山形銀行(8344)企業分析レポート
株価(9/2終値):1,623円/市場区分:東証プライム/業種:銀行業
1. 企業情報
- 概要
- 1878年創業、山形県を地盤とする地域銀行。県指定金融機関として自治体取引に強みを持ち、県内シェアは首位。
- 主要セグメント:銀行業(主力)、リース、信用保証、その他(データ処理、クレジットカード、地域商社、VC等)。
- 事業構成(参考、2025.3):資金=定期25%、普通66%、当座4%、他5%。資産=現・預け金7%、有価証券26%、貸出金65%、他2%。融資=中小企業等向け62%、住宅・消費者向け30%。
- 拠点・顧客基盤
- 山形・米沢の内陸工業地帯を中心に、個人・法人・自治体へ幅広い金融サービスを提供。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 山形県内トップシェアの地域金融機関。自治体関連、地場企業・個人に密着した営業が特徴。
- 競争優位性
- 県指定金融機関としての安定的な資金獲得力、地域ネットワーク、地元取引先との関係性。
- 課題
- 金利・市場環境に伴う有価証券評価や調達コストの変動影響、人口減少・企業数減少による成長機会の制約。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・方向性(資料ベースの示唆)
- 本業収益(貸出金利息、手数料収益)の強化、地域企業・個人向けの金融ソリューション拡充。
- 収益源の多様化(リース、保証、地域商社、VC等の周辺事業)。
- 預かり資産ビジネス拡大(投信・保険等)とデジタル活用の推進。
- 市場金利変動に配慮したポートフォリオ運用(債券評価・売却損益管理)。
- 中期経営計画の数値目標・詳細施策:資料に明示なし(–)
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- コア:貸出金利息・手数料。補完:有価証券運用、リース・保証等。
- 適応力(直近の動向)
- 2026年3月期1Qは貸出金利息の増加で増収。一方、預金利息等の調達費用増・債券売却損がコスト・その他費用を押し上げ、利益は横ばい。
- 不良債権比率(単体)0.93%と管理は安定(前年同期比0.03pt低下)。
- リスク許容と耐性
- 有価証券の評価損益の振れが包括利益・売却損益に影響(1Qは包括利益が大幅改善、一方で債券売却損も増加)。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・運営
- 銀行システム・データ処理、キャッシュレス・カード関連、地域商社機能等を通じた金融・非金融の連携。
- 収益牽引
- コア収益は銀行業(貸出・市場運用)。1Qセグメント利益:銀行業2,395百万円、リース15百万円、信用保証139百万円、その他36百万円。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提データ
- 株価:1,623円、時価総額:約522.9億円、発行済株式:32,216,115株
- 予想EPS(連結):158.35円、実績BPS(連結):4,562.28円
- 指標
- PER(予想):約10.25倍(=1,623/158.35)
- PBR(実績):約0.36倍(=1,623/4,562.28)
- 予想配当利回り:3.45%(=56円/1,623円)
- 予想配当性向の試算:約35.4%(=56/158.35)
- 業界平均との比較(参考値)
- 業界平均PER:10.7倍 → 同水準に近いレンジ
- 業界平均PBR:0.4倍 → 平均比でやや低い水準
7. テクニカル分析
- トレンド
- 50日移動平均:1,539.76円、200日:1,310.93円。現値は両移動平均を上回る上昇トレンド上。
- 年初来高値:1,669円、安値:970円。現値は高値から約2.8%下の水準で高値圏寄り。
- モメンタム・出来高
- 直近10日では1,574→1,623円とじり高基調の範囲内推移。
- 直近出来高は60千株前後で、3カ月平均(約105千株)に比べ低め、10日平均(約67千株)並み。
8. 財務諸表分析
- 収益(連結)
- 1Q(累計)経常収益:14,077百万円(前年比+20.2%)
- 1Q 経常利益:2,167百万円(+0.4%)、親会社株主に帰属する四半期純利益:1,604百万円(+1.2%)
- 過去12カ月 売上相当(参考):約4,783億円、純利益約44億円、EPS 138.15円
- マージン・効率
- 営業利益率(LTM参考):17.87%
- ROE(実績):3.16%、ROA(LTM):0.14%
- バランスシート(連結、1Q末)
- 総資産:3,226,639百万円、純資産:143,786百万円
- 現金預け金:238,230百万円(前期末206,595)
- 有価証券:847,434百万円(同813,367)
- 貸出金:2,023,919百万円(同2,031,593、やや減少)
- 預金:2,874,612百万円(同2,847,255、増加)
- 自己資本比率(会計ベース注記):4.5%(実績データ上は4.3%も提示あり。いずれも規制上の自己資本比率とは定義が異なる旨に留意)
- 資産の質・市場影響
- 不良債権比率(単体):0.93%。
- 有価証券の評価損益の振れ大きく、1Qは評価差額の改善で包括利益がプラスに転じる一方、債券売却損等が費用増要因。
- トレンド(通期実績の推移:単位・定義差に留意)
- 純利益:2022/3 33.98億円 → 2023/3 34.35億円 → 2024/3 20.80億円 → LTM 44.12億円(回復基調)
9. 株主還元と配当方針
- 配当実績・予想
- 2025/3実績:年45.0円(中間17.5、期末27.5)
- 2026/3予想:年56.0円(中間28.0、期末28.0)— 予想変更なし
- 予想配当利回り:約3.45%(9/2時点株価ベース)
- 予想ベース配当性向試算:約35.4%(会社開示の参考Payout Ratio:32.57%は過去実績ベース)
- 自社株
- 自己株式数:739,523株(2026年3月期1Q末)。新規の自社株買い計画は資料上の記載なし(–)。
- 権利落ち日
- 次回予定:2025年9月29日(Ex-Dividend)
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 52週騰落:+43.92%。ベータ(5年):-0.09(市場連動性は低めの統計)。
- 信用動向(直近)
- 信用買残:95,700株(前週比+8,400)、信用売残:13,400株(同-5,700)、信用倍率:7.14倍。
- 短期的には買い残増・売り残減のポジション変化。
- 流動性
- 3カ月平均出来高:約105千株、直近10日平均:約67千株。日々の売買代金は約0.97億円(9/2)。
- 予定イベント
- 決算発表ウィンドウ:2025/7/29〜8/4(直近は1Q開示済)
- 権利落ち日:2025/9/29
11. 総評(要点整理)
- 事業基盤:山形県内トップシェアと自治体取引の強みを背景に、貸出・手数料中心の安定収益基盤。周辺事業での多角化も進展。
- 収益動向:1Qは増収、利益は横ばい。貸出金利息の伸長と調達費用・債券損益の綱引き。包括利益は評価差額改善で大きく改善。
- 財務・リスク:ROEは3%台、NPL比率は1%割れで安定。自己資本比率は会計ベースで4%台(規制比率とは別)。有価証券の評価・売却損益の振れに留意。
- バリュエーション:PER約10.25倍・PBR約0.36倍で、業界平均(PER10.7倍・PBR0.4倍)と比較して近い〜やや低い水準のレンジ。配当予想は年56円(利回り約3.45%)。
- テクニカル:50日・200日線上で推移し、年初来高値圏に位置。出来高は直近やや落ち着きつつも、信用買いは増加。
注記
– 本資料は開示データの要約・整理であり、投資勧誘・投資助言を目的としたものではありません。
– 数値は連結・単体が混在する箇所があり、比較の際は定義差にご留意ください。
– 不明・未開示項目は「–」としております。
企業情報
銘柄コード | 8344 |
企業名 | 山形銀行 |
URL | http://www.yamagatabank.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 銀行 – 銀行業 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。