以下は、提供データに基づく株式会社アシックス(証券コード: 7936)の企業分析レポートです。投資勧誘・投資助言は行いません。数値は特記ない限り連結、単位は円または百万円相当です。
– 企業情報
– 概要: ランニングを中核とするスポーツ用品メーカー。ASICS、Onitsuka Tigerの両ブランドを展開し、シューズ、アパレル、用具をグローバルに販売。特に欧米のランニングが強い。海外売上比率は約80%(2024年)。
– 事業区分(カテゴリー、2024年構成比):
– パフォーマンスランニング: 48%
– コアパフォーマンススポーツ(CPS): 12%
– スポーツスタイル: 15%
– アパレル・エクィップメント: 6%
– オニツカタイガー: 14%
– その他: 6%
– 基本情報: 本社=神戸市、設立1943年、従業員約9,063人、プライム市場上場。
– 業界のポジションと市場シェア
– ポジション: グローバルでランニングに強みを持つ大手の一角。競合はNike、adidas、New Balance、HOKA(Deckers)、Onなど。ランニングの技術力とプロダクトの継続性(GEL-KAYANO、GEL-NIMBUS等の定番)で高いブランド想起を保有。
– 市場シェア: 定量的な世界シェアの開示はなし。ただし、欧米・中華圏・東南アジアでの伸長が確認され、ランニングのみならずスポーツスタイル、オニツカタイガーの拡大が寄与。
– 競争優位性:
– バイオメカニクスに根差すプロダクト開発力(厚底・プレート系のレーシングから日常トレーナーまでのラインナップ)。
– グローバル認知の高い定番フランチャイズと価格・ミックス改善による粗利率の上昇。
– 課題:
– ファッションサイクル・トレンド依存(スポーツスタイル、オニツカタイガー)。
– 主要市場での競合激化(On、HOKAの伸長等)。
– 為替、原材料、米国向け関税動向(相互関税対策による前倒し出荷の影響を短信が示唆)。
– 経営戦略と重点分野
– ビジョン・中期計画(中計2026):
– 目標: 営業利益1,300億円以上、営業利益率17%以上、ROA約15%。
– 会社見解: 2025年8月時点の通期予想上方修正により主要目標を1年前倒し達成見込み。
– 重点施策:
– カテゴリーミックス最適化(高付加価値のランニング、スポーツスタイル、オニツカの拡大)。
– 価格政策・プロダクトミックスの改善による粗利率向上。
– 在庫回転の改善(KPI: DIO)。2025年中間で147日(前年同期比11日改善)。
– 地域戦略の多極化(日本・欧州・中華・東南アジアの成長牽引)。
– 資本政策: 自己株式の取得・消却・一部処分(財団への処分等)を実施。
– 2025年通期会社予想(修正後):
– 売上高 800,000、営業利益 136,000、経常利益 131,000、当期純利益 87,000、EPS 121.72円、営業利益率 17.0%想定。
– 事業モデルの持続可能性
– 収益モデル: 定番フランチャイズ+新製品の組合せ、DTCとホールセールの併用、地域分散。粗利率の改善と在庫効率の強化で営業利益率を押し上げ。
– 適応力:
– ランニング分野での継続的な技術更新(厚底・プレート、クッショニング材)と、スポーツスタイル/オニツカのファッション需要取り込み。
– サプライチェーンの改善と為替・関税リスク対応(前倒し出荷等のオペレーション対応)。
– リスク要因: トレンドの変化、競合の新製品攻勢、為替・原材料、地域規制・関税、在庫水準の調整過程。
– 技術革新と主力製品
– 技術開発: 厚底・カーボンプレート系レーシング、軽量・高反発フォーム、安定性・クッションの両立など、バイオメカニクス研究に基づく開発。
– 主力フランチャイズ(例):
– ランニング: METASPEEDシリーズ(レーシング)、GEL-NIMBUS、GEL-KAYANO、NOVABLASTなど。
– スポーツスタイル/オニツカタイガー: MEXICO 66、GEL-LYTE、GSMなど、レトロ系の需要を取り込み。
– 収益牽引: 2025年上期はスポーツスタイルとオニツカタイガーが高成長(売上+46%/+50%、カテゴリ利益も大幅増)。ランニングも増益基調。
– 株価の評価(バリュエーション)
– 現在株価: 3,896円、時価総額 約2.86兆円。
– 会社予想EPS: 121.72円 → 予想PER 約32.0倍。
– 実績BPS: 336.82円 → PBR 約11.6倍。
– 参考指標(LTMベース):
– 売上高約7,391億円 → P/S 約3.9倍。
– EBITDA約1,446億円、純有利子負債ほぼネット現金(現金1247億・有利子負債1106億) → EV/EBITDA 約20倍(概算)。
– 業界平均との比較(参考):
– 業界平均PER 14.5倍、PBR 1.3倍。ASICSはROE約29–30%と高く、プレミアムが観測される一方、数値上は平均比で高水準。
– 参考計算(機械的比較、評価判断ではありません):
– 予想EPS×業界平均PER: 121.72×14.5 ≈ 1,765円
– 実績BPS×業界平均PBR: 336.82×1.3 ≈ 438円
– テクニカル分析(短期の位置づけ)
– 52週レンジ: 2,424円〜4,289円。現値はレンジ上方(約79%位置)。
– 移動平均: 50日MA=3,761円、200日MA=3,369円。現値は両MA上。
– 足元の推移: 8/25の4,280円付近から調整し、出来高増を伴う下押し後に3,900円前後での推移。直近10日で戻り高値を切り下げる動きがあり、4,200〜4,300円帯に上値水準、3,750〜3,800円帯に価格帯別の意識されやすい水準が確認できる構図(価格行動の観察レベル)。
– 財務諸表分析
– 成長(年次):
– 売上高: 404,128(2021)→ 678,526(2024)億円相当。3年で大幅増。
– 営業利益: 219(2021)→ 1,001(2024)億円相当。営業利益率は約5.4%→約14.8%に改善。
– 親会社純利益: 94(2021)→ 638(2024)億円相当。
– 収益性(LTM/短信):
– 粗利率: 2025年上期 56.7%(+1.2ppt)。
– 営業利益率: 2025年上期 20.1%(+2.9ppt)。
– ROE: 実績約29–30%、ROA約14–16%(LTM)。
– キャッシュフロー/安全性:
– 営業CF(LTM)約1,078億円、フリーCF約923億円(LTM)。
– 現金同等物: 約1,247億円。有利子負債約1,106億円でネット現金。
– 自己資本比率: 約45%、流動比率1.88倍。
– 在庫: 1,348億円、DIO 147日(改善傾向)。
– 地域・カテゴリー(2025年上期):
– 地域: 日本、欧州、中華圏、東南・南アジアが二桁増収。北米も増収・大幅増益。
– カテゴリー: スポーツスタイル、オニツカが高成長。ランニングは着実増収・増益。
– 株主還元と配当方針
– 配当: 2025年通期予想28円(中間12円・期末16円)、予想利回り約0.72%(現値基準)。
– 配当性向: 参考値 約21%(データ提供値)。
– 自己株式: 2025年上期に取得約651.6万株、消却2,500万株、財団へ処分700万株などを実施。
– 株式分割: 2024年6月27日基準で1→4の分割実施。
– 直近イベント: 権利落ち予定 2025年12月29日。
- 株価モメンタムと投資家関心
- パフォーマンス: 52週で+46.1%(提供データ)。β=1.37。
- 需給: 信用買残129.4万株(前週比+24.1万)、信用倍率3.69倍。売残は減少。短期的にはロング志向の増加が観測。
- 流動性: 3ヶ月平均出来高約438万株、直近10日約327万株。2025/8/26に出来高が相対的に増加。
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機関投資家保有: 約60.6%(提供データ)。大型スポーツイベントや業績予想上方修正が関心要因。
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総評
- 事業面: ランニングの技術優位とブランド力に加え、スポーツスタイル/オニツカの伸長で売上・利益ともに拡大。粗利率の改善、在庫指標の改善が収益性の底上げに寄与。
- 財務面: ROE・ROAともに高水準、ネット現金、FCF創出力あり。一方で、在庫・関税対応など運転資本や地政学的な要因が短期の振れに影響。
- バリュエーション/株価: 予想PER・PBRは業界平均比で高い水準。高い収益性・成長期待を織り込む形。テクニカルには52週レンジの上方で推移しつつ、直近は高値圏からの調整過程が観測される。
- 留意点: 競合の新製品動向、ファッションサイクル、為替・関税、米国流通チャネルの在庫調整等の外部要因。
補足・イベント
– 次回決算予定: 2025年11月7日(予定)
– 権利落ち日(予定): 2025年12月29日
– 本資料は提供データ(決算短信 2025/8/13ほか)に基づき作成。数値は概算やLTM/会社予想の混在があり、期間差に留意ください。
企業情報
銘柄コード | 7936 |
企業名 | アシックス |
URL | https://corp.asics.com/jp |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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