テレビ東京ホールディングス(9413)企業分析レポート
株価: 4,685円(2025-09-05終値)/市場: プライム
本資料は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘や特定銘柄の推奨を行うものではありません。
1. 企業情報
- 概要
- 日経新聞社系の民放キー局グループ。地上波・BS放送、アニメ・配信(ライツ)、ショッピング・その他事業を展開。
- 経済報道に強みを持ち、アニメIPの海外展開やドラマ・アニメの配信に注力。TVerや自社の有料配信(テレ東BIZ等)も活用。
- 事業構成(2025年3月期 連結)
- 地上波・BS放送: 62%(参考: 利益率目安 4%)
- アニメ・配信: 29%(参考: 利益率目安 9%)
- ショッピング・その他: 9%(参考: 利益率目安 4%)
- グループの主な機能
- 放送・広告、番組・アニメ制作、権利管理、配信・クロスメディア広告、アーカイブ、CG・デジタルスタジオ等
- 海外での権利販売・商品化(NARUTO/BORUTO、BLEACH、ポケモン等)、AT-X、EC(ゴルフ関連等)
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 民放キー局5社の一角。売上規模はキー局内で小型だが、経済報道とアニメIPで差別化。
- 競争優位性
- 日経連携による経済番組の専門性/信頼性
- アニメIPの国際展開と多面的な権利収益(配信・商品化・ゲーム連携等)
- 財務の健全性(高自己資本比率・低有利子負債)
- 課題
- 地上波広告市場の構造的な伸び悩みと視聴行動のデジタルシフト
- コンテンツ制作費の上昇、ヒットIP依存度、為替や海外規制リスク
- 配信競争(海外大型プラットフォーマーや国内系配信)との競合
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・方針(短信等より)
- 「アニメ」「経済報道」「独自IP」を強化し、国際展開と新規事業開発を推進
- クロスメディア・配信の収益基盤を拡充、ライツビジネスを成長ドライバーに
- 中期的な重点施策(示唆)
- 有力IPの継続創出・国際ライセンス拡大(地域: 北米・南米・欧州・中東・アジア)
- AVOD/SVODなど配信権の最適化、テレ東BIZ等の有料会員基盤拡大
- 放送・配信一体の広告商品(クロスメディア)とデータ活用の高度化
- 収益性と制作費のバランス管理、グローバルパートナーとの連携強化
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 放送(タイム・スポット広告)+番組販売
- ライツ(アニメ等の海外配信権・商品化・ゲームライセンス・音楽印税)
- 配信(TVer、テレ東BIZ、AVOD連携)、ショッピング・EC等
- 持続性の観点
- 放送依存からライツ・配信へのポートフォリオ転換が進展
- IPの再活用・アーカイブ価値の貨幣化余地
- 一方で、制作費インフレ、為替や規制、プラットフォーム交渉力等の外部要因に影響を受けやすい
5. 技術革新と主力製品
- 技術・独自性
- デジタル制作・アーカイブ、CG/スタジオ機能、配信プラットフォーム連携、データドリブン広告の取り組み
- 主力・収益牽引
- アニメIP群の海外権利(NARUTO/BORUTO、BLEACH、ポケモン等)と配信・商品化・ゲーム連携
- 経済報道コンテンツ(ニュース・ドキュメンタリー)のブランド価値
- 第1四半期(2026/3期)でアニメ・配信セグメント売上+22.1%、利益+325.5%と大幅伸長
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 指標(会社予想・実績ベース)
- 株価: 4,685円
- EPS(会社予想): 255.55円 → 予想PER約18.3倍(業界平均PER 23.2倍)
- BPS(実績): 3,857.61円 → 実績PBR約1.21倍(業界平均PBR 2.3倍)
- 予想配当: 90円 → 予想配当利回り約1.92%、予想配当性向約35%台
- 参考バリュエーション
- 時価総額: 約1,292億円
- ネットキャッシュ: 現金約407億円 − 有利子負債約57億円 ≈ 約350億円
- 企業価値(EV): 約942億円
- EBITDA(LTM): 約142億円 → EV/EBITDA ≈ 6.6倍
- P/S(LTM): 約0.81倍(時価総額/売上高)
- コメント
- 予想PER・PBRはいずれも業界平均を下回る水準。配当は5年平均利回り(2.32%)に比べるとやや低位。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 50日移動平均: 約3,968円、200日: 約3,575円 → 株価は両移動平均を大きく上回る上昇トレンド
- 年初来高値: 4,690円(当日高値に一致)→ 高値接近局面
- 出来高・需給
- 直近出来高は3カ月平均(約65.8千株)をやや下回るが、10日平均(約53.8千株)並み
- 信用倍率0.97倍(買残19.8千株/売残20.5千株)で需給は拮抗
8. 財務諸表分析
- 売上・利益(通期・LTM)
- 売上高: 2023/3 1,509億 → 2024/3 1,486億 → 2025/3 1,558億円(増収基調)
- 営業利益: 2023/3 92.3億 → 2024/3 88.4億 → 2025/3 77.9億円(減益)
- 親会社株主純利益: 2023/3 67.2億 → 2024/3 67.4億 → 2025/3 60.3億円
- 営業利益率(LTM, 損益計算書ベース): 約5.0%(第1四半期は8.27%)
- 2026年3月期 第1四半期(4–6月)
- 売上高: 395億円(前年比+10.5%)
- 営業利益: 33億円(+186.3%)、純利益: 23億円(+161.3%)
- セグメント:放送 増益、アニメ・配信 大幅増益、ショッピングは増収も減益
- 効率性・安全性
- ROE(実績・連結): 6.01%(参考: LTM指標で7%台)
- 自己資本比率: 68.8%(2025/3末)→ 70.5%(2025/6末)
- 流動比率: 約228%(2025/6末)
- 有利子負債/自己資本: 約5.4%(低レバレッジ)
- キャッシュ
- 現金等: 約407億円、総借入: 約57億円 → ネットキャッシュ基調
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2025/3期実績・2026/3期予想とも年間90円(中間15円・期末75円)
- 予想利回り: 約1.92%、予想配当性向: 約35%台
- 自社株買い
- 第1四半期に自己株式取得の実施が示唆(期末自己株式 1,039,243株)。金額・時期の詳細は短信等要参照
- 方針
- 配当予想の据え置き(2026/3期)を公表。総還元方針の詳細は開示資料に準拠
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 52週騰落率: +20.75%(ベンチマーク比較データ上は堅調)
- 年初来高値更新局面で上昇モメンタムが継続
- 関心材料
- アニメ・配信セグメントの好調(ゲームライセンス・海外商品化・配信権)
- 大型スポーツ・特番効果、クロスメディア広告の出稿動向
- 為替・通商・規制、コンテンツ制作費の動き
- 9/29の権利落ち日(配当)や通期業績予想の進捗
11. 総評
- 収益構造は放送に加え、アニメIPの国際展開と配信によるライツ収益が成長を牽引。2026/3期1Qは大幅増益で、通期予想も増額修正済み。
- 財務は高い自己資本比率とネットキャッシュで安定。制作費や為替などコスト・外部環境の変動には留意が必要。
- 予想PER・PBRは業界平均と比べ低めの水準。株価は移動平均を上回り、年初来高値圏でモメンタムが良好。
- 今後は、IPポートフォリオの継続的拡充、配信・広告の一体最適化、海外展開の持続性が主要な注目点。
参考データ
– 株価レンジ(過去10営業日終値): 4,435円~4,685円
– 最低購入代金: 約46.85万円
– 主な株主: 日本経済新聞社(31.92%)ほか、自己株口(3.25%)
– 今後の予定: 権利落ち日 2025/9/29(予定)/次回決算発表スケジュールは会社開示をご確認ください。
企業情報
銘柄コード | 9413 |
企業名 | テレビ東京ホールディングス |
URL | http://www.txhd.co.jp |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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