1. 企業情報

  • 概要と強み
    • 1970年創業の独立系ソフトウェア開発会社。リアルタイムソフトウェア技術に強みを持ち、モバイルネットワーク、インターネット(非接触IC・IoT等)、社会基盤システム(官公庁、防衛、交通、医療・エネルギー等)、宇宙・ロボット・先端分野(衛星・探査機・自動走行・ロボット)の開発を行う。
    • ロボット向けミドルウェア「RTMSafety」、屋内自律移動ロボット用ソフト「Rtino」、画像認識ソフト「Rtrilo」などを展開。
  • 事業内訳(単独、2025年3月期)
    • モバイルネットワーク:9%
    • インターネット:13%
    • 社会基盤システム:48%
    • 宇宙先端システム:30%
  • 上場市場:東証プライム
  • 本社:東京都世田谷区
  • 代表者:櫻井 伸太郎

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 組込み・リアルタイム領域に特化した独立系。公共・防衛・宇宙など高信頼性が求められる分野で実績を積む。
  • 競争環境と優位・課題
    • 優位性:リアルタイム・安全性要求への対応力、公共・宇宙分野の知見、長期案件・受託比率の高さによる受注残の可視性。
    • 課題:案件採算の振れ(特に社会基盤分野での原価上振れリスク)、エンジニア採用・育成コスト、公共予算や政策動向の影響。
    • 競合:大手SIer(官公庁・社会基盤)や組込みソフト専業(OS・ミドルウェア系)との競争が想定される。
  • 株主構成の特徴
    • 主要株主に創業関係会社等((有)矢野商会など)が多く、従業員持株会も保有。浮動株は相対的に限定的となる可能性。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・方向性(開示情報の要旨)
    • 情報サービス単一セグメントの中で、ビジネスフィールド別に注力。非接触IC・DX、防衛・交通、自動走行・宇宙天文等の需要を取り込む方針。
  • 中期的な重点施策(示唆)
    • 高信頼・リアルタイム領域での技術深化(RTミドルウェア、ロボティクス、自動走行関連)。
    • 公共・防衛・交通分野での大型案件獲得と採算管理の徹底。
    • 受注残の積み上げによる安定的な稼働確保(2026年3月期1Qの受注高・受注残は前年同期比で大幅増)。
  • 2026年3月期見通し(会社計画)
    • 売上高 107億円、営業利益 18.4億円、経常利益 20.1億円、純利益 13.95億円、EPS 273.53円(予想据え置き)。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 主に受託開発(公共・宇宙・ロボット等の長期案件を含む)。受注残6,548百万円(2026年3月期1Q末)により一定の売上可視性。
  • 持続性の評価ポイント
    • 需要面:非接触IC、社会インフラ更新、防衛・宇宙、自動走行などの継続的なIT需要に支えられる一方、政策・予算の影響を受けやすい。
    • 採算面:1Qで社会基盤分野の一部案件の採算低下が発生。プロジェクト管理の精度が重要。
    • 人材・技術:高度人材の確保と育成、リアルタイム・安全性領域の専門性が差別化要因。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発の方向性
    • リアルタイム制御、AR/VR/MR、クラウド、コンタクトレスIC、IoT、安全性を要するロボット・自動走行ソフトウェアなど。
  • 主力・注力製品・ソリューション
    • RTMSafety(ロボット向けミドルウェア)
    • Rtino(屋内AMR向けソフト)
    • Rtrilo(コンピュータビジョン)
  • 直近の分野別動向(2026年3月期1Q)
    • インターネット分野が前年同期比+37.1%と伸長。
    • 社会基盤分野は構成比が最大(44.3%)だが一部で採算悪化。
    • 宇宙先端分野は安定成長、モバイルネットワークは減少。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提
    • 参考株価:4,690円(2025-09-09終値)
    • 会社予想EPS:273.53円、実績BPS:1,767.45円、会社予想配当:111〜112円(資料により表記差異あり)
  • 指標比較(概算)
    • PER:約17.2倍(= 4,690 / 273.53)← 業界平均PER 23.2
    • PBR:約2.65倍(= 4,690 / 1,767.45)← 業界平均PBR 2.3
    • 配当利回り:約2.37〜2.39%(= 111〜112円 / 4,690円)
  • 補足
    • 自己資本比率は高水準(1Q:84.4%)。ROE実績は15.16%。

7. テクニカル分析(短期)

  • 直近10日レンジ:4,350〜4,785円。9/9はギャップアップで年初来高値(5,880円)からは約20%下方、年初来安値(3,655円)からは約28%上方の水準。
  • モメンタム:8/28〜9/5は4,530〜4,600円のレンジ推移、その後9/9に出来高増(63,900株)を伴い上放れ気味。
  • 需給:信用買残257,700株・信用倍率67.82倍と買いに偏り。短期の値動きに影響する可能性。
  • 水準感:短期ではやや上値圏に接近(当日高値4,785円)。中期では年初来レンジの中位付近。

8. 財務諸表分析

  • 成長性(単独)
    • 売上高:65.6億円(2022/3)→74.9億(2023/3)→85.3億(2024/3)→102.9億円(2025/3)で年平均成長率(2022→2025)約+16%。
    • 営業利益:10.6億→12.2億→14.7億→17.9億円と増加。
  • 収益性
    • 営業利益率:2025/3は約17.4%(=17.93/102.95)。純利益率:約13.1%(=13.44/102.95)。
    • 2026/3期1Qは売上+5.6%ながら、社会基盤分野の採算低下で営業利益は前年同期比▲18.6%、営業利益率約12.6%に低下。
  • 効率性・安全性
    • 自己資本比率:79.2%(2025/3)→84.4%(2025/6末)。
    • 総資産:11,776百万円(前期末)→10,677百万円(1Q末)。現預金は増加、売上債権は大幅減少。流動負債も減少。
    • 参考指標(概算):ROE 15.16%(実績)。ROAは期末資産ベース概算で1桁台後半〜10%程度となる水準感(厳密な平均資産ベース計算は未実施)。
  • キャッシュフロー
    • 四半期CF計算書は未作成。1Qは売上債権の減少により現金・預金が増加。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 2025年3月期:期末110円(うち記念5円を含む)。
    • 2026年3月期(会社予想):期末111円(資料によって112円表記あり)。
    • 予想配当性向(概算):約41%(= 111〜112円 / EPS 273.53円)。
  • 自社株買い等
    • 自己株式は約0.39%(19,994株)。大規模な自己株買いの情報は確認できる範囲ではなし。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 直近の変動
    • 9/9に出来高増で上昇。前日比でのギャップアップ後に4,700円近辺での推移。
  • 需給・関心
    • 信用倍率が高水準(67.82倍)。買い残優勢による短期のボラティリティ要因となりうる。
  • 今後のイベント
    • 次回の配当権利落ち:2026年3月30日予定。
    • 決算関連:会社開示スケジュールに沿って発表予定(1Q時点で通期予想は据え置き)。

11. 総評

  • 事業面
    • 高信頼性が求められる公共・宇宙・ロボティクス領域に強みを持ち、受注残も厚い。インターネット分野(非接触IC・DX)が伸長。一方、社会基盤分野の一部案件で採算低下が発生しており、短期的な利益率は低下。
  • 財務・指標
    • 中期的には売上・利益とも増加傾向、自己資本比率は高く財務体質は堅健。ROEは15%台。バリュエーションはPERが業界平均を下回り、PBRはやや上回る水準。
  • 株価・需給
    • 短期的にはレンジ上抜け気味で推移。年初来レンジの中位帯。信用買い残の偏りがあり、値動きに影響する可能性。
  • 留意点
    • 案件採算の管理、公共予算・政策動向、人材確保とコスト上昇、受注の進捗・稼働配分が業績の変動要因。

(注)本資料は提供データに基づく事実整理であり、投資助言を目的とするものではありません。数値は一部概算を含みます。最新の開示・IR資料も併せてご確認ください。


企業情報

銘柄コード 3741
企業名 セック
URL http://www.sec.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

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By シャーロット

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