日本証券金融(8511)企業分析レポート
株価:1,877円(2025-09-04終値)/市場:東証プライム
注記:
– 本資料は公開情報の整理であり、投資助言ではありません。
– 不明な点はスキップまたは一般論で補足しています。
1. 企業情報
- 概要:証券金融最大手。制度信用取引の決済に必要な資金・株券の貸付(貸借取引業務)が主力。セキュリティ・ファイナンス(株式・債券レポ、現先)、信託銀行業、不動産賃貸等を展開。大阪証券金融と合併済み。グループに信託銀行子会社を保有。
- 事業構成(連結、2025/3期、売上等の構成目安):貸借取引16%、セキュリティ・ファイナンス51%、信託銀行10%、不動産賃貸1%、その他22%
- 特色:市場インフラ的な役割を担い、証券会社向けに資金・株券を安定供給。分散型台帳技術(DLT)の実証研究やインドネシア証券金融会社との協力も推進。
- 基本データ:時価総額 約1,654億円、発行済株式数 88,000,000株、単元株 100株、従業員 276人、所在地 東京都中央区
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:国内の証券金融業で最大手。制度信用取引における資金・株券供給の中核的プレイヤー。
- 競争優位性:
- 制度信用取引という制度上の枠組みと長年の運営実績による信頼性・スケールメリット
- 多様なレポ・現先取引メニューと信託銀行機能の併営によるワンストップ性
- 課題:
- 収益が金利水準や株式売買活況度(品貸料、スプレッド)に左右されやすい
- 債券レポ・現先の利ざや縮小局面では粗利が圧迫される
- 自己資本比率は会計上低位(マッチド・ブック中心のビジネス特性による)
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・方針(開示情報の範囲で整理):
- 市場インフラとしての安定供給と与信・流動性管理の徹底
- セキュリティ・ファイナンス(株式・債券レポ、現先)および一般信用ファイナンスの拡充
- 信託銀行機能との連携による商品・サービス展開
- 技術面ではDLT等の実証研究、海外(インドネシア証券金融)との協力関係
- 資本政策:総還元性向100%の方針を掲示(配当+自己株式取得)
- 中期計画の具体施策:短信等では進捗の明確な開示は限定的
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益源:
- 金利関連収益(レポ・現先、貸借取引のスプレッド)
- 品貸料(需給逼迫銘柄等の貸株料)
- 信託関連収益、不動産賃料
- 持続性の観点:
- 市場金利・株式売買代金・貸株需給に連動しやすい半面、マッチド・ブック運営と担保管理で信用・流動性リスクを抑制する設計
- 市況変動への感応度はあるが、制度面の役割と商品多角化で一定の安定性を確保
5. 技術革新と主力製品
- 主力:
- セキュリティ・ファイナンス(株式・債券レポ、現先)と貸借取引が収益を牽引
- 信託銀行業では証券関連の信託・貸付機能を提供
- 技術・取組み:
- DLT(分散型台帳)実証研究によるオペレーション高度化の可能性探索
- 海外証券金融会社との協力による知見・ネットワーク拡充
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 指標(2025-09-04現在):
- 株価 1,877円
- 予想EPS 114.14円 → 予想PER 約16.4倍(開示PER 16.47倍と整合)
- 実績BPS 1,603.16円 → PBR 約1.17倍
- 配当予想 80円 → 予想配当利回り 約4.26%、配当性向 約55%(開示値)
- 業界平均との比較(参考):
- 業界平均PER 10.3倍、平均PBR 0.9倍
- 当社はPER・PBRとも平均を上回る水準
- 参考感度(単純計算):
- 予想EPS×業界平均PER=約1,173円
- BPS×業界平均PBR=約1,443円
(いずれも理論値ではなく、個社特性や業績見通しで乖離し得ます)
7. テクニカル分析(短期)
- 終値 1,878円(当日レンジ 1,846–1,892円)
- 移動平均:50日 1,804円、200日 1,832.9円
- 現在値は50日・200日線を上回る位置
- 52週レンジ:1,456–2,165円
- 現在値はレンジ中上位帯(安値からの戻り進捗は約60%)
- 出来高:本日25.4万株は3カ月平均(約16.8万株)を上回る
- 信用動向:信用倍率 4.52倍(買い残 38.7万株、売り残 8.6万株)と買い優位。需給の偏りには留意
8. 財務諸表分析
- 収益・利益(LTMベースの参考値):
- 売上 709.4億円、営業利益率 約13.0%、純利益 93.6億円、純利益率 約13.2%
- 直近期(2026/3期1Q):営業収益+92.4%増(取引量増)だが、粗利・利益は前年同期比減(レポ利ざや縮小、前年特益の反動)
- 収益性・効率性:
- ROE(実績)約7.4%
- ROA(LTM)約0.05%(レポ等で総資産が膨らむビジネス特性)
- 財政状態(2025/6末):
- 総資産 約15.1兆円、純資産 約1,318億円、自己資本比率 約0.9~1.0%
- 総現預金 1.44兆円、総借入等 14.82兆円、D/Eは事業特性に起因して高水準
- 成長性:
- 短期資金市場・金利動向、株式市場の活況度に連動した売上・収益変動が顕著
- 1Qの営業収益は市場活況で拡大、一方で利ざや動向が粗利・利益を左右
9. 株主還元と配当方針
- 配当:
- 2025/3期 実績 84円(各期末に特別配当8円含む)
- 2026/3期 会社予想 80円(中間40円、期末40円)
- 自己株式取得:
- 2025年5–6月に206,900株を取得(簿価増加 3.54億円)
- 期末自己株式数 5,784,688株
- 方針:
- 総還元性向100%(配当+自己株式取得)を掲げる
- 予想配当利回り 約4.26%(株価1,877円基準)
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価推移:
- 直近10日間は1,820~1,880円台で推移、当日は高値寄りで引け
- 52週変化率 -4.99%、ベータ 0.35と低位の市場連動性
- 需給・投資家構成:
- 機関投資家保有比率 約51%、インサイダー約6.6%
- 主要株主にアクティブ系ファンド(SFPバリュー・リアライゼーション等)
- 近接イベント:
- 権利落ち日 2025-09-29(配当予想80円/年)
- 次回決算スケジュールは都度公表
11. 総評
- 事業:制度信用取引とセキュリティ・ファイナンスを中核とする市場インフラ的ビジネス。市況(株式需給、短期金利)への感応度が高い一方、マッチド・ブック運営によりリスク管理を重視。
- 収益・財務:営業収益は市況追随で拡大余地があるが、利ざやの動向が粗利・利益に影響。ROEは約7%台、自己資本比率は事業特性上低く見える会計構造。
- 株主還元:総還元性向100%方針、配当利回りは4%台。自己株式取得も実施。
- バリュエーション・テクニカル:PER・PBRは業界平均を上回る水準。株価は50日・200日線上に位置し、短期的にはレンジ上方での推移。信用買い優位の需給には留意。
参考データ(抜粋):
– 予想PER 16.47倍、PBR 1.17倍、予想EPS 114.14円、BPS 1,603.16円
– 配当予想 80円、予想利回り 4.26%、配当性向 約55%
– 50日MA 1,804円、200日MA 1,832.9円、52週 1,456–2,165円
– 2026/3期1Q:営業収益+92.4%、純利益-29.9%(前年特別利益の反動)
企業情報
銘柄コード | 8511 |
企業名 | 日本証券金融 |
URL | http://www.jsf.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 金融(除く銀行) – その他金融業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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