6282 オイレス工業 分析レポート(プライム)

本資料は提供データに基づく企業分析の整理です。投資勧誘や投資助言を目的としたものではありません。

1. 企業情報

  • 概要:1939年創業、藤沢本社。無給油式(オイレス)ベアリングの国内トップ。構造物向け免震・制震装置でも高いシェア。保有特許が多く、素材配合・多層・樹脂・金属系など幅広い軸受製品の開発・製造・販売を国内外で展開。
  • 主な製品・サービス
    • 軸受製品:樹脂/金属/多層/エアベアリング、金型・ダイ、スライドシフター等
    • 構造機器:免震・制震装置、ダンパー、橋梁・建築向け各種支承
    • 建築機器:排煙・換気システム 等
  • セグメント売上構成(連結、会社データ):一般軸受22%、自動車軸受50%、構造機器17%、建築機器9%、その他3%(海外売上比率:38%、2025/3期)

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:無給油式ベアリングの最大手。免震・制震装置でも高シェア。独自材料技術と多用途の適用実績、特許群に基づく参入障壁が強み。
  • 競争優位性
    • 材料・表面処理・複合構造に関する知見と特許
    • 顧客仕様に合わせた設計対応力(産業機械・自動車・インフラ向け)
    • 免震・制震装置での納入実績
  • 課題
    • 自動車向けでのコスト上昇(労務費)への対応
    • 建築(ビル)市況の弱さ
    • マクロ・為替の影響を受けやすい設備投資・インフラ需要

3. 経営戦略と重点分野

  • 長期ビジョン:OILES 2030 VISION
  • 中期経営計画(2024–2026)
    • 重点領域:半導体関連装置、再生可能エネルギー、新エネルギー車(NEV)向け、自動車の回復需要、橋梁・建築等インフラ防災
    • 施策:設備投資の継続、経営インフラ高度化(DX等)、原価改善と生産性向上、海外拠点の最適化、知財活用の強化
    • 資本政策:従業員向け株式給付信託の再導入(自己株式の第三者割当による処分を予定、処分価額2,104円/株、2025/9/5)。会計上、信託保有株式は自己株式として扱われるためEPS希薄化は限定的な方式。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益源:産業機械・一般産業向け、自動車OEM/部品、社会インフラ(橋梁・建築)と住宅・ビル設備の複合ポートフォリオ。
  • 特性:産業・自動車は景気循環の影響、インフラは中長期案件と更新需要の性格。免震・制震など安全・防災ニーズは政策・規制面の支えもあり、長期性がある。
  • 適応力:半導体・再エネ・NEVなど成長分野への展開を進めつつ、コスト上昇への価格・生産性対応が課題。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術動向:無給油・低摩擦・高耐久を実現する材料配合技術、複合多層構造、樹脂・金属ベースの最適設計、エアベアリング等。構造機器では免震・制震の制御・材料技術。
  • 収益牽引
    • 一般軸受機器:半導体装置(国内・中国)や再エネ向けが好調(25/6期1Qで売上+9.4%、利益+99.5%)
    • 自動車軸受機器:国内生産回復、中国NEV向け増加。ただし労務費上昇で利益率は低下(同1Qで利益-12.3%)
    • 構造機器:橋梁・建築が堅調(同1Qで売上+5.6%、利益+11.5%)
    • 建築機器:ビル向け市況弱含み(同1Q赤字)

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 株価:2,247円、時価総額:約748億円
  • 予想EPS:161.04円(会社予想)、実績BPS:2,567.28円
  • 指標比較
    • PER(予想):約13.95倍(業界平均16.6倍)
    • PBR(実績):約0.88倍(業界平均1.4倍)
    • EV/EBITDA(LTMベース概算):約4.8倍
    • EV ≒ 748億 – 現金241億 + 有利子負債5.5億 ≒ 513億、EBITDA ≒ 106億
    • 配当利回り(予想):約3.78%(5年平均3.09%)
    • 配当性向:実績ベース約40.8%、会社予想EPS対比では約52.8%
  • 補足:PBRは1倍を下回り、自己資本比率が高く(82%)、ネットキャッシュに近い財務構造。

7. テクニカル分析

  • 位置づけ:52週高値2,517円に対し約-10.7%、安値1,900円に対し約+18.3%。レンジ内の中位やや上。
  • 移動平均:50日線2,141円の上、200日線2,249.85円付近(ほぼ中立的な水準)。
  • 直近10日:2,218~2,275円の狭いボックス推移。出来高は3カ月平均(約44.6千株)を下回る日が多く、短期の売買エネルギーは限定的。

8. 財務諸表分析(連結)

  • 成長性(年度)
    • 売上高:6,988億円→6,760億円(2024→2025、-1.7%)※表記は百万円データ換算
    • 営業利益:73.0億→69.5億円(-4.9%)
    • 当期純利益:54.8億→63.1億円(+15.2%)
    • EPS:177.79円→208.41円
  • 収益性(LTM)
    • 営業利益率:約10.0%、純利益率:約9.2%
    • ROE:約8.4%、ROA:約4.8%
  • 効率・安全性
    • 自己資本比率:82.2%(25/6末)
    • 流動比率:約445%(流動資産561億/流動負債126億)
    • 有利子負債:5.5億円、D/E:約0.73%
    • キャッシュ:241億円(高水準の流動性)
  • キャッシュフロー(参考)
    • EBITDA:106億円規模、減価償却費は増加傾向(約34~35億円/年)
  • 四半期動向(26/3期1Q)
    • 売上1,670億円(+3.8%)、営業利益167.5億円(+9.5%)、純利益119.8億円(-0.7%)
    • 受注残:176億円、需要は自動車・構造機器中心に堅調

9. 株主還元と配当方針

  • 配当:年間85円(予想、変更なし)。実績85円(前期)。
  • 配当性向:実績約40.8%、予想ベース約52.8%。
  • 自己株式:保有比率11.41%(自己株口)。従業員向け株式給付信託への自己株式処分(774,200株、2025/9/5予定)。自社株買いの新規実施は本データ内に記載なし。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 52週騰落:+5.0%(β:0.14と低位)
  • 信用動向:信用買残13.7千株(前週比-0.9千)、売残3.4千株(+0.8千)、信用倍率4.03倍。若干の買い方整理・売り方増加の動き。
  • 出来高:直近出来高は平均を下回る日が多く、短期の需給は落ち着き。
  • 近接イベント
    • 次回配当権利落ち:2025/9/29
    • 2026年3月期は業績予想据え置き(通期:売上7,120億、営業640億、純利益470億、EPS161.32円)

11. 総評

  • 事業面:無給油式ベアリングと免震・制震で技術・特許に基づく強み。半導体装置・再エネ・NEV・インフラ向けが牽引。一方で自動車のコスト上昇・建築市況は収益圧迫要因。
  • 財務面:自己資本比率・流動性が高く、実質的に低レバレッジ。ROEは8%台。
  • バリュエーション:PER(予想)約13.95倍、PBR約0.88倍、EV/EBITDA約4.8倍。配当利回りは約3.8%で5年平均を上回る水準。
  • 株価・モメンタム:52週レンジの中位やや上、200日線付近でのもみ合い。出来高は落ち着き。
  • 重点観点:中計の進捗(成長分野の拡大と原価対策)、自動車セグメントの利益率回復、建築機器の市況、為替・マクロ要因、配当と自己株式の活用方針。

(注)数値は特記なき限り連結、提供データに基づく概算。単位は文脈により百万円・億円換算。記載は中立的情報整理であり、投資判断は各自でご確認ください。


企業情報

銘柄コード 6282
企業名 オイレス工業
URL http://www.oiles.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 機械 – 機械

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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