1. 企業情報
- 概要
- 警備サービス大手。機械警備(オンライン・電子警備)と常駐警備、現金輸送・ATM管理などを国内外で展開。家庭向け「HOME ALSOK」、高齢者見守り、家事代行等も提供。法人向けには建物・マンション警備、無人店舗対応、リスク管理、サイバーセキュリティ、監視カメラ、ロボット警備、コールセンター、AED販売等を展開。
- 2025年7月16日付で社名を「綜合警備保障株式会社」から「ALSOK株式会社」へ変更。
- セグメント構成(2025年3月期、売上構成比とセグメント利幅イメージ)
- セキュリティ 71%(利幅:約10%)
- FM等 14%(同:約11%)
- 介護 10%(同:約3%)
- 海外 5%(同:▲2%)
- 特徴
- 現金輸送・ATMトータル管理に強み。金融機関向け案件が厚い。高齢社会を背景に介護・見守り等も拡大。
- 基本情報
- 市場区分: プライム(サービス業)
- 本社: 東京都港区元赤坂1-6-6
- 従業員数: 64,733人、平均年齢 41.4歳、平均年収 602万円
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 国内警備サービス業界で売上規模「2位」。最大手はセコム(参考)。
- 競争優位性
- 全国ネットワークと24時間対応のオペレーション基盤。
- 現金輸送・ATM総合管理、金融機関向け運用ノウハウ。
- 機械警備の安定的なストック(サブスク)収益。
- 課題
- 労働力需給逼迫による人件費上昇と価格転嫁の継続性。
- キャッシュレス拡大による現金関連需要の構造変化。
- サイバー・物理の融合脅威への対応力強化(人材・投資の継続)。
3. 経営戦略と重点分野
- 中計「Grand Design 2025」(最終年度)
- 目標: 「社会の多様な安全・安心ニーズに対応する強靭な綜合安全安心サービス業」への進化。
- 重点施策
- 価格改定と高付加価値化(サービス組合せ・DX)。
- セキュリティ×FM×介護の融合サービス。
- サイバーセキュリティ(脆弱性診断・ペンテスト等)、ドローン活用、ロボット警備の推進。
- 「HOME ALSOK Connect」等、HOME領域の拡大。
- FM分野の拡大(施設管理、建設工事、EV充電設備の販売・設置・保守など)。
- M&Aと海外展開(国別最適商品の展開、PMIを伴う収益化)。
- 進捗(2026年3月期1Q)
- 売上+9.4%、営業利益+47.1%と増収増益。価格改定・付加価値化が寄与。
- 海外は売上増も、本社費用・のれん影響でセグメント損失。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 機械警備の月額課金型(ストック)を基盤に、常駐・輸送・FM・介護のフロー収益を組み合わせるポートフォリオ。
- ニーズ変化への適応
- 価格改定の継続、デジタル/ロボティクスによる省人化、サイバー対応の内製化・外販。
- 高齢社会に向けた見守り・介護の拡充。
- キャッシュレス進展に対し、ATM/店舗のキャッシュマネジメント高度化や非接触・無人店舗ソリューションを展開。
- 財務耐久力
- 自己資本比率約59%、実質ネットキャッシュ(現金1502億円、借入202億円)で投資余力。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発・独自性
- オンライン/電子警備、AI監視カメラ、ドローン巡回、ロボット警備の実装。
- サイバーセキュリティ(診断・ペンテスト)を物理警備と統合提案。
- 主力領域
- 機械警備(ALSOK-G7等)、常駐警備、現金輸送・ATM総合管理、HOME ALSOK、建物総合管理、AED等の安全関連機器。
- FMの建設/設備保全、EV充電インフラ関連。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提
- 株価: 1,163.5円、時価総額: 約5,936億円、BPS: 698.06円、EPS(会社予想): 60.63円
- マルチプル
- PER(予想): 19.19倍(業界平均 17.0倍比でやや高位)
- PBR(実績): 1.67倍(業界平均 1.8倍比で小幅低位)
- EV/EBITDA(参考・過去12ヶ月): 約6.9倍(EV≈5,935. + 借入202 − 現金1,502 ≈ 4,635億円、EBITDA≈670億円)
- 収益性との整合
- ROE(実績): 7.94%。PBR1.67倍とのバランスは、安定ストック収益と財務健全性を反映。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 終値 1,163.5円は50日移動平均 1,072.9円、200日移動平均 1,078.6円を上回り、上昇基調。
- 年初来高値 1,178円に接近(約1%下)。
- 直近10日
- 8月末から切り返し、9/2以降は高値・安値とも切り上げ傾向。出来高は3カ月平均(約141万株)並み。
- 位置づけ
- 52週レンジ(987~1,178円)で上限付近。モメンタムは強め。
8. 財務諸表分析
- 損益(百万円)
- 売上高: 489,092(2022/3)→ 492,226(2023/3)→ 521,400(2024/3)→ 551,881(2025/3・LTM)
- 営業利益: 42,866 → 36,994 → 38,079 → 40,202
- 親会社株主純利益: 28,964 → 23,950 → 26,630 → 27,105
- 収益性(2025/3 LTM目安): 営業利益率 約7.3%、純利益率 約4.9%、粗利率 約23.7%
- 直近期(2026/3期 1Q、前年同期比)
- 売上 +9.4%、営業利益 +47.1%、純利益 +54.4%と改善。
- 効率・安全性
- ROA 4.76%、ROE 8.42%(過去12か月)、自己資本比率 59.1%、D/E実質低位(総借入202億円、現金1,502億円)。
- キャッシュフロー(過去12か月)
- 営業CF 319億円、レバレッジドFCF 236億円とプラス。
- セグメント動向
- セキュリティが利益の柱。FMは建設・保全の拡大で寄与。介護は小幅黒字。海外は増収も費用影響で損失。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2025/3期: 年間25.8円(うち期末に記念配当1.0円含む)
- 2026/3期(会社予想): 年間27.2円、配当利回り 約2.34%、想定配当性向 約45%
- 権利落ち日(予定): 2025/9/29
- 自己株式
- 自己株比率 約4.9%。過去の取得の蓄積が示唆される(新規の自己株買い予定は開示ベース不明)。
- 株主構成(上位)
- 信託銀行(マスタートラスト、カストディ)やグループ/関係会社、自己株、従業員持株会などの安定株主が一定割合。
- インサイダー保有推定 約29.6%、機関投資家保有 約25.0%。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 52週騰落率 +12.9%、低ベータ(0.14)。ディフェンシブ色の価格挙動。
- 信用取引: 買残 138,600株(前週比 +42,200)、売残 56,700株、信用倍率 2.44倍。個人主体の強含み志向がうかがえる一方、需給の変化には留意余地。
- 需給・イベント
- 直近の配当取り思惑(権利落ち 9/29)や決算(11/5予定)が短期需給に影響。
- 年初来高値圏での推移は材料感度を高めやすい局面。
11. 総評
- 事業面
- 機械警備のストック収益と現金輸送・ATM総合管理のオペ力を基盤に、FM・介護・サイバー/ロボットなどへ裾野を拡大。1Qは価格改定と付加価値化が奏功し、増収増益で順調な滑り出し。
- 財務面
- 高い自己資本比率とネットキャッシュで投資余力がある一方、ROEは約8%で資本効率の更なる改善余地は残る。
- バリュエーション/テクニカル
- PERは業界平均比でやや高位、PBRは近似水準。EV/EBITDA約7倍、52週高値圏・移動平均線上方でモメンタムは良好。
- リスク/留意点
- 人件費上昇、価格転嫁の持続性、キャッシュレス進展による現金関連の構造変化、海外PMI・のれん、サイバー/物理の複合リスク対応など。
参考データ(抜粋)
– 株価: 1,163.5円、時価総額: 5,936億円、発行済株式数: 510.2百万株
– PER(予想): 19.19倍、PBR: 1.67倍、配当利回り(予想): 2.34%
– 50日移動平均: 1,072.9円、200日: 1,078.6円、52週高値/安値: 1,178円/987円
– 2026/3期会社計画: 売上 5,900億円、営業利益 439億円、純利益 294億円、EPS 60.63円
(本レポートは情報提供のみを目的としており、投資判断はご自身で元資料をご確認のうえご判断ください)
企業情報
銘柄コード | 2331 |
企業名 | ALSOK |
URL | https://www.alsok.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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