しずおかフィナンシャルグループ(5831)企業分析レポート

株価: 1,949.5円(時価総額: 約1.13兆円)/市場: 東証プライム/業種: 銀行業
作成日時: 2025-09-02

1. 企業情報

  • 概要: 静岡県を地盤とする地銀上位グループ。中核は静岡銀行。預金・貸出・有価証券運用等の銀行業に加え、リース、証券関連、コンサル、与信保証、カードなどを展開。グループ内で企業向けアドバイザリーや公共・事務受託、システム運用等も行う。関連会社にマネックスグループ。
  • セグメント: 銀行業、リース業、その他(金商業、コンサル、公開支援等)
  • 資産・負債構成(2025/6末・短信抜粋)
    • 総資産 16.1兆円、現金預け金 1.37兆円、有価証券 3.24兆円、貸出金 10.71兆円
    • 預金等 11.84兆円、譲渡性預金 0.32兆円、借入金 1.42兆円
  • 参考(貸借・資金構成の提示値): 【資産】現・預け金6%、有価証券21%、貸出金69%など(2025.3、提供データ)

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション: 地銀最上位級の収益力を有する大規模地銀グループ。静岡県内を中心に広い顧客基盤(法人・個人)を持ち、リースや証券関連も含む複合金融モデル。
  • 競争優位性(示唆)
    • 地域密着の預貸基盤と大口・中小企業双方への営業力
    • 手数料・役務収益(コンサル・公開支援等)を含む多角化
    • 信用コスト・与信管理の通期的コントロール(開示債権比率0.87%/2025.6末)
  • 課題
    • 地域人口動態の影響、金利・市場環境変動に伴う有価証券評価や貸出利鞘の変動
    • メガバンク・ネット系金融との競争、規制対応コスト

3. 経営戦略と重点分野

  • 会社方針(短信要約)
    • 2026年3月期通期予想は維持(経常利益1,180億円、純利益810億円、EPS 149.35円)
    • 主因: 資金運用収益(貸出金利息・有価証券利息配当等)の増加を見込む一方、信用コストや経費の増も織り込み
  • 重点分野(示唆)
    • 預貸利鞘の確保と貸出ボリュームの維持・拡大
    • 役務取引等収益(手数料ビジネス、コンサル、公開支援等)の強化
    • グループ総合力(リース・カード・保証等)によるクロスセル
    • 資本政策の機動性(増配方針、自己株式保有の活用余地)
  • 進捗
    • 2026年3月期1Q EPS 41.66円で通期予想に対する進捗は約28%

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル: 預金(低コスト資金)を原資とした貸出・有価証券運用が基盤。手数料ビジネスの拡充で収益源の多角化を進める。
  • リスク適応力
    • 信用: 不良債権関連比率0.87%(2025/6末)と開示。引当繰入の増加を適時実施。
    • 市場: 有価証券21%(目安)保有による金利・価格変動リスク管理が重要。
    • 資本: 自己資本比率7.3〜7.4%(社内基準ベース注記あり)。規制上の自己資本比率とは算式が異なる点に注意。
  • 地域ニーズ: 中小企業・個人向けの金融ニーズ(運転・設備、住宅・消費)は一定。地域経済に連動した持続性。

5. 技術革新と主力製品

  • 主力収益源: 貸出金利息(1Q 40,962百万円)、有価証券利息配当(1Q 17,412百万円)、役務取引等収益(1Q 21,686百万円)
  • 技術・サービス
    • デジタルチャネル、カード・プリペイド、与信保証・回収、システム運用等をグループ内で提供
    • 法人向けアドバイザリー・公開支援などの付加価値サービスで手数料収益化

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提: 株価 1,949.5円、EPS(会社予想)149.42円、BPS 2,167.35円、1株配当(会社予想)72円
  • 指標
    • PER: 約13.05倍(提供値と整合)
    • PBR: 約0.90倍(提供値と整合)
    • 予想配当利回り: 約3.69%(=72円/1,949.5円)
    • 配当性向: 会社予想EPS基準で約48%(72/149.42)。提供データには44.0%の表記もあり、算定基準差に留意。
  • 業界平均との比較(提供平均)
    • 業界平均PER 10.7倍、PBR 0.4倍に対し、同社はPER・PBRともに上回る水準
    • ROE実績 6.3%(提供)と収益性指標を踏まえた評価の可能性

7. テクニカル分析

  • トレンド
    • 50日移動平均: 1,782.84円、200日: 1,553.86円。現値は両線を上回る上昇トレンド。
    • 52週高値 1,998.5円に接近後、直近は1,950円前後でもみ合い。高値圏寄り。
  • 需給・出来高
    • 直近出来高(9/1: 約162万株)は3カ月平均(約162万株)並み、10日平均(約143万株)をやや上回る。
    • 信用取引: 買残50.1万株(前週比-2.19万)、売残26.9万株(+7.52万)、信用倍率1.86倍。短期的な売り買い拮抗度合いに変化。
  • 価格推移(直近10日): 1,900〜1,980円台中心のレンジ推移。2,000円近辺に上値目処が意識されやすい一方、1,900円前後が下値観測帯の一つ。

8. 財務諸表分析

  • 損益(通期・連結)
    • 売上(Total Revenue): 2023/3 2,080億円 → 2024/3 2,298億円 → 2025/3 2,212億円(LTM同水準)。収益は概ね高原状態。
    • 税引前利益: 733億円 → 795億円 → 1,046億円と増加基調。
    • 親会社株主帰属純利益: 524億円 → 578億円 → 746億円と増加。
    • 特別項目の影響: 2024/3は-227億円、2025/3は+25.6億円。特殊要因の振れに留意。
  • 収益性
    • 利益率(提供): 営業利益率(LTM)43.9%、純利益率(LTM)28.2%
    • ROE(実績)6.3%、ROA(LTM)0.47%
  • 2026年3月期1Q(連結)
    • 経常収益 9,183.8億円(+8.2%)、経常利益 3,109.9億円(+7.2%)、純利益 2,258.2億円(+7.7%)
    • セグメント寄与: 銀行業が収益の約88%を占める。リースは規模は小さいが貢献。
  • 安全性・資本
    • 自己資本比率 7.3%(2025/6、社内算式ベース)
    • 開示債権比率 0.87%(2025/6)
  • キャッシュ・負債(参考)
    • 現預金 1.38兆円、負債 2.42兆円(銀行勘定上の調達構造であり、一般事業会社のネット有利子負債とは解釈が異なる)

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 実績(2025/3期): 年間60円(中間25円、期末35円)
    • 予想(2026/3期): 年間72円(中間36円、期末36円)
    • 予想配当利回り: 約3.7%
  • 自己株式
    • 自己株式比率 約6.5%(期末自己株式数3,784万株)。資本政策の柔軟性に資する保有。
  • 権利落ち日
    • 2025/9/29(予定)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • パフォーマンス
    • 52週騰落率 +50.8%(提供)。主要株価指数(S&P500 +16.84%)を上回る伸長。
  • 投資家属性
    • 機関投資家保有比率 41.58%、インサイダー保有 9.00%、フロート 4.43億株。
  • 近々のイベント
    • 権利落ち日: 2025/9/29
    • 決算発表予定: 2025/11/7

11. 総評(要点整理)

  • 収益面: 貸出金利息を中心とする資金運用収益の増加と、役務収益の拡大で利益は増加基調。1Qも通期計画に整合的。
  • 財務健全性: 開示債権比率0.87%、自己資本比率7%台(算式注記あり)。信用・市場リスクを管理しつつ資産を拡大。
  • バリュエーション: PER約13倍、PBR約0.9倍で、提供される業界平均(PER10.7倍、PBR0.4倍)を上回るレンジ。配当利回りは約3.7%。
  • テクニカル: 50日・200日線を上回る上昇トレンド。52週高値圏近辺でのもみ合い。
  • 着眼点・留意点: 金利・市場環境や信用コストの変動が業績・評価に影響。特殊要因の利益寄与にも年ごとの振れがあるため、コア収益(利息・役務)の継続性に注目。

本レポートは公開データに基づく事実整理であり、投資勧誘・投資判断の助言を目的とするものではありません。記載数値は提供データに依拠し、将来の結果を保証するものではありません。


企業情報

銘柄コード 5831
企業名 しずおかフィナンシャルグループ
URL https://www.shizuoka-fg.co.jp
市場区分 プライム市場
業種 銀行 – 銀行業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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