概要

近鉄百貨店は日本の百貨店を運営する企業で、主に大阪府と奈良県に店舗を展開しています。主な事業は百貨店業、卸売・小売業、内装業、不動産業、その他事業です。あべのハルカス近鉄本店を中核に、沿線に店舗を展開しています。

事業内容

  • 百貨店業:あべのハルカス近鉄本店などの店舗販売、免税・外商など。
  • 卸売・小売業:自動車販売など。
  • 内装業:内装・工事受注。
  • 不動産業:賃貸など。
  • その他事業:グループのその他サービス。

企業概要

  • 企業名:近鉄百貨店
  • 設立年月日:1934年9月29日
  • 住所:〒545-8545 大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43
  • 代表者名:梶間 隆弘
  • 従業員数:1,962人
  • 平均年齢:47.1歳
  • 平均年収:4,920千円

業界内での競争優位性や課題

近鉄百貨店は、大阪南部と奈良県に強い地盤を持ち、特にあべのハルカス近鉄本店を中核とした店舗展開を行っています。競争優位性としては、地域密着型のサービスと強力な顧客ロイヤルティが挙げられます。一方で、競合他社との差別化や、デジタル化への対応が課題となっています。

経営陣が掲げるビジョンや戦略

近鉄百貨店は「くらしを豊かにするプラットフォーマー」という長期ビジョンを掲げ、百貨店事業の進化を推進しています。具体的には、店舗のデジタル化、サービスの多様化、新規顧客の獲得などを目指しています。

中期経営計画の具体的な施策や重点分野

  • 百貨店事業への進化:店舗のデジタル化、サービスの多様化。
  • 新規顧客の獲得:新規顧客向けのキャンペーンやサービスの拡充。
  • コスト削減:効率的な運営とコスト管理。

収益モデルや市場ニーズの変化への適応力など

近鉄百貨店の収益モデルは主に百貨店の売上によるもので、市場ニーズの変化に対応するため、デジタル化への投資や新規顧客獲得のための施策を進めています。また、店舗閉鎖による損失の見積り変更など、リスクへの適応力も見られます。

技術開発の動向や独自性

近鉄百貨店は店舗のデジタル化に力を入れており、顧客の購買体験を向上させるための技術革新を進めています。また、店舗の内装やサービスの多様化も進めています。

収益を牽引している製品やサービスなど

百貨店の売上は主要な収益源であり、特に免税売上や外商が重要です。店舗のデジタル化や新規顧客向けのサービスも収益に寄与しています。

EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較など

  • EPS(会社予想):89.51円
  • BPS(実績):967.21円
  • PER(会社予想):22.87倍

現在の株価(2031円)と比較すると、PERは約8.5倍と、業界平均PER(21.1倍)より低い水準となっています。

株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か

直近10日間の株価は、2,031円から2,047円の間で推移しており、50日移動平均(1,853.90円)より高値圏にあります。また、200日移動平均(2,010.86円)も上回っており、中長期的な上昇傾向が見られます。

売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価

  • 売上高(過去12か月):117.26B円
  • 利益率(過去12か月):1.78%
  • ROE(過去12か月):5.48%
  • ROA(過去12か月):2.90%
  • キャッシュフロー:四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていないが、減価償却費(四半期累計)は1,289百万円。

過去数年分の傾向としては、売上高と利益率は増加傾向にあり、ROEとROAも健全な水準を維持しています。

配当利回りや配当性向の分析

  • 配当利回り(会社予想):0.98%
  • 配当性向:37.97%

中期的には、株主還元を継続しつつ、業績に応じて配当を調整する方針です。

自社株買いなどの株主還元策

自社株買いは行われていませんが、株式需給緩衝信託による自己株式の会計処理が行われています。

株価の直近の変動傾向(上昇・下降の勢い)

直近10日間の株価は上昇傾向にあり、特に9月初旬から上昇が顕著です。

株価への影響を与える要因など

  • 業績予想の修正:第2四半期の業績予想が修正されています。
  • 店舗閉店関連:名古屋店閉店に伴う損失と補償金受領が影響を与えています。

各分析結果を簡潔にまとめ、全体的な見解を整理

近鉄百貨店は大阪南部と奈良県に強い地盤を持ち、特にあべのハルカス近鉄本店を中核とした店舗展開を行っています。経営戦略は百貨店事業の進化と新規顧客獲得に焦点を当てており、技術革新による収益モデルの強化を目指しています。財務面では健全なROEとROAを維持しており、株価も中長期的な上昇傾向にあります。配当性向は適度に抑え、株主還元を継続する方針です。全体的に、健全な財務基盤と成長戦略を有する企業と評価できます。


企業情報

銘柄コード 8244
企業名 近鉄百貨店
URL http://www.d-kintetsu.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 小売 – 小売業

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