6134 FUJI(Fuji Corporation)企業分析レポート

株価:2,754.5円(9/5終値)/市場:東証プライム/業種:機械
– 会社予想PER(連):17.35倍(EPS 158.75円)
– PBR(実績・連):1.12倍(BPS 2,463.60円)
– 時価総額:2,694.6億円
– 配当利回り(会社予想):2.90%(年80円)
– 自己資本比率(連):89.5%
– 主要イベント:権利落ち日 2025/9/29、決算発表 2025/11/6

1. 企業情報

  • 事業内容
    • ロボットソリューション(売上構成比 約90%):表面実装機(SMT=チップマウンタ)・プリンター・挿入機、ソフトウェア、自動倉庫、保全自動化ユニット等。スマホ向けを中心に世界トップクラスの実装機メーカー。高速機に強み。
    • マシンツール(約9%):LAPSYS、GYROFLEX、ACUFLEXなどの工作機械、モジュラー生産設備。自動車関連需要を取り込む。
    • その他(約2%):多関節ロボット(ロボットセル、SCARA、垂直多関節)、モビリティサポート、常圧プラズマ装置、パブリックストッカー等。
  • 海外売上構成:89%(2025年3月期)と高い輸出比率
  • 本社:愛知県知立市/設立:1959年/従業員:2,976人

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 表面実装機(SMT)で世界トップクラスの供給者。高速チップ搭載領域で競争力が高い。
    • 競合の方向性:グローバルではASMPT、国内ではヤマハ発動機、JUKI等が比較対象。
  • 競争優位性
    • 高速・高精度実装技術とプラットフォーム(NXTR、AIMEXR等)
    • ソフトウェア、保全自動化、ストッカー等を含むトータル・ソリューション(導入~運用~保全)の提案力
    • アジアを中心とした大規模な顧客基盤・設置台数(アフターサービス収益の蓄積)
  • 課題
    • スマホ・自動車等の設備投資サイクルに左右されやすい需要変動
    • 中国・他アジア比率が高く、地域要因(景況・規制・為替)の影響が大きい
    • 欧米の設備需要鈍化局面では成長が抑制されるリスク

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・方針(短信・会社開示より要旨)
    • 主力のロボットソリューションでのシェア拡大(No.1志向)
    • 新機種投入(NXTR、AIMEXR)とソフト・保全自動化による生産性・歩留まり向上提案
    • 生産体制の強化(岡崎工場新棟等)とターンキー提案(立上げまでの一括提供)
  • 中期施策の例
    • スマートファクトリー化(自動倉庫・保全自動化・ソフト連携)
    • アジア中心にスマホ、車載/EV、インダストリアル領域の深耕
    • マシンツールの新機種拡充と自動化連携
  • 2026年3月期会社予想
    • 売上高 1,530億円(前回比上方修正)
    • 営業利益 180億円(据置き)
    • 親会社純利益 140億円、EPS 158.75円

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 主力は一括の設備販売+保守・ソフト・周辺機器による継続収益
    • 大口更新・新規立上げ時に売上変動が大きく、受注・稼働率・歩留まり改善提案が収益性に影響
  • 適応力
    • 電装化の進展(スマホ高機能化、車載/EV、産業機器)によりSMT需要の中長期的下支え
    • 地域・用途分散とプラットフォーム化で製品ミックスを調整可能
    • 一方で、地域景況・為替・政策(関税等)の影響度は高い

5. 技術革新と主力製品

  • 技術動向・独自性
    • 高速・高精度実装機、モジュール拡張性(NXTR)、自動保全ユニット、ソフト連携(見える化・最適化)
    • 常圧プラズマ、ロボットセル、SCARA等の周辺/自動化技術を内製ラインナップで補完
  • 収益牽引
    • ロボットソリューション(実装機+周辺+ソフト)が売上・利益を主導
    • マシンツールは自動車関連やターンキーで収益補完

6. 株価の評価(バリュエーションの客観比較)

  • PER(会社予想):17.35倍(株価 2,754.5円 / EPS 158.75円)
  • PBR(実績):1.12倍(株価 2,754.5円 / BPS 2,463.60円)
  • 参考:業界平均 PER 16.6倍、PBR 1.4倍
  • EV/EBITDA(概算)
    • 時価総額 約2,694.6億円、現金 595.5億円(有利子負債は小さい計数)
    • EV ≒ 約2,099億円、EBITDA(LTM)約262億円 → EV/EBITDA ≒ 約8.0倍
  • 1株配当:80円、想定配当性向
    • 直近実績ベース:約66.9%(LTM EPS 119.55円ベース)
    • 会社予想EPSベース:約50.4%(80 / 158.75)

(定量比較に留めています)

7. テクニカル分析(短期)

  • トレンド
    • 50日移動平均:2,730.32円、200日:2,351.65円
    • 終値は両移動平均線上。年初来高値 2,927.5円に対し約5~6%下方で推移。
  • 直近10日レンジ:概ね 2,695~2,826円での持ち合い推移
    • 8/28 高値 2,840円後に押し、9/3安値圏 2,695円、9/5は 2,754.5円で小反発
  • 出来高
    • 10日平均 33.9万株に対し、直近は27.7万株とやや軽め
  • 信用動向
    • 信用買残 8.16万株(前週比 +2.1万)、信用倍率 4.51倍
    • 信用売残 1.81万株(前週比 -4.91万)
    • 短期では買い残の積み上がりがみられる一方、売り残は減少

(チャート形状の定性的観察であり、将来を示唆するものではありません)

8. 財務諸表分析

  • 売上・利益(単位:百万円)
    • 2022/3:売上 148,128、営業益 28,473
    • 2023/3:売上 153,326、営業益 27,108
    • 2024/3:売上 127,059、営業益 13,422
    • 2025/3:売上 127,387、営業益 13,781
    • 2026/3 1Q:売上 41,521(前年比 +33.7%)、営業益 5,199(+61.6%)
  • 収益性
    • 営業利益率:2022 19.2% → 2023 17.7% → 2024 10.6% → 2025 10.8% → 2026 1Q 12.5%
    • 当期純利益率(1Q):約13.7%(投資有価証券売却益が純利益を押し上げ)
  • ROE/ROA(連・実績)
    • ROE 4.88%、ROA 3.92%(自己資本比率が高く、レバレッジは低め)
  • キャッシュ・財務健全性
    • 現金・同等物 595.5億円、流動比率 5.95倍
    • 自己資本比率 89.5%(2025/3期末ベース)、有利子負債は限定的(利息費用 年2,000万円程度)
  • その他
    • 2026/3期1Qに投資有価証券売却益 25.63億円を特別利益計上(ボトムラインに一時要因)

9. 株主還元と配当方針

  • 配当:年80円(中間40円・期末40円)を継続予定
  • 予想配当利回り:2.90%(株価 2,754.5円)
  • 配当性向:実績ベース約66.9%、会社予想EPSベース約50%
  • 自社株
    • 自己株式比率 約9.2%(期中で自己株式数の増加が確認できる四半期あり)
    • 自己株の保有は資本効率指標(ROE等)に影響

(方針の詳細は会社開示をご確認ください)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 200日線を上回る推移が継続し、年初来でのトレンドは上向き(52週騰落率 +22.5%)
    • 8月末の戻り高値後は短期的にレンジ内での攻防
  • 関心材料
    • 1Qでの受注堅調(アジアのスマホ・車載関連)と通期売上予想の上方修正
    • 利益予想据置きにより、通期マージン前提は保守的
    • 1Qの特別利益計上は一時要因
    • 地域別売上:中国 36.8%、他アジア 36.1%、日本 8.9%、米国 6.5%(地域分散と同時に地域リスクの影響度にも留意)

11. 総評(要点整理)

  • 需要環境:アジア(中国・他アジア)でスマホ・車載向け設備需要が回復基調。欧米は慎重さが残る。
  • 収益動向:2024~2025年の収益性調整を経て、2026年3月期1Qは増収増益。営業利益率は改善傾向。一方、純利益には一時益が含まれる。
  • 財務基盤:現金潤沢・高自己資本比率で財務安全性は高い。ROEは低めだが、自己株や利益成長での改善余地はある。
  • バリュエーション:PER・PBRは業界平均と近いレンジの水準(数値比較)。EV/EBITDAは概算で約8倍。
  • リスク/注目点:
    • 需要サイクル(スマホ・車載)と地域要因(特に中国)、為替動向
    • 通期は売上上方修正も、利益は据置き(原価・費用前提、製品ミックスに左右)
    • 次の決算(11/6)での受注・地域別動向、マージンの進捗に注目
  • 株式需給:信用買い残の増加と売り残の減少がみられる。短期的な値動きは出来高次第で振れやすい局面も想定される。

本レポートは提供データに基づく客観的な整理であり、投資助言を目的としません。最新の開示資料(決算短信・説明資料等)をご確認ください。


企業情報

銘柄コード 6134
企業名 FUJI
URL https://www.fuji.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 機械 – 機械

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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