スズキ(7269)企業分析レポート

株価(終値):2,019円(2025-09-05)/市場:東証プライム/時価総額:約3.97兆円

1. 企業情報

  • 概要:軽自動車・小型車に強みを持つ自動車・二輪・マリンメーカー。グローバル売上比率は約74%。インド(Maruti Suzuki)の乗用車で高シェア(4割弱)。トヨタと資本・業務提携。中国四輪からは撤退済み。
  • 主要事業(連結売上構成・括弧内は参考利益率の目安):四輪91%(11%)、二輪7%(10%)、マリン2%(28%)、その他0%(32%)
  • 主な製品:四輪(アルト、ワゴンR、スイフト、ジムニー等)、二輪(GSX、Vストローム等)、船外機、電動車いす等
  • 従業員:74,077人/本社:静岡県浜松市

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:国内軽自動車の2強の一角、二輪は国内大手。インド四輪はトップシェア。小型・軽量・低燃費の開発・調達効率に強み。
  • 競争優位性
    • 小型車に特化した商品企画・原価管理ノウハウ
    • インドでの販売網・現地生産・調達力
    • トヨタ連合との技術・調達面の連携(ハイブリッド等)
  • 課題
    • 電動化・安全規制対応によるコスト増
    • 欧州でのCO2規制強化とモデル入替の影響
    • 新興国通貨・原材料・関税などの外部変動要因

3. 経営戦略と重点分野

  • 方針(短信記載):人的資本・研究開発・設備投資を積極化し、競争力と収益基盤を強化。通期予想は据え置き。
  • 重点分野(推定を含む)
    • 小型車プラットフォームの高度化(軽量化・コスト最適化)
    • 電動化・ハイブリッド対応の拡充(提携活用)
    • インドを中心とした需要地近接生産・販売強化
    • マリン等の高採算領域の安定成長
  • 施策例(Q1実績等)
    • 研究開発費・減価償却の増加(成長投資)
    • 四輪の地域ポートフォリオ調整(国内・アフリカ増、インド・欧州減)

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:四輪の大量生産・部品共通化によるスケールメリット、二輪・マリンの利益貢献。アフターサービス・部品も安定収益源。
  • 需要耐性:低価格・小型車需要は景気後退局面でも相対的に底堅い傾向。一方、規制・技術シフトへの対応投資が継続的に必要。
  • リスク適応:インド中心の新興国需要、CNG/ハイブリッド等の多様なパワートレイン、為替・原材料の変動管理が鍵。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術動向:小型軽量プラットフォーム、燃費改善技術、ハイブリッド協業、二輪のスポーツ・アドベンチャー系、多様燃料(CNG等)。
  • 収益牽引:
    • 四輪:スイフト、ワゴンR、アルト、ジムニー等のグローバル小型車
    • 二輪:中大排気量のブランド力モデル
    • マリン:船外機(比較的高採算)
  • 研究開発・設備投資:Q1に有形固定資産取得100,795百万円。中期的な電動化・安全装備対応に向けた投資継続。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 現在株価:2,019円
  • 予想EPS:165.87円(会社計画)→ 予想PER:約12.17倍
  • 実績BPS:1,554.38円 → PBR:約1.30倍
  • 参考(LTMベース)
    • LTM EPS:約215.63円 → LTM PER:約9.36倍
    • 配当(会社予想):年45円 → 配当利回り:約2.23%
    • 予想配当性向:45円/165.87円 ≒ 約27%(参考:直近期データの配当性向約19%)
  • 企業価値
    • 有利子負債:約7,357億円/現金等:約8,493億円 → ネットキャッシュ
    • EV ≒ 3.97兆 + 0.74兆 − 0.85兆 ≒ 約3.85兆円
    • LTM EBITDA:約8,761億円 → EV/EBITDA ≒ 約4.4倍
  • 業界平均比較(参考)
    • 業界平均PER:13.3倍 → 予想PERは平均比でやや低水準
    • 業界平均PBR:0.8倍 → PBRは平均比で高水準(ROE実績15%台)

7. テクニカル分析

  • トレンド:50日線(約1,783円)、200日線(約1,776円)を上回り推移。上昇トレンド基調。
  • 水準感:年初来高値2,045円に接近(9/5高値2,045円、終値2,019円)。高値圏での推移。
  • 出来高:直近出来高7.58百万株は3カ月平均(約6.75百万株)を上回る。
  • 直近10日:1,936円→2,019円へ上昇。上値トライ継続の一方、短期的な値幅拡大後の反動には留意。

8. 財務諸表分析

  • 成長性(売上・利益)
    • 売上高:3,568,380(2022)→ 4,641,644(2023)→ 5,357,523(2024)→ 5,825,161(LTM、百万円)
    • 営業利益:191,461 → 350,551 → 493,834 → 642,852(百万円)
    • マージン改善:LTM営業利益率約10.2%、純利益率約7.0%
  • 収益性・効率性
    • ROE(実績):15.24%(LTM参考値14.06%)
    • ROA(LTM):6.56%
  • キャッシュフロー
    • 営業CF(LTM):6,352.6億円
    • レバードFCF(LTM):674.6億円(投資負担を織り込みつつもプラス)
  • 安全性
    • 自己資本比率:49.6%(Q1末親会社持分比率50.5%)
    • D/E(総):約19.8%/流動比率:1.59倍
    • ネットキャッシュ体質で財務余力あり
  • 四半期動向(2026年3月期Q1、前年比)
    • 売上収益:-4.1%、営業利益:-9.8%、親会社帰属利益:-10.7%
    • 要因:インド・欧州の販売減、為替・原材料影響、成長投資増加

9. 株主還元と配当方針

  • 配当:前期実績41円、今期予想45円(中間22円・期末23円)
  • 配当利回り:約2.23%(現株価ベース)
  • 配当性向:直近期約19%、今期計画ベース約27%
  • 自己株式:約1.78%保有(自己株口)
  • その他:2024年3月に4分割実施(流動性向上)。自社株買いの最新情報は—(未確認)。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム:52週変化率+30.7%。50日・200日線を上回り、年初来高値圏で推移。
  • 需給:信用買残増(+106.7千株)、売残減(-79.0千株)、信用倍率3.03倍。短期的な需給の偏りに注意が必要。
  • 取引参加者:機関投資家保有約54.5%、インサイダー約8.7%。トヨタが4.89%保有。

11. 総評

  • 四輪を中心に、インド・日本の小型車で強固な事業基盤。マリン等の高採算事業も利益を補完。
  • 通期では投資先行(R&D・減価償却)や為替・原材料の逆風を吸収しつつ、収益性は過去数期で改善傾向。財務は堅健でネットキャッシュ。
  • バリュエーションは、予想PERが業界平均比でやや低水準、PBRはROE水準を反映して平均比で高め。EV/EBITDAはおおむね4倍台。
  • 株価は中長期移動平均を上回り高値圏。直近は出来高増を伴う上昇でモメンタム良好。一方、短期反動や主要市場(特にインド)の販売動向、規制・為替・原材料の変動が業績・株価に影響しやすい局面。

(注)本資料は提供データに基づく客観的整理であり、投資助言を行うものではありません。数値は原則として連結・IFRSベース。LTMと会社予想で基準が異なる指標は並記しています。不明項目は記載を省略しています。


企業情報

銘柄コード 7269
企業名 スズキ
URL http://www.suzuki.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 自動車・輸送機 – 輸送用機器

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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