(短信ベース概算)
- 有利子負債:短期借入中心(期末6,500百万円)。D/Eは適度な水準。
- 営業CF:TTMではプラスの期もある一方、25年上期は運転資金増でマイナス。季節性・在庫/債権動向に留意。
- 収益性指標
- ROE(実績・単):3.42%(提供値)
- 営業利益率(24年):約4.3%(概算)→ 改善傾向だが食品内では中位圏か。
- データ注意:一部TTM指標(売上・EPS・ROE等)に相違があり、分析は短信の通期予想(EPS 30.80円)と単体実績値を優先。
9. 株主還元と配当方針
- 配当予想(会社):年20円/株(中間0円、期末20円)
- 予想配当性向(参考):約65%(= 20円 / EPS 30.80円、会社予想前提)
- 自己株式:発行株式の約9.18%を保有(過去の自己株取得の蓄積を示唆)。新規の取得計画は開示ベース不明。
- 注記:外部データには「年40円」の記載もありますが、会社開示は「年20円」を維持とされています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:52週変化率 -15.44%。主要指数比で相対的に弱めの推移。
- 信用動向:信用倍率0.80倍(売り長)。買残・売残ともに小幅減少。短期的には上値・下値ともに限定的な商い。
- 株主構成:三菱商事が15%保有、自己株約9%など安定株主比率が高い。浮動株は限定的。
11. 総評
- 事業環境:原料高・為替・節約志向といった逆風の中、価格改定とコスト抑制で24年は回復基調。25年上期は数量鈍化と原価要因で再び減益と、環境はなお不透明。
- 競争優位:QBBブランドと定番棚、商社連携の調達力が強み。PBや価格訴求型との競合が継続。
- 財務:自己資本厚く、短期借入活用もD/Eは落ち着く。運転資金の季節性・為替に伴うCFの振れは管理が要点。
- バリュエーション:会社予想EPSを用いるとPERは高位、PBRは1倍を下回る。ROE水準の改善余地と利益回復の持続性が評価の焦点。
- 注目ポイント(中立的観点):
- 価格改定の浸透度と数量・シェアの動向
- 乳製品相場・為替の推移と調達対策
- 販売ミックス(付加価値品の伸長)と固定費吸収
- キャッシュフローの安定化(運転資金管理)
- 配当方針の維持と自己株政策
参考データ
– 株価:1221円(2025-08-29終値)
– 時価総額:261.9億円
– 発行済株式数:21,452,125株(自己株含む)
– 年初来高安:1,338円 / 1,125円
– 次回主な予定:配当落ち日 2025-12-29(予定)
– 会社予想(25/12期、単):売上435億円、営業利益10億円、純利益6億円、EPS 30.80円、配当20円
(補足)本レポートは提供情報をもとに作成しています。数字に不整合が見られる箇所は会社開示(短信)の通期予想値・単体実績を優先して記載し、他データは参考として扱っています。最新の正式数値は必ず会社IRをご確認ください。
企業情報
銘柄コード | 2266 |
企業名 | 六甲バター |
URL | http://www.qbb.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 食品 – 食料品 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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