大日本塗料(4611)企業分析レポート
以下は提供データに基づく事実整理・分析です(投資助言ではありません)。不明項目は記載を省略しています。
1. 企業情報
- 概要
- 塗料・ジェットインクの製造販売を国内外で展開。重防食(橋梁・建築鉄骨・プラント等)と住宅建材、車両・自動車部品向けに強み。粉体塗料、内装用水系・低VOC塗料、遮熱・放熱塗料、ナノ粒子分散製品などを扱う。
- 連結で照明機器(LED/UV等)と蛍光色材(顔料・加工品)も保有。
- セグメント構成(売上構成比・参考OPM):国内塗料 70%(約4%)、海外塗料 11%(約3%)、照明機器 14%(約20%)、蛍光色材 2%(約5%)、その他 3%(約2%)。
- 特色/位置づけ
- 国内塗料大手の一角(国内4位グループ)。重防食・建材分野の実績が厚く、三菱系との関係が深いとされる。
- 基本データ
- 市場区分: プライム
- 本社: 大阪市中央区南船場1-18-11
- 従業員: 2,496人、平均年齢 41.4歳、平均年収 595万円
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 国内では日本ペイント、関西ペイントに次ぐグループの一角。重防食・建材、車両部品、粉体塗料などニッチと量産の両輪で収益機会を確保。
- 競争優位性
- 重防食やインフラ向けでの採用実績、環境対応(水系・低VOC、遮熱)や粉体塗料の応用範囲、ナノ分散技術など材料工学の蓄積。
- 課題
- 原材料・エネルギー・物流コスト高止まり、為替(円安)影響、JISマーク表示一時停止の影響(国内一般用の販売低調要因)、自動車関連生産動向の変動。
- 海外比率
- 連結売上の海外は約12%(2025.3実績ベース)。東南アジア・メキシコ・中国が柱。
3. 経営戦略と重点分野
- 会社方針(短信等の開示ベース)
- 2026年3月期2Q・通期の業績予想は据え置き。神東塗料グループの連結寄与を活かしつつ、収益性の回復・改善を志向。
- 人材強化に伴う費用増を吸収するための効率化、製品ミックス改善を継続。
- JIS表示一時停止への対応・信頼回復施策の推進。
- 重点分野(示唆)
- 重防食・インフラ保全、建材(遮熱・放熱、内装水系)、粉体塗料、モビリティ部品向け。
- 照明機器(LED/UV)の収益確保と構造対応、蛍光色材の用途拡大。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 新設・更新・補修需要(重防食・建築・社会インフラ)と量産(自動車部品等)のポートフォリオ。リピート性のある補修・再塗装サイクルが一定の安定性に寄与。
- 外部環境への適応
- 環境規制・省エネニーズへの水系・低VOC・遮熱製品、粉体塗料の展開。為替・原材料価格には調達・価格改定・効率化で対応。
- リスク
- JIS表示一時停止の影響、原材料・エネルギーコスト、為替、特定需要(自動車)サイクルの変動。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発
- ナノ粒子分散(無機酸化物・金属等)の機能性付与、粉体塗料の意匠・耐久性、遮熱・放熱など熱マネジメント技術、水系・低VOC配合設計。
- 主力・牽引領域
- 重防食(橋梁・建築鉄骨・プラント等)、建材(屋根・外壁の遮熱)、自動車部品(バンパー・ミラー等)、粉体塗料(建材・産機・電機)、照明機器(LED/UV)。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提
- 株価: 1,312円、時価総額: 約389.8億円
- 会社予想EPS: 119.31円、実績BPS: 2,218.10円、会社予想配当: 58円
- 指標と計算
- PER(予想): 1,312 / 119.31 ≈ 11.0倍(提供値と一致)
- PBR(実績): 1,312 / 2,218.10 ≈ 0.59倍(提供値と一致)
- 配当利回り(予想): 58 / 1,312 ≈ 4.42%(提供値と一致)
- 配当性向(予想): 58 / 119.31 ≈ 48.6%
- EV/EBITDA(参考・概算): EV ≈ 389.8 + 151.2 − 117.5 ≈ 423.5億円、Normalized EBITDA ≈ 76.5億円 → 約5.5倍
- 参考比較
- 業界平均: PER 20.4倍、PBR 1.1倍
- 同社は予想PER/PBRとも業界平均より低位の水準に位置(理由の解釈は割愛)。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 株価は50日移動平均(約1,248円)、200日移動平均(約1,202円)を上回り、上昇トレンド基調。
- 52週高値: 1,326円、同安値: 1,005円。現在値は高値から約−1.1%で高値圏。
- 需給・出来高
- 3カ月平均出来高 約6.3万株、直近10日平均 約4.6万株、当日 3.1万株で低下気味。
- 信用倍率 14.33倍(買い残優位)。短期的には需給の偏りに留意。
8. 財務諸表分析
- 売上・利益(連結、百万円)
- 売上高: 66,948(2022)→ 72,849(2023)→ 71,940(2024)→ 72,511(過去12カ月)
- 営業利益: 3,184 → 3,946 → 4,902 → 4,716
- 営業利益率: 約4.8%(2022)→ 5.4%(2023)→ 6.8%(2024)→ 6.5%(LTM)
- 粗利: 19,658 → 20,616 → 21,804 → 22,463(粗利率は改善傾向)
- 一過性の影響
- 特別要因(計上項目合計): 2025/3期に6,679百万円。純利益 9,437百万円は一過性の影響が大きい。Normalized Income ≈ 3,960百万円。
- 直近期(2026/3期1Q)
- 売上高 22,300(+27.6%)、営業利益 705(−35.4%)、純利益 381(−67.2%)。
- 四半期営業利益率 約3.16%(コスト増・一時要因の影響)。
- 財務安全性・効率
- 自己資本比率 48.8%(1Q時点 47.4%)、ROE(実績)15.15%(一過性の影響含む)。
- 流動比率 約127%、D/E(総負債/資本)約0.8倍、総有利子負債 151億円、現金 118億円で実質ネット有利子負債は小幅。
- セグメント(2026/3期1Q)
- 国内塗料: 売上 17,287、セグ利益 149。JIS表示停止や費用増で収益性鈍化。
- 海外塗料: 売上 2,034、セグ利益 112。地域で強弱混在。
- 照明機器: 売上 2,274、セグ利益 344。商業・宿泊向け堅調もコスト増。
- 蛍光色材: 売上 279、セグ利益 12。前期大口剥落。
- その他: 売上 425、セグ利益 18。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 会社予想配当: 年間58円(予想利回り 約4.42%)、予想配当性向 約48.6%。
- 直近の権利落ち予定日: 2026-03-30。
- 自社株
- 自己株式比率 約4.1%。2025年7月に譲渡制限付株式報酬として自己株式5.07万株を処分(役員インセンティブ)。
- 方針
- 明確な配当方針・還元比率の記載は本資料では確認不可。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 直近10日でじり高基調、年初来高値(=52週高値)圏に接近。
- 52週騰落率 +23.36%。
- 関心材料(影響要因)
- 神東塗料の連結寄与、インフラ・重防食の需要、環境対応製品の展開。
- JIS表示一時停止への対応進捗、原材料・エネルギーコスト、為替、国内外の自動車生産動向。
- 配当利回り水準とPBR水準に対する関心。
11. 総評(要点整理)
- 事業面
- 重防食・建材・車両部品・粉体塗料を軸に、照明・蛍光色材を含むポートフォリオ。補修・再塗装需要が安定性に寄与。
- 2026/3期1Qは増収ながらコスト増や一時要因で減益。通期予想は据え置き。
- 財務・指標
- 粗利率と営業利益率は中期的に改善傾向。一方、2025/3期の純利益は一過性要因が大きく、EPSの平準化に留意。
- 財務体質は自己資本比率約49%と安定的。ネット有利子負債は限定的。
- 株価水準
- 予想PER約11倍、PBR約0.59倍。業界平均(PER 20.4倍、PBR 1.1倍)と比べると低位水準に位置。
- 株価は移動平均線上で推移し、52週高値圏。出来高は直近やや低下。
- 留意点
- JIS表示停止の影響、原材料/エネルギーコスト、為替、自動車サイクルの変動に注意。通期は据え置き予想の進捗管理が焦点。
本資料は提供データに基づく事実の整理であり、特定の投資行動を推奨するものではありません。追加で必要な開示原典や詳細計算があればご指定ください。
企業情報
銘柄コード | 4611 |
企業名 | 大日本塗料 |
URL | http://www.dnt.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 素材・化学 – 化学 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。