1. 企業情報
企業名: 松本油脂製薬株式会社
概要: 松本油脂製薬は、繊維化学品、界面活性剤、高分子・無機製品を製造・販売する企業です。主要製品には、繊維用スピンフィニッシュ、織物用サイズ剤、潤滑油、洗剤、染色助剤、微粒子、コスメティック製品、環境保護製品などがあります。創業は1926年で、本社は大阪府八尾市にあります。
事業内容: 主に界面活性剤、高分子・無機製品の製造・販売を行っています。
設立年月日: 1939年3月20日
従業員数: 398人
平均年齢: 40.7歳
平均年収: 7,310千円
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内での競争優位性: 松本油脂製薬は、特に繊維用界面活性剤において国内外で高いシェアを持ち、技術革新と製品開発において競争優位性を持っています。
課題: 繊維市場の低迷や原材料価格の上昇、地政学的リスクなどが主要な課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣が掲げるビジョンや戦略: 高品質かつ価格競争力のある製品開発と新規顧客開拓により、収益の維持と向上を目指しています。
中期経営計画の具体的な施策や重点分野: 中期経営計画では、新規顧客の開拓と既存製品の改良、新製品の開発を重点的に推進しています。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルや市場ニーズの変化への適応力: 多様な製品ラインナップと市場ニーズの変化に対応する柔軟な事業モデルを維持しています。特に繊維関連市場の低迷に対しても新規市場の開拓に取り組んでいます。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向や独自性: 技術革新により、高機能性と高品質な製品を開発し、市場で独自性を確立しています。
収益を牽引している製品やサービス: 繊維用界面活性剤、高分子・無機製品などが主力製品となっています。
6. 株価の評価
EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較:
- EPS（会社予想）: 1,857.12円
- BPS（実績）: 27,454.62円
- PER（会社予想）: 10.77倍
現在の株価20,000円に対して、PERは業界平均の15.9倍と比較的割安な水準です。
7. テクニカル分析
株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か:
直近10日間の株価は、19,230円から20,000円の間で推移しており、50日移動平均線と200日移動平均線ともに19,179円とほぼ同値のため、株価は中値圏に位置しています。
8. 財務諸表分析
売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価:
- 売上高（過去12か月）: 41,960百万円
- 利益率: 13.47%
- ROE（実績）: 8.94%
- ROA（実績）: 5.63%
過去数年で売上高と利益率は安定しており、ROEとROAも健全な水準を維持しています。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りや配当性向の分析:
- 配当利回り（会社予想）: 2.00%
- 配当性向: 中間配当0円、期末配当400円で年間合計400円
株主還元は安定しており、配当性向も適度に抑えています。
自社株買いなどの株主還元策:
自己株式保有比率は35.71%と高く、自社株買いによる株主還元も行っています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の直近の変動傾向（上昇・下降の勢い）:
直近10日間の株価は横ばいから上昇傾向にあり、特に8月21日以降上昇しています。
株価への影響を与える要因: 繊維市場の低迷や原材料価格の上昇、地政学的リスクなどが主要な影響要因となっています。
11. 総評
各分析結果を簡潔にまとめ、全体的な見解を整理:
松本油脂製薬は、繊維用界面活性剤の主要メーカーとして高い競争力を持っています。技術革新により独自性のある製品を開発し、新規市場の開拓にも取り組んでいます。財務面でも健全なROEとROAを維持しており、株価の評価も割安な水準です。しかし、繊維市場の低迷や原材料価格の上昇などリスクも存在します。全体的な見解としては、中長期的な成長が見込める企業ですが、市場環境の変動に注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 4365 |
| 企業名 | 松本油脂製薬 |
| URL | http://www.mtmtys.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
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