アイネット(9600)企業分析レポート
株価:1,725円(前日終値ベース)/市場:東証プライム
以下は、提供データに基づく客観的な企業分析です(投資判断ではありません)。
1. 企業情報
- 概要:独立系データセンター(DC)大手。情報処理(DC・クラウド、計算/決済処理、BPO・メーリング)と受託システム開発が主力。流通(SS・小売)、金融、宇宙・防衛、交通インフラ等に強み。
- 事業構成(2025/3):情報処理サービス40%、システム開発サービス55%、システム機器販売5%
- 特徴:DC規模は独立系上位。DCを軸に、運用・開発・BPOまで一気通貫。宇宙関連事業を強化。
- 従業員:1,654人、平均年齢40.2歳、平均年収648万円
- 本社:横浜市西区みなとみらい
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内位置付け:独立系DCでは上位規模。大型通信・海外勢(通信系子会社、外資DC)と比較すると、顧客業種特化や運用一体型のサービスで差別化。
- 競争優位性
- DC×受託の一体運用(価格見直し・運用効率化の余地)
- 金融・交通・宇宙等の高信頼性領域の実績
- 長期取引が多いBPO・メーリング等の粘着性
- 課題
- DC事業は電力コスト・拠点立地・設備投資負担のマネジメントが重要
- SI(システム開発)は人材獲得コストや案件進捗管理リスクへの対応が継続課題
- ハイパースケーラーや大手SIとの競争激化
3. 経営戦略と重点分野
- 中期経営計画「Up Stage 2027」
- 目標(2028/3期):売上高500億円、営業利益35億円、EBITDA65億円、ROE13%、時価総額500億円
- 重点領域:DC・クラウドの収益性改善(価格見直し・運用効率)、金融・宇宙・防衛・交通分野の大型案件、既存業種別サービス(プロパンガス、SS等)拡充
- 進捗(2026/3期1Q)
- 売上+10%、営業利益+111%で増収増益。DC/クラウドの価格・効率化、交通向け大型案件の順調な進捗が寄与
- 目標到達に必要な成長率(参考)
- 売上:2026/3期予想422.5億円→目標500億円まで年率約+8.8%(2年換算)
- 営業利益:27.5億円→35億円まで年率約+12.8%(2年換算)
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:DC・BPO等の安定収益(ストック性)× SIの案件収益(フロー)のミックス。減価償却費の大きいDCは長期投資回収型。
- 適応力:
- DC・クラウド需要はAI/IoT普及、オンプレ→クラウド移行、ハイブリッド志向で底堅い需要が想定される一方、電力・設備コスト管理が鍵。
- SIは案件ミックスと品質・進捗管理の徹底で収益性が左右されやすい。前期の開発遅延は管理強化で解消(会社開示)。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・独自性:DC運用ノウハウ、クラウド移行・運用、メーリング/プリントオンデマンド、金融・交通・宇宙など高信頼性領域の案件実績。
- 収益牽引
- 情報処理(DC・クラウド、BPO等):需要継続、価格見直し・効率化で採算改善(1Qで粗利伸長)
- システム開発:金融、宇宙・防衛、交通の大型案件が牽引
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 株価:1,725円、時価総額:約266.9億円
- 会社予想EPS:121.25円 → 予想PER:約14.23倍(業界平均PER 23.2倍)
- 実績BPS:1,266.84円 → PBR:約1.36倍(業界平均PBR 2.3倍)
- 参考(実績EPS):147.22円 → 実績PER約11.7倍
- 配当利回り(会社予想):3.36%、配当性向:約38.6%
注:同業平均は参考値。利益水準(予想/実績)により倍率は変動。
7. テクニカル分析
- トレンド位置:株価1,725円は50日移動平均1,863円、200日移動平均1,813円を下回る。
- レンジ感:年初来高値2,148円から約-19.7%、年初来安値1,490円に対して約+15.8%。レンジ下寄り。
- モメンタム:直近10営業日で下落基調(1,800円台→1,720円台)。出来高は本日3.86万株(10日平均6.93万株<、3カ月平均3.04万株>)。
- 信用動向:信用買残109千株(前週比+9.8千)、信用倍率28.71倍。買い残が積み上がる一方、売り残は小さい構図。
8. 財務諸表分析
- 損益推移(百万円)
- 売上高:31,170(2022)→34,989(2023)→37,763(2024)→38,987(2025)[CAGR約+7.7%]
- 営業利益:2,368→2,129→2,887→2,641
- 親会社純利益:1,695→1,344→2,198→2,260
- 粗利率:約21.2%(8,260/38,987)、営業利益率:約6.8%、純利益率:約5.8%
- EBITDA:5,661(マージン約14.5%)
- 1Q(2026/3):売上9,818(+10.0%)、営業利益467(+110.9%)と改善。情報処理・開発ともに粗利増。
- 効率性・収益性:ROE実績11.46%、ROA約4%。中計目標ROE13%に対してギャップはあるものの、1Qは改善基調。
- キャッシュフロー・財政状態
- 営業CF:342億円ではなく34.2億円(3.42B円、単位注意)/フリーCF:9.31億円(正)
- 減価償却費:22.8億円(DC投資負担の大きさを示唆)
- 現金4.76十億円、借入金9.48十億円、D/E約51%、自己資本比率52.1~53%
- 流動比率:約97~117%(資料により期末時点差)。短期資金繰りは1倍付近での管理が必要。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:前年実績56円、今期予想58円(中間29円・期末29円)/予想利回り約3.36%
- 配当性向:38.6%(目安として安定配当に配慮)
- 自己株式:発行済の約1.41%を保有。足元、自己株買いの新規開示は確認情報なし(提供データベース)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 価格動向:52週変化率+12.97%ながら、直近は移動平均割れで弱含みの推移。
- 出来高:直近10日平均が3カ月平均を上回る局面が続いた後、足元の出来高はやや低下。
- 外部要因:金利・為替、電力コスト、AI/クラウド投資動向、公共・金融のIT投資計画、地政学等が感応要因。
11. 総評(要点整理)
- 事業:DC・クラウドのストック性とSI案件のフロー性を組み合わせた安定収益モデル。金融・交通・宇宙など高信頼領域の強み。
- 業績:2025/3まで増収基調。2026/3期1Qは価格見直し・運用効率化、交通大型案件進捗で収益性改善。DC減価償却と人件費環境は引き続き管理ポイント。
- 財務:自己資本比率約52%、D/E約51%、営業CF>純利益でキャッシュ創出力は堅調。流動比率は1倍前後。
- バリュエーション:予想PER14.2倍、PBR1.36倍、配当利回り約3.4%。同業平均比では倍率は相対的に低位水準。
- テクニカル:株価は50日・200日線を下回り、レンジ下寄り。信用買い優勢。
注記
– 本資料は提供データに基づく客観的整理であり、投資勧誘や特定の判断を促すものではありません。
– 数値は百万円等の単位が混在します。必要に応じて原資料でご確認ください。
企業情報
銘柄コード | 9600 |
企業名 | アイネット |
URL | http://www.inet.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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