岡三証券グループ(8609)企業分析レポート
株価: 678円(2025-09-04終値基準)/市場: 東証プライム
本資料は提供データに基づく事実整理です。投資助言や価値判断は行いません。
1. 企業情報
- 概要
- 独立系の準大手証券グループ。個人・法人・機関投資家向けに、株式・債券等の売買仲介、引受・募集・売出し、投資信託の設定・運用、投資助言、オンライン取引、IPO・IR・M&Aサポート、BPO(証券事務代行)やシステムインフラ提供などを展開。
- 1923年創業。三重地盤、リテール(対面)に強み。オンライン証券を22年に対面証券へ統合。
- 収益構成(連結、2025/3期)
- 受入手数料 61%、トレーディング損益 30%、金融収益 6%、その他 2%
- 体制・子会社
- 証券ジャパン、投信運用会社、情報処理・BPOの「岡三ビジネス&テクノロジー」等
- 基本情報
- 従業員: 3,343人、平均年齢: 41.3歳、平均年収: 802万円
- 自己資本比率(連結): 15.1%(期末)、ROE(実績): 5.73%
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 国内独立系の中堅〜準大手。地域密着の対面営業力と、オンライン統合後のハイブリッド体制が特徴。
- 競争優位性
- 地域基盤・富裕層向け資産管理のノウハウ、BPO・IT基盤の内製力(外販含む)が差別化要素。
- 課題
- 株式委託手数料の構造的低下、相場依存度(トレーディング/売買代金)、ネット専業との競争強化、規制・税制変更の影響。
- 個人対面取引の売買代金は直近四半期で減少。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/中期の方向性(短信記載の施策)
- 証券プラットフォーム事業の推進(子会社の三縁証券で大規模な金融商品仲介業者転換)
- 岡三ビジネス&テクノロジーによるBPO・システムの高度化
- 岡三BANK、岡三UBSファンドラップ等を活用した資産管理・ストック型収益の拡大
- 富裕層ビジネス・地域密着営業の強化、人事制度改革(成果・責任に応じた報酬・登用)
- ねらい
- 相場変動耐性のある収益基盤構築(手数料の安定化、ストック比率の向上)とプラットフォーム外販による非市場連動収益の確保。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 売買仲介・引受等のフロー収益+投信残高・ラップ等のストック収益+トレーディング収益+BPO/ITのサービス収益。
- 適応力
- NISA拡充や資産形成需要の長期追い風を取り込みつつ、BPO・IT外販や人事改革で固定費の生産性向上を志向。
- 直近期はトレーディングや株式委託手数料が弱含み、相場影響を受けやすい面が顕在化。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・運用面
- オンライン取引を対面へ統合済み。自社の情報処理・事務代行機能を統合し、プラットフォーム化を推進。
- 主力商材・サービス
- 富裕層向けファンドラップ(岡三UBS)、投信販売、IPO主幹案件の引受、BPO・システムインフラ提供。
- 特記事項(1Q要因)
- 債券トレーディングは損失化、株式トレーディングは縮小。一方で金利環境を背景に金融収支は改善。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 指標(株価678円)
- BPS(連結): 1,008.59円 → PBR: 0.67倍(提供値と一致)
- EPS(LTM、希薄化後): 57.42円 → PER: 約11.8倍
- 業界平均との比較(提供平均: PER 13.3倍、PBR 1.0倍)
- PER水準は業界平均比で低位、PBRも1倍を下回る水準。
- 配当
- 実績配当(2025/3期): 年間30円 → 実績配当利回り約4.4%(30/678)
- 先行き(データ提供の参考値): 年間60円・利回り約8.9%の記載あり(会社予想は未定のため、参考情報)
7. テクニカル分析
- トレンド位置
- 50日移動平均: 677.98円、200日: 654.40円。現値は50日線付近、200日線上。
- 52週レンジ: 530〜741円の中上段(約70%位置)。年初来高値741円は未更新。
- 足元の値動き
- 直近10日終値は666〜686円のレンジで推移し、もみ合い基調。出来高は3カ月平均(約331千株)に比べ低水準の日が多い。
- 需給
- 信用倍率1.84倍。信用買残は減少、売残は増加(前週比)。短期的には戻り売り圧力も意識される局面。
8. 財務諸表分析
- 年次(百万円)
- 売上高(Total Revenue): 2025/3期 84,035(前期 85,658)→小幅減
- 税引前利益: 16,889(前期 18,199)
- 当期純利益: 11,652(前期 13,167)
- 2023/3期は相場環境影響で落ち込み、その後は回復も前期比は減益。
- 収益性・効率性(LTM/提供指標)
- 営業利益率 5.20%、純利益率 12.98%、ROE 4.89%、ROA 0.83%
- 直近期(2026/3期 1Q、前年同期比)
- 営業収益: -9.3%、純営業収益: -11.5%、営業利益: -76.0%、最終利益: -48.1%
- 要因: 受入手数料の一部減少、トレーディング損益の縮小・債券で損失、販管費増。一方で金融収支は改善。
- 財政状態(1Q末)
- 総資産 1,367,631、純資産 201,274、自己資本比率 14.7%
- 現金等・預託金の増加、トレーディング商品・信用資産の減少、有価証券担保借入金・短期借入金の減少。
- 備考: 証券会社特有の勘定(顧客預り金、担保借入等)を含み、D/Eや流動比率は一般事業会社と性質が異なる。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2025/3期実績: 年間30円、配当性向約52%(提供値)
- 2026/3期: 会社予想は未定(相場環境により通期予想未開示)
- 自社株
- 自己株式保有比率 12.83%(29,661,400株)。資本政策上の柔軟性がある構造。
- その他
- 直近の自社株買いの新規開示はデータ内では不明。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 50日線付近での保ち合い。年初来レンジ中上段。直近は上値690円近辺で反落する場面。
- ボラティリティ・ベータ
- 5年β: 0.38(市場連動性は相対的に低い傾向)。
- 需給・関心
- 直近出来高は3カ月平均を下回る日が多く、売買はやや細り気味。信用動向は買い残減・売り残増。
- 今後のイベント
- 決算発表予定: 2025-10-30
11. 総評
- 収益構造は受入手数料とトレーディングの比重が高く、短期的な市況影響を受けやすい一方、中計ではラップ・投信等のストック収益やBPO/ITの外販で安定度向上を図る方針。
- 2026/3期1Qは手数料・トレーディングの弱含みと販管費増で大幅減益。一方、金利環境を背景とした金融収支の改善が下支え。
- バリュエーションはPBR0.67倍、PER約11.8倍と、提供業界平均(PER13.3倍、PBR1.0倍)に比べ低位。配当は実績で利回り約4.4%(会社の今期配当予想は未定)。
- テクニカル面では50日線付近のもみ合いで、200日線上を維持。信用買残の減少と売残の増加から、短期の戻り局面では上値の重さが意識されやすい構図。
- 中期的には、資産管理ビジネスの拡大とプラットフォーム収益の積み上げが、市況依存度の緩和と収益安定化の鍵。
(注)本レポートは提供データに基づく情報整理であり、投資判断を目的とした助言ではありません。開示のない項目は記載していません。
企業情報
銘柄コード | 8609 |
企業名 | 岡三証券グループ |
URL | http://www.okasan.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 金融(除く銀行) – 証券、商品先物取引業 |
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証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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