株式会社パルマ(証券コード:3461)の企業分析レポートです。
1. 企業情報
株式会社パルマは、トランクルーム(セルフストレージ)事業に特化したソリューションサービスを提供しています。主な事業内容は、トランクルームの賃料債務保証サービスを軸としたビジネスソリューションと、セルフストレージ施設の開発・販売・運営・仲介を行うターンキーソリューションです。首都圏を中心に事業を展開しており、親会社はディア・ライフです。
2. 業界のポジションと市場シェア
国内のセルフストレージ市場において、パルマは賃料債務保証サービスというユニークな事業モデルを確立しています。これは、入居者審査や賃料回収代行、滞納保証などを含むBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスであり、ストック型収益の基盤となっています。セルフストレージ施設の開発・運営においても首都圏での実績があり、郵便局との協業など事業領域の拡大も見られます。具体的な市場シェアのデータは提示されていませんが、保証サービスと施設開発の双方を担うことで、業界内での競争優位性を構築していると考えられます。課題としては、ターンキーソリューションの性質上、大型案件の進捗や不動産売買のタイミングによって売上が大きく変動する傾向があります。
3. 経営戦略と重点分野
経営戦略の重点分野として、以下の点が挙げられます。
* ビジネスソリューションサービス(ストック型収益)の拡大: 賃料債務保証付きBPOやITソリューション(WEB予約決済・在庫管理システム「クラリス」等)の契約件数および受託残高の安定的な増加を引き続き目指しています。
* ターンキーソリューションサービス(プロジェクト型収益)の最適化: セルフストレージ施設の開発・販売・運営を通じて、案件の確実な収益化を図ることを目標としています。複数の大規模開発プロジェクトやコンテナ型施設の投資も進行中です。
* 新規事業の推進: 滞納保証関連のノウハウを活かした解体・廃棄サポートなどの関連事業への取り組みも開始しています。
会社は通期の業績目標を設定しており、その達成に向けて各事業フェーズの進捗を重視しています。
4. 事業モデルの持続可能性
ビジネスソリューションサービスは、賃料債務保証やシステム提供といったストック型の収益モデルであり、継続的な収益が見込まれ、安定性が高いと言えます。一方、ターンキーソリューションサービスは、セルフストレージ施設の開発・販売が主体であるため、大型案件の成約タイミングや不動産市況に影響を受けやすく、収益が変動する可能性があります。国内のセルフストレージ市場は、都市部の居住空間の利用効率化や収納ニーズの高まりから、今後も需要が継続する市場と考えられます。日本郵政キャピタルグループとの資本提携は、事業拡大や資金調達面で安定性をもたらす可能性があります。
5. 技術革新と主力製品
主力サービスは、賃料債務保証付きBPOサービスおよびセルフストレージ運営支援システム「クラリス」です。特に「クラリス」はWEB予約・決済や在庫管理機能を持ち、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進に寄与するITソリューションとしてサービスの利便性向上に貢献しています。セルフストレージ施設の開発・販売・運営も中核事業であり、屋内型やコンテナ型など多様なニーズに対応できるノウハウを強みとしています。技術開発の動向に関する詳細な情報は提示されていませんが、ITソリューションの改善や新規事業への応用が見られます。
6. 株価の評価
現在の株価は593.0円です。
* PER(会社予想): 19.10倍
* PBR(実績): 1.70倍
* EPS(会社予想): 31.04円
* BPS(実績): 348.85円
業界平均と比較すると、業界平均PER11.3倍、PBR0.9倍であり、パルマのPER(19.10倍)およびPBR(1.70倍)は業界平均よりも高い水準にあります。このことから、現在の株価は業界平均と比較して高く評価されている可能性が考えられます。
7. テクニカル分析
現在の株価593.0円は、年初来高値636円、年初来安値408円のレンジ内で推移しています。52週高値636円、52週安値317円と比較しても、高値圏に近い位置にあります。
50日移動平均線544.76円、200日移動平均線515.95円をそれぞれ上回っており、短期および中期的なトレンドは上昇基調にあることを示唆しています。直近10日間の株価推移は578円から600円の範囲で変動しており、高値圏でのもみ合いが見られます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去数年間で変動が見られます。2021年の約36億円から2023年の約23億円に減少した後、過去12ヶ月では約28億円に回復しています。しかし、2025年9月期第3四半期累計の売上高は約15.9億円と、前年同期比で27.2%の減少となりました。これは主にターンキーソリューションサービスの販売規模縮小が要因とされています。
- 利益: 営業利益および純利益も売上高の変動に連動して変動が大きく、2025年9月期第3四半期累計では、営業利益が約0.64億円(前年同期比53.2%減)、四半期純利益が約0.63億円(前年同期比25.7%減)となりました。営業利益率は過去12ヶ月で4.63%、直近3Q累計で約4.02%です。
- キャッシュフロー: 過去12ヶ月の営業キャッシュフローは約10.7億円とプラスで推移していますが、第3四半期累計のキャッシュフロー計算書は作成されていないため、直近の詳細は不明です。ただし、現金及び預金は前期末から減少しています。
- 収益性・安全性: ROE(実績)は3.46%、ROA(過去12ヶ月)は4.44%です。自己資本比率は直近で65.4%と高い水準を維持しており、流動比率も約612%と非常に高く、財務の安全性は良好であると言えます。
9. 株主還元と配当方針
会社予想の1株配当は13.00円(配当利回り2.19%)と、前年度実績(6.00円)から増配を見込んでいます。配当性向は過去12ヶ月で36.36%です。これは株主還元に対して前向きな姿勢を示していると考えられます。自社株買いに関する具体的な情報は今回のデータにはありません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価は50日移動平均線と200日移動平均線を上回って推移しており、株価モメンタムは短期・中期的に上昇傾向にあります。直近では高値圏での値動きが見られ、出来高は1万株前後で推移しています。信用情報は、信用買残が前週比で減少しているものの、信用売残がないため、現時点では大きな買い圧力や売り圧力が形成されている状況ではないようです。投資家関心は、セルフストレージ市場の成長性、特にストック型収益の継続伸長、そしてターンキーソリューションにおける大型開発案件の進捗や施設販売のタイミングに影響される可能性があります。主要株主にはディア・ライフや日本郵政キャピタルが含まれており、安定株主が存在します。
11. 総評
株式会社パルマは、成長期待のあるセルフストレージ市場において、独自の賃料債務保証サービスを核としたビジネスソリューションと、施設開発・運営を手掛けるターンキーソリューションを展開しています。安定的なストック型収益基盤を持つ一方で、ターンキー事業の大規模案件の進捗が業績変動の主な要因となっています。
財務状況は、高い自己資本比率と流動比率により安定しており、強固な財務基盤を有しています。しかし、直近の四半期決算では、売上高・利益ともに前年同期比で減少しており、ターンキー事業の収益化のタイミングが今後の業績に影響を与える可能性があります。
株価は年初来高値圏で推移しており、テクニカル的には堅調な上昇トレンドを示していますが、PER・PBRなどの株価指標は業界平均と比較して高く評価されている可能性があります。会社は前向きな配当予想を示しており、株主還元への意識が見られます。
今後の注目点としては、ストック型収益の着実な成長に加え、ターンキー事業で進行中の開発案件が計画通りに収益に貢献できるかどうかが挙げられます。
企業情報
銘柄コード | 3461 |
企業名 | パルマ |
URL | http://www.palma.jp/ |
市場区分 | スタンダード市場 |
業種 | 不動産 – 不動産業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.1)」によって自動生成されました。
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