キーエンス(6861)企業分析レポート

株価:56,690円(2025-09-05終値)
市場:プライム(電気機器)/時価総額:約13.8兆円
海外売上比率:約65%

1. 企業情報

  • 事業概要
    • FA(ファクトリーオートメーション)向けセンサー、画像処理システム、計測機器、制御機器、バーコードリーダー、レーザーマーカー、デジタル顕微鏡などの開発・販売を行う計測制御機器大手。
    • 生産は外注中心(自社工場も活用するが、基本はファブレス寄り)。固定費を抑えつつ、新製品投入と直販体制で高収益を維持。
    • 直販体制(提案型営業)が強み。顧客の工程課題を解決するソリューションを迅速に提供。
  • 会社情報
    • 設立:1974年/本社:大阪市東淀川区
    • 代表者:中田 有
    • 連結事業:電子応用機器の製造・販売 100%
    • 関連:保有持分にジャストシステム
  • 地域動向(会社開示)
    • 北中南米:設備投資は底堅い
    • 欧州:慎重姿勢
    • アジア:一部で不透明感
    • 国内:持ち直しの動き

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • FA用センサー・画像処理・計測領域で世界的な上位プレーヤー。高い粗利率と営業利益率が特徴。
    • 競合例:オムロン、SICK、ifm、Cognex(画像処理)、三菱電機・Rockwell(制御)など、領域ごとにグローバル競争。
  • 競争優位性
    • 提案型の直販による顧客密着・高い価格決定力
    • 新製品投入の速さ・高付加価値化(高単価・高マージン)
    • 外注生産活用による資産効率の高さ
  • 課題
    • 設備投資サイクルの影響を受けやすい(短サイクルで変動)
    • 為替の影響(海外売上比率が高い)
    • 画像処理・センサー分野はAI・半導体計測などで新規参入・代替技術の動向に留意

3. 経営戦略と重点分野

  • 基本方針
    • 高付加価値製品の継続的な開発と、直販による課題解決型提案での需要創出
    • 生産外注を活用し固定費を抑制、研究開発・営業に経営資源を集中
    • グローバルでの販売網拡大と重点産業(自動車EV、半導体、電池、医薬・食品、物流)への深耕
  • 重点施策(推定を含む一般論)
    • 画像処理・3D計測・レーザ計測の高度化、AI活用による検査自動化の効率向上
    • 新製品比率の高位維持(高単価・高利益のポートフォリオ構築)
    • 在庫・SCMの機動性確保、納期対応力の強化
  • 中期的視点
    • 収益力の維持(高い粗利・営業利益率)
    • 強固な財務基盤(高自己資本比率・潤沢な現金)を活用した機動的投資

※同社はガイダンスの開示が限定的な傾向があり、定量的な中計目標は公表が少ない点に留意。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 高付加価値製品×直販=高い粗利率・営業利益率
    • 多様な業種・工程で横展開が可能、製造業の自動化・品質要求の高度化が長期追い風
  • 適応力
    • 顧客現場のニーズを営業が吸い上げ開発へ素早く反映
    • 生産外注により需要変動時の固定費負担を抑制
  • リスク
    • マクロ環境・設備投資サイクル・為替の影響
    • 技術コモディティ化のスピードと代替技術

5. 技術革新と主力製品

  • 技術動向・独自性
    • レーザ・光学・画像認識・3D計測・AI活用などの要素技術を統合
    • 使い勝手(UI/UX)・設置容易性・検出精度のバランスに強み
  • 主力領域
    • FAセンサー(光電・レーザ・近接・流量・温度・安全機器)
    • 画像処理システム・ビジョンセンサー
    • 計測機器(レーザ変位、光学/レーザマイクロメータ、3D測定)
    • 顕微鏡・光学計測(デジタル顕微鏡、3D表面計測)
    • レーザーマーカー、バーコードリーダー
    • 制御(PLC/HMI/サーボなど)

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提
    • 株価:56,690円、BPS(実績):13,041.32円、PBR(実績):4.35倍
    • EPS(過去12か月):1,638.34円、配当:年間350円(会社予想)
  • 指標試算
    • PER(過去12か月ベース):約34.6倍(= 56,690 / 1,638.34)
    • 配当利回り:約0.62%(会社予想)
    • EV/EBITDA(概算):約22.4倍(EV≒時価総額13.8兆円−現金1.16兆円、EBITDA≒5,650億円)
  • 比較(参考)
    • 業界平均PER:24.2、業界平均PBR:1.6
    • PBRは業界平均を上回る水準。PERも業界平均を上回る水準。

※将来予想EPSが「—」のため、過去実績ベースで算定。

7. テクニカル分析

  • トレンド位置
    • 50日移動平均:56,537円、200日移動平均:60,593円
    • 終値は50日線付近(やや上)で、200日線を下回る水準。
  • 価格レンジ
    • 52週高値:71,880円、52週安値:49,780円
    • 現在値は安値比+約14%/高値比−約21%の中間圏。
  • 短期動向
    • 直近10日、56,000~57,500円中心のレンジ推移。出来高は10日平均(約60万株)に対し本日70万株とやや増加。

8. 財務諸表分析

  • 損益(連結、単位:百万円)
    • 売上高:755,174(2022)→ 922,422(2023)→ 967,288(2024)→ 1,059,145(過去12か月)
    • 営業利益:418,045 → 498,915 → 495,014 → 549,775
    • 親会社株主に帰属する純利益:303,360 → 362,963 → 369,642 → 398,656
  • 収益性
    • 粗利率:約83.8%(= 887,700 / 1,059,145)
    • 営業利益率:約51.9%(= 549,775 / 1,059,145)
    • 純利益率:約37.6%(= 398,656 / 1,059,145)
    • ROE(実績):13.48%
  • 成長
    • 2024→過去12か月:売上+約9.5%、純利益+約7.9%
  • 安全性・流動性
    • 自己資本比率:94.5%
    • 現金同等物:1.16兆円、流動比率:13.64
  • キャッシュフロー
    • 詳細CFは未開示だが、高収益・低設備投資モデルからフリーCF創出力は高い傾向(数値なしのため記載省略)

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 年間配当予想:350円、配当利回り:約0.62%
    • 配当性向(参考):約21%(= 350 / 1,638)
  • 自己株式
    • 自己株式比率:約0.28%(自己株口)
  • コメント
    • 連続性のある配当実績。自社株買いの継続的実施は確認情報なし(本データ上)。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 52週騰落率:−11.93%(直近1年で弱含み)
    • 短期はレンジ、長期は200日線下で上値が重い局面。
  • 投資家動向
    • 信用倍率:10.75倍(買い残優位)
    • 出来高は3カ月平均約66万株。流動性は高水準。
  • 需給・イベント
    • 直近イベント:配当権利落ち予定 2025-09-18
    • 海外売上高比率が高く、為替・世界の設備投資動向が需給・センチメントに影響。

11. 総評(サマリー)

  • 事業・収益性
    • 直販×高付加価値製品×外注生産により、粗利・営業利益率が高水準。需要は製造業の自動化・検査高度化に支えられる一方、設備投資サイクル・為替の影響は受けやすい。
  • 財務
    • 自己資本比率・現金水準ともに厚く、財務の安全性は高い。ROEは二桁台を安定維持。
  • バリュエーション
    • PER(TTM)約34.6倍、PBR 4.35倍。業界平均(PER 24.2、PBR 1.6)と比べ高い水準。
  • テクニカル
    • 現在値は50日線近辺・200日線下。短期はレンジ、長期は戻り待ちの展開。
  • 株主還元
    • 配当利回りは0.6%台、配当性向は2割程度。自社株の積極的な活用は限定的。

本資料は公開データに基づく客観的整理であり、特定の投資行動を推奨するものではありません。実際の投資判断にあたっては、最新の開示資料・リスク要因・為替動向等をご確認ください。


企業情報

銘柄コード 6861
企業名 キーエンス
URL http://www.keyence.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 電機・精密 – 電気機器

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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