ウイン・パートナーズ(3183)企業分析レポート

株価: 1,345円(2025-09-01終値)/市場: 東証プライム

1. 企業情報

  • 概要: 医療機器の専門ディーラー。循環器領域(虚血性心疾患・心臓律動管理・心臓血管外科など)に強み。心臓カテーテル関連が主力で、脳外科や末梢血管領域、CT/MRI等の大型装置も取り扱い。
  • 成り立ち: ウイン・インターとテスコ(東北地盤)の統合により発足。地域密着の販売網と循環器に特化した臨床サポート力が特徴。
  • 事業構成(2025.3 連結・社内分類の構成比目安)
    • 虚血性心疾患関連: 23%
    • 心臓律動管理関連: 26%
    • 心臓血管外科関連: 18%
    • 末梢血管・脳外科関連: 10%
    • 医療機器関連(装置等)・その他: 23%

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション: 循環器領域に特化した独立系ディーラーとして、専門性と病院への提案力で一定の存在感。取扱いの幅広さ(消耗材~大型装置)と現場支援(適正使用支援等)が強み。
  • 競争環境: 地域ディーラーや大手卸との競争。メーカーの直販強化や購買集約の動きにより価格交渉力が試されやすい。
  • 課題:
    • 診療報酬・薬価/特定保険医療材料の改定による単価下押し
    • 医療機関のコスト増・人手不足による設備投資の遅延
    • 供給網や為替動向による仕入条件の変動

※ 公表資料に市場シェアの定量データはなし。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン/方針(会社コメント要旨)
    • 既存顧客の深耕と新規開拓を両立
    • 病院の課題解決・適正使用支援など付加価値提案で販売数量を拡大
    • 主力領域(心臓律動管理・虚血性心疾患・心臓血管外科)の強化
    • 装置系(CT/MRI/血管撮影装置等)の案件拡大
  • 施策・重点領域(2026年3月期の位置づけ)
    • Q1は装置系売上が前年比+47.3%と高成長
    • 自己株式取得(約10.36億円)と安定配当(期末予想53円)で資本政策も併行
    • 通期計画(売上835億円、営業利益30億円、EPS 71.70円)は据え置き

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル: 消耗材(カテーテル等)の継続需要+ペースメーカ等の交換需要+装置更新需要。高齢化進展に伴う医療需要は底堅い一方、価格改定・調達条件の影響を受けやすく、利益率は薄い構造。
  • 適応力:
    • マルチベンダー・ラインナップと臨床現場支援によるスイッチ耐性
    • 付加価値提案(院内プロセス改善、適正使用支援)で単純な価格競争を回避
    • 在庫・売掛金を伴う運転資本管理が重要(流動比率1.75と健全)

5. 技術革新と主力製品

  • 技術動向: 同社は販売・支援が中心。製品の技術革新はメーカー主導(例:心房細動アブレーション、リードレスペースメーカ、低侵襲ステントグラフト等)。同社は新製品の立上げ支援・適正使用の教育で価値提供。
  • 主力領域(Q1構成/前年比)
    • 心臓律動管理: 27.7%(+17.1%)
    • 虚血性心疾患: 22.6%(+8.5%)
    • 心臓血管外科: 17.3%(+4.0%)
    • 医療機器(装置等): 9.0%(+47.3%)

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 指標(現株価1,345円ベース)
    • 予想PER: 18.6倍(EPS予想72.39円)
    • 実績PBR: 1.70倍(BPS 792.56円)
    • 予想配当利回り: 3.94%(配当予想53円)
    • 参考P/S: 約0.49倍(時価総額410億円/売上約838.9億円)
    • 参考EV/EBITDA: 約7.7倍(EV≒410億−現金168億≒242億、EBITDA約31.6億、負債極小前提)
  • 業界平均との比較(商社・卸売系の参考値)
    • 業界平均PER 12.1、PBR 1.0 と比べると、同社のPER/PBRは相対的に高めの水準。
  • 収益性との整合
    • 営業利益率: 約3.2%、ROE: 8.5〜9.5%(実績/LTM)
    • 薄利多売モデルの中で安定収益を確保。バリュエーションは安定性や専門性を織り込む形。

7. テクニカル分析

  • トレンド位置
    • 50日線: 1,334円、200日線: 1,319円 → 現在値は両移動平均線を僅かに上回る。
    • 年初来レンジ: 1,125〜1,595円の中間圏(レンジ内の約46%位置)。
  • 直近の値動き
    • 直近10営業日は1,334〜1,366円での狭いレンジ推移。出来高は8.4千株と3カ月平均(約15千株)を下回る低調な商いで、持ち合い基調。
  • 信用動向
    • 信用倍率1.82倍、買残は前週比▲400株とやや整理。

8. 財務諸表分析

  • 成長性(年次)
    • 売上高: 664億(2022)→ 708億(2023)→ 771億(2024)→ 814億円(2025)と増収基調(3年CAGR約7%)。
    • 営業利益: 27.6→24.7→26.3→28.1億円と横ばい〜緩やか増。
    • 当期純利益: 18.3→20.5→18.4→20.2億円と安定推移。
  • 収益性
    • 粗利率: 約12%前後で安定。
    • 営業利益率: 3.0〜3.5%程度(LTM 3.18%)。
    • 純利益率: 約2.5%(LTM)。
  • 効率性・資本
    • ROE: 実績8.51%(LTM 9.48%)。
    • ROA: LTM 3.96%。
  • 安全性・流動性(2025/6/30時点)
    • 自己資本比率: 46.9%(前期末51.6%)※配当・自己株取得で低下
    • 流動比率: 175%(流動資産4,007億円/流動負債2,286億円)
    • 現金同等物: 168億円(1株当たり約606円)
  • 四半期(2026年3月期 1Q)
    • 売上: +12.7% YoY、営業利益: +19.6% YoY、純利益: +21.2% YoYと増収増益。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当実績・予想
    • 2025年3月期: 年間52円(期末一括)
    • 2026年3月期会社予想: 年間53円(期末一括)
  • 配当性向
    • 直近実績ベースで約74%(EPS 70円前後×配当52円)。予想EPS72.39円に対し配当53円でも7割程度。
  • 自己株式
    • 2026年3月期1Qに約10.36億円の自己株式取得。期末自己株式数は2,720,374株(発行済み3,050万株の一部)。
  • 持株構成
    • インサイダー保有が高め(約47.7%)。フロートが相対的に小さく、流動性に影響。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 52週変動: +15.9%。年初来高値(1,595円)からは調整済み、中位圏での保ち合い。
    • 出来高は最近やや低水準で、決算や新製品ネタなどのイベント待ちの様相。
  • 需給・外部要因
    • 自己株式取得の実施、配当継続などで下支え要因。
    • 診療報酬改定、主要取扱メーカーの新製品・供給動向、為替(輸入機器価格)などが株価感応度の高い材料。

11. 総評(簡潔な見解の整理)

  • 事業特性: 循環器に強みを持つ医療機器ディーラー。高齢化を背景とした需要の安定性と、価格改定・仕入条件変更に伴うマージン圧力の両面を内包。
  • 業績: 売上は堅調に拡大。粗利率は安定、営業利益率は3%台前半。2026年3月期1Qは装置系が牽引し増収増益でスタート。
  • 財務: 流動性・手元資金は厚め。自己株取得と配当で純資産は減少も、自己資本比率は約47%と中立的水準。
  • バリュエーション: PER/PBRともに業界平均を上回る。安定性・専門性・株主還元の姿勢を織り込む一方、薄利構造や制度・仕入環境の変動が評価の上限要因になりやすい。
  • テクニカル: 中位レンジでの持ち合い。移動平均線の上方に位置し、方向感は乏しいが基調は落ち着いている。

本レポートは公開情報に基づく客観的な整理であり、投資判断を推奨・勧誘するものではありません。記載のない項目・数値は公表資料から判定できないため割愛しています。


企業情報

銘柄コード 3183
企業名 ウイン・パートナーズ
URL http://www.win-partners.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 商社・卸売 – 卸売業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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