アイザワ証券グループ(8708)企業分析レポート

株価(終値):1,428円(2025-09-04)
市場:東証プライム/証券・商品先物取引業

1. 企業情報

  • 概要:1918年創業の独立系中堅証券グループ。2021年に持株会社体制へ移行。国内対面仲介を基軸に、米国株・アジア12市場の株式、投資信託、ラップ、オルタナティブ運用、自己投資(上場株・ベンチャー・不動産等)を展開。
  • 事業構成(2025年3月期、連結):受入手数料69%、トレーディング損益15%、金融収益4%、その他12%
  • 体制と拠点:東京本社。プラットフォーム連携(地域金融機関等)を推進。
  • 従業員:723名、平均年齢45.9歳、平均年収816万円

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:独立系の中堅証券。対面営業とプラットフォーム連携、米・アジア現地株の取扱いが特徴。
  • 競争優位性(推定):
    • 対面重視のゴールベース営業とストック型商品(投信・ラップ)強化
    • 米国・アジア株の幅広い取扱い
    • 投資・運用を含む総合金融志向(収益源の多様化)
  • 課題:
    • 市況(株価・売買代金・為替)の影響を受けやすい手数料・トレーディングのボラティリティ
    • 第1四半期は受入手数料・トレーディングが減少(需要・回転率の鈍化影響)
  • 市場シェア:定量データの開示なし(—)

3. 経営戦略と重点分野

  • 中期経営計画(2026/3期〜2028/3期)
    • 目標:ROE 8%以上
    • 重点:証券事業の変革(対面×ゴールベース+ストック強化)、投資事業のグレードアップ、運用事業の再構築(PE・セカンダリー強化等)
    • 取り組み:モデル店舗の試行、プラットフォーム連携の強化、オルタナ運用の残高拡大
  • 配当・資本政策方針(2025/3期〜2028/3期):普通配・特別配・自己株取得を合わせ総額200億円以上(うち特別配で約100億円を想定)。業績・規制等により変動可能性あり。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:
    • ストック型(投信・ラップ等)の拡大で安定性を高める方針
    • マーケット連動の手数料・トレーディングは変動性が高い
    • 投資・運用事業で分散化を図る一方、評価損益の変動リスクも内在
  • 適応力:
    • プラットフォーム連携やオルタナ運用の強化により収益源の多様化を指向
    • 第1四半期は手数料・トレーディングの減少で営業赤字、改善には市場環境とストック収益の積み上げが鍵

5. 技術革新と主力製品

  • 主力領域:
    • 対面証券(ゴールベース提案、投信・ラップ)
    • 外国株(米国・アジア12市場)
    • オルタナティブ運用(PE・ヘッジファンド等)、投資事業(上場株・ベンチャー・不動産)
  • 特徴:
    • 地域金融機関等とのプラットフォーム連携
    • プライベートエクイティ・セカンダリー領域の強化方針
  • 技術開発:具体的な独自技術の開示は—(対面×プラットフォーム活用が中心)

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提:株価1,428円、BPS(実績・連結)1,382.81円、PBR(実績)1.03倍
  • EPS(過去12か月・データ):100.25円
  • 計算
    • PER(TTM)= 1,428円 ÷ 100.25円 ≈ 14.2倍
    • PBR(実績)= 1,428円 ÷ 1,382.81円 ≈ 1.03倍
  • 参考比較(業界平均):PER 13.3倍、PBR 1.0倍
  • 配当関連
    • 2025年3月期実績:年間96円(普通13+特別35を中間・期末で各々)=会社開示
    • データベース表示:トレーリング/フォワード年間26円、配当利回り約1.84%、配当性向約25.95%
    • 特記事項:特別配の有無・水準により実効利回りは大きく変動。2026年3月期は現時点で特別配35円(中間・期末)を予定、普通配は未定(会社開示)。データベースの26円は参考値。
  • 参考関係式:P/B ÷ ROE ≈ P/E
    • 報告ROE(実績・連)6.33%とPBR1.03倍からの理論値は約16.3倍、実測PER14.2倍との差は、ROEの時期差・一過性項目・データ差異等の影響が考えられます。

7. テクニカル分析

  • 短中期トレンド:
    • 50日移動平均:1,344.42円(株価は上回る)
    • 200日移動平均:1,489.01円(株価は下回る)
    • 判定:中期では下押し基調の範囲内、直近は反発基調
  • 52週レンジ:1,120円〜1,935円
    • 現在値は安値比+約27%、高値比−約26%(レンジ中位やや下)
  • 直近10日:8/26の1,365円から切り返し、戻り基調。出来高は本日75千株で10日平均(約99千株)を下回る。
  • 信用動向:信用倍率2.36倍、信用買残が前週比+30.7千株(買い残増加)。短期的な需給の影響に留意。

8. 財務諸表分析

  • 売上・利益(連結)
    • 売上高:2023/3期 12,751百万円 → 2024/3期 18,978百万円 → 2025/3期 20,586百万円
    • 営業利益:-2,779百万円 → 1,159百万円 → 1,889百万円(改善継続)
    • 親会社株主帰属純利益:-2,375百万円 → 2,975百万円 → 3,172百万円
    • 正常化後利益(Normalized):960百万円 → -2,379百万円 → 1,387百万円 → 1,774百万円(変動性は残存)
  • 2026年3月期 第1四半期(連結)
    • 営業収益 4,242百万円(前年比-14.3%)、純営業収益 3,999百万円(-17.9%)
    • 営業損失 △576百万円、経常損失 △337百万円、四半期純利益 127百万円(前年比-84.4%)
    • セグメント:証券・運用・投資の各事業で赤字計上(四半期ベース)
  • 収益性・効率性
    • 営業利益率(2025/3期):約9%(1,889/20,586)
    • ROE(実績・連):6.33%、ROA(実績・連):—(直近指標では2.02%(LTM))
    • 第1四半期は市況影響によるマージン悪化
  • 財政状態・流動性
    • 自己資本比率:40.7%(前期末実績)→ 第1四半期 36.8%(短信)
    • 総資産:116,784百万円、純資産:45,881百万円(短信)
    • 現金等:48,010百万円(データ)/現金・預金21,053百万円+預託金26,547百万円(短信内訳)
    • 有利子負債:24,889百万円、D/E(総負債/自己資本)≈ 54.25%(データ)
    • 流動比率:短信ベース約1.26(76,014/60,146)
    • 注:証券会社の現金・預託金には顧客関連勘定が含まれるため、単純な現金余力の比較には留意。
  • キャッシュフロー:四半期CF計算書作成なし(短信注記)

9. 株主還元と配当方針

  • 実績配当:2025年3月期 年間96円(普通13円+特別35円を中間・期末で実施)
  • 2026年3月期の方針:特別配35円(中間・期末)を予定、普通配は未定(会社開示)
  • データベース表記:フォワード年間26円・利回り約1.84%(参考値)
  • 自己株・浮動株:
    • 自己株式:19.27%(7,616千株)/短信期末自己株 8,439千株
    • 発行済株式:39,526千株、実質発行株数(自己株控除):約31.1百万株
    • インサイダー保有:29.28%、浮動株:15.65百万株(流動性・ボラティリティに影響し得る)
  • 還元方針:2025〜2028年で総額200億円以上(特別配中心+普通配・自己株取得)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 価格モメンタム:50日線上・200日線下での持ち合い〜戻り局面。52週では中位やや下の水準。
  • 出来高:3カ月平均約95千株、直近10日平均約99千株。足元の出来高は平均をやや下回る。
  • 信用需給:信用買残増(倍率2.36倍)。短期的な需給の偏りに留意。
  • イベント:
    • 2025年7月末 決算短信公表済
    • 2025年9月29日(予定)権利落ち日(Ex-Dividend)
  • 外部要因:国内外株式市況(特に米・アジア)、金利・為替、売買代金動向、オルタナ資産評価が影響要因。

11. 総評(簡潔)

  • 事業面:対面×ストック型収益の拡大と、投資・運用を組み合わせた総合金融志向。市況影響の大きい手数料・トレーディングの変動を、ストック化・多角化で補完する戦略。
  • 業績・財務:2025/3期は増収・増益で回復傾向も、2026/3期1Qは市況影響で営業赤字。自己資本比率は30%台後半で、証券業として標準的水準。ROEは目標8%に対し実績約6%台。
  • バリュエーション:株価はPBR約1.03倍、PER約14倍で業界平均(PBR1.0倍、PER13.3倍)に近接。配当は特別配の有無・水準で実効利回りが変動するため、会社開示(普通配未定・特別配予定)に留意。
  • テクニカル・需給:50日線上・200日線下のレンジ内推移。信用買残の積み上がりによる短期需給の振れに注意。
  • 留意事項:同社は通常の業績予想を開示しておらず、市場環境による変動が大きい。データ提供元によるLTM指標と会社開示の数値に差異が見られる項目があり、利用時は定義・期間の違いに留意。

本レポートは公開情報に基づく客観的な整理であり、投資助言を行うものではありません。不明な項目は記載を省略しています。


企業情報

銘柄コード 8708
企業名 アイザワ証券グループ
URL https://www.aizawa-group.jp/
市場区分 プライム市場
業種 金融(除く銀行) – 証券、商品先物取引業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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