不動テトラ(1813)企業分析レポート
株価: 2,746円(2025-09-05終値)/市場: プライム
1. 企業情報
- 概要: 土木(陸上・海洋)の施工、地盤改良、ブロック・環境製品の3事業を展開。地盤改良と消波ブロック分野で首位級。独自工法・設計力に強み。海外(米国)に地盤改良子会社を持ち、国内外で受注を拡大。
- 主な提供価値
- 土木: 道路・鉄道・ダム・河川・港湾・空港・エネルギー施設などの陸上・海洋工事、環境ソリューション。
- 地盤改良: 沈下抑制、安定化、液状化対策、遮水壁、建物基礎などの改良技術。
- ブロック・環境: 3D/平/階段/直立型の消波ブロック、造園・環境資材、水環境製品(フィルター、リーフマット等)、CADによる技術・設計支援。
- 事業構成(2026年3月期会社資料ベースの直近比率)
- 土木 43%、地盤改良 53%、ブロック 4%、その他 0%(カッコ内はセグメント利益率目安)
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 地盤改良と消波ブロックで国内首位級。海洋土木を含む専業色で差別化。
- 官公庁・自治体向けの防災・減災、国土強靭化関連需要を取り込みやすい事業ポートフォリオ。
- 競争優位性
- 独自工法・ノウハウ(液状化対策、深層改良等)と長年の実績。
- 海洋・地盤の両輪で受注機会が広い。海外(米国)の地盤改良展開。
- 課題
- 建設資材価格の高止まり、人手不足・賃金上昇によるコスト圧力。
- 競争入札・天候・進捗による採算・工期リスク。
- ブロック事業は売上期ズレ(後半偏重)と需要変動の影響を受けやすい。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/基本方針(会社開示・決算要旨の読み取り)
- 防災・減災、国土強靭化案件の着実な取り込み。
- 収益柱の地盤改良の国内深耕と海外展開(米国子会社の活用)。
- 海洋土木・環境分野での技術提案力強化、設計・施工一体の付加価値化。
- デジタル活用(CAD/BIM/CIM等)による生産性向上。
- 中期トピック(示唆)
- 受注環境の改善を背景に、粗利率の改善と固定費コントロールで営業利益率の底上げ。
- 手持受注の積み上げを成長のエンジンに。2026年3月期1Qの次期繰越受注高は90,976百万円と高水準。
- 通期見通し(会社予想据え置き)
- 2026年3月期 予想: 売上 78,000百万円、営業利益 4,000百万円、経常利益 4,000百万円、純利益 2,650百万円、EPS 175.22円。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 受注産業(工事完成高+商品販売)。手持受注の高さが将来売上の視認性を高める。
- ニーズの持続性
- 国内: インフラ老朽化対策、防災・減災、液状化対策、再開発・更新需要。
- 海外: 都市化・物流拡大に伴う地盤改良需要。
- 適応力
- 工法・技術ポートフォリオの拡充、設計提案型営業、海外子会社の展開で需要変化に対応。
- コスト上昇に対し価格転嫁・工期管理・工程最適化が課題かつ焦点。
5. 技術革新と主力製品
- 技術動向/独自性: 液状化低減・遮水壁・深層混合等の地盤改良工法、海洋土木技術、CADによる設計最適化。独自工法の積み上げが差別化要因。
- 収益牽引
- 地盤改良事業が利益を牽引(2026年3月期1Qのセグメント利益 1,012百万円、前年同期 91百万円)。
- 土木事業も大型案件の進捗で採算改善。
- ブロック事業は年度後半に売上が集中する季節性。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 現状指標
- 株価 2,746円、時価総額 452.8億円、発行済株式 16,489,522株(自己株含む)
- 予想EPS 175.22円 → 予想PER 15.67倍
- 実績BPS 2,250.65円 → 実績PBR 1.22倍
- 会社予想配当 70円 → 予想配当利回り 2.55%(注: 他データに130円記載あり。会社予想70円を採用)
- 参考比較(業界平均: PER 14.0倍、PBR 1.1倍)
- PERベース逆算株価(業界平均適用): 175.22×14.0 ≈ 2,453円
- PBRベース逆算株価(業界平均適用): 2,250.65×1.1 ≈ 2,476円
- EV/EBITDA(概算): EV ≈ 452.8 − 8.31 + 4.14 = 411.1億円、EBITDA ≈ 71.9億円 → 約5.7倍
- 配当
- 予想1株配当 70円、予想配当性向 約40%前後(参考データ: 41.3%)
- 直近利回り 2.55%は5年平均利回り(3.44%)を下回る水準
7. テクニカル分析
- トレンド
- 52週高値 2,790円(9/4更新)に接近。終値 2,746円は高値圏。
- 50日移動平均 2,445.84円、200日移動平均 2,245.91円 → 現在値は各線を約+12%/+22%上回る上昇トレンド。
- 量的動向
- 直近出来高は3ヶ月平均(約9.7万株)前後。9/4に出来高上振れ(149千株)。
- サポート/レジスタンス(目安)
- レジスタンス: 2,790円(52週高値)
- サポート: 2,700円前後、50日線付近(2,450円台)
8. 財務諸表分析
- 業績推移(連結)
- 売上高: 66,778(2022)→ 70,466(2023)→ 67,947(2024)→ 69,556(2025/3期)
- 営業利益: 3,298 → 3,602 → 2,656 → 3,176(百万円)
- 当期純利益: 2,063 → 2,166 → 2,009 → 2,202(百万円)
- 営業利益率(TTM目安): 約5.9%
- 直近期(2026年3月期1Q: 2025/4-6)
- 売上高 16,848百万円(前年比+29.2%)、営業利益 999百万円、純利益 732百万円。
- 売上総利益率 約18.9%、営業利益率 約5.9%。
- 受注高 32,636(前年 19,869)/次期繰越受注高 90,976(前年 79,065)
- 効率性・安全性
- ROE(実績)6.57%(前期実績ベース)、TTM参考 9.59%(データに基づく)
- ROA(TTM)5.50%
- 自己資本比率(前期実績)53.3%/1Q末参考 60.8%
- 流動比率 約196%(1Q末)
- 現金等 83.1億円、有利子負債 41.4億円 → ネットキャッシュ
- キャッシュフロー
- 四半期CF計算書は未作成(会社注記)。減価償却費(1Q)8.48億円。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2025年3月期 実績: 年間60円
- 2026年3月期 会社予想: 年間70円(中間0、期末70)
- 予想配当利回り: 約2.55%(株価2,746円基準)
- 自己株式・その他
- 自己株式保有 約7.2%(期首自己株 1,189千株、1Q末 1,359千株記載。時点差に留意)
- 自社株買い等の新規方針は資料記載なし
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 直近10日で終値は上昇基調(2,615 → 2,746)。年初来高値更新後の高値圏推移。
- 52週騰落率 +18.6%、ベータ 0.50(市場連動性は相対的に低め)。
- 信用動向
- 信用倍率 5.93倍(買い残 136千株、売り残 23千株)。買い残は前週比で微減、売り残は微増。
- 投資家構成
- 機関投資家保有比率 約61%、インサイダー約10%、フロート約9.06百万株。
- 大株主に外資系証券等の名義が目立つ(保有構造は流動的な場合あり)。
- 価格要因
- 好調な1Q実績・受注積み上がり、公共投資の堅調さが支援材料。
- 一方、資材・人件費高、天候・進捗の変動、為替影響がリスク要因。
11. 総評
- 事業面: 地盤改良と海洋土木の二本柱に独自工法を持ち、公共需要や防災・減災領域で安定的な案件機会が見込まれる。1Qは受注・売上・利益とも改善し、次期繰越受注も高水準。
- 財務面: 自己資本比率は50%超、ネットキャッシュで財務耐性は良好。利益率は中位水準だが、手持工事の採算改善が続けば収益性の底上げが期待される局面。
- バリュエーション/株価: 予想PER約15.7倍、PBR約1.22倍。業界平均(PER14倍、PBR1.1倍)と比べると相対的にやや上位水準。株価は52週高値圏で、移動平均線からの乖離は拡大している。
- 留意点: コストインフレ、人手不足、天候・工期、為替(海外案件)などの変動要因に敏感。ブロック事業の季節性と販売動向にも注目。
注記: データ間で一部数値の不整合(例: 予想配当額)が見られるため、本分析では会社開示(決算短信・会社予想)の数値を優先しています。投資判断を助言するものではありません。各数値は記載時点の公表データに基づきます。
企業情報
銘柄コード | 1813 |
企業名 | 不動テトラ |
URL | http://www.fudotetra.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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