9449 GMOインターネットグループ 分析レポート(個人投資家向け)
注意事項
– 本資料は提供データに基づく企業分析であり、投資助言ではありません。
– 価値判断に直結する断定的表現は避けています。
– 不明な点・未開示は「—」またはコメントで明示します。
1. 企業情報
- 概要:インターネットインフラ(ドメイン、クラウド/ホスティング、決済等)、インターネット金融(証券、店頭FX/CFD等)、広告・メディア、セキュリティ、暗号資産、VC/インキュベーションなどを展開する総合ネットグループ。持株会社体制(2025年1月移行)。上場子会社多数。
- 事業セグメント(2025年中間期より再編)
- インターネットインフラ
- インターネットセキュリティ(独立新設)
- インターネット広告・メディア
- インターネット金融
- 暗号資産
- インキュベーション/その他
- 連結事業構成(2024.12実績目安):インフラ66%(営業利益率19%)、広告・メディア12%(同8%)、金融16%(同10%)、他7%(同20%)
- トピック:2025年中間期は持株会社体制の本格化、セキュリティ事業の独立セグメント化、AI・ロボティクス体制強化などを実施。
2. 業界のポジションと市場シェア
- インフラ(ドメイン/クラウド/決済)
- ドメイン「お名前.com」、SSL/TLS「GMOグローバルサイン」など国内大手。EC/決済(GMO-PG等グループ)も国内有力。
- 特徴:ストック性の高い収益基盤(ドメイン/ホスティング・SaaS)、決済はキャッシュレス拡大の追い風。
- 課題:クラウドは競争激化(外資クラウド、国内各社)、決済は手数料競争・不正対策コストが継続。
- 金融(証券・店頭FX/CFD)
- 国内オンライン証券・店頭FXで上位プレイヤー。市場ボラティリティに業績感応度。
- 課題:規制対応・システム安定運用・信用コスト管理。
- セキュリティ
- 認証・脆弱性診断・ブランド毀損対策等を展開。需要拡大局面で先行投資フェーズ。
- 暗号資産
- 交換業・マイニング(現状マイニングは稼働停止中)・ステーブルコイン等。価格・規制の変動影響大。
- 広告・メディア
- 代理店/アドテク/メディア運営。景気・広告出稿動向の影響を受けやすい。
競争優位性(概観)
– ストック型のインフラ群×決済・金融の収益エンジン×連結シナジー(顧客基盤・クロスセル・共通基盤)という多角ポートフォリオ。
– 課題は、外部環境の変動感応度(金融・暗号資産・広告)と、投資先行領域(セキュリティ/AI)の短期採算性。
3. 経営戦略と重点分野
- 中核戦略
- インフラ・金融の強化(顧客基盤拡大、決済取扱高増、収益性維持)
- セキュリティ事業の独立育成(M&A/人材採用・開発投資)
- グループ再編(持株会社体制)での資本配分とガバナンス強化
- AI・ロボティクス関連の新規事業育成
- 2025年中間期の実行
- セグメント再編、セキュリティ子会社の取得(のれん/負ののれん計上あり)
- 自己株式の取得・一部消却
- 配当方針
- 目安として配当性向33%(四半期配当を目標)。通期予想は未開示。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- ストック型(ドメイン・ホスティング・SaaS)+フロー/出来高連動(決済・FX/CFD・広告)+オプション的収益(インキュベーション、暗号資産)の組合せ。
- 適応力
- DX/キャッシュレス・サイバーセキュリティ需要の構造的拡大に対応。ボラティリティの高い領域はポートフォリオで緩和。
- 留意点
- 連結に金融・暗号資産が含まれるため、BS規模・自己資本比率が業種平均と性格が異なる(顧客資産計上等)。
5. 技術革新と主力製品・サービス
- 技術・独自性
- 認証/PKI(GMOグローバルサイン)、サイバーセキュリティ診断、決済ゲートウェイ、EC基盤、電子契約/電子印鑑(GMOサイン)など。
- AI・ロボティクス領域の組織化(商事機能含む)、セキュリティ領域への継続投資。
- 収益牽引
- 決済(取扱高拡大)、クラウド/ホスティング、ドメイン等のインフラ、
- 金融(店頭FXなど)。暗号資産は稼働・相場に依存(マイニングは現状停止)。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 株価:3,959円
- BPS(実績):約849.52円 → PBR ≒ 3,959 / 849.52 ≒ 4.66倍(提供データの実績PBRと一致)
- EPS
- TTM希薄化後EPS(企業財務指標):約155.68円 → PER ≒ 3,959 / 155.68 ≒ 約25.4倍
- TTM希薄化後EPS(損益計算書表):約124.86円 → PER ≒ 約31.7倍
- 注:算定基礎期間・集計差によりブレあり。比較時は同一ソースでの一貫性に留意。
- 参考比較(業界平均)
- 業界平均PER:23.2倍、業界平均PBR:2.3倍
- 当社指標は、PBR>業界平均、PERはデータにより23倍台~30倍台のレンジ。
7. テクニカル分析(短期観察)
- 現在値は50日移動平均(約3,783円)、200日移動平均(約3,258円)を上回る水準。
- 年初来高値:4,047円、現在値は高値圏に近接。
- 直近10日:3,800円台後半〜3,960円近辺での推移。出来高は3カ月平均(約24.1万株)に対し同程度〜やや低めの日もあり。
- 信用動向:信用買残増(+16.3千株)、信用売残減(-5.5千株)、倍率1.81倍。短期的には買い優位のポジション傾向がみられる。
- コメント:トレンドは上向き継続の形状だが、高値圏接近に伴う価格変動には留意。
8. 財務諸表分析
- 収益推移(連結、百万円)
- 売上高:241,612(2021)→ 245,696(2022)→ 258,643(2023)→ 277,407(2024/TTM目安)
- 営業利益:41,165 → 43,747 → 42,472 → 46,653
- 親会社株主帰属純利益:17,527 → 13,209 → 14,191 → 13,373(TTM表ベース)
- 2025年中間期(累計):売上142,551(+4.4%)、営業利益29,768(+24.0%)、純利10,715(+38.7%)
- 利益率・効率
- 営業利益率(TTM/短信指標):約21%前後
- 純利益率(企業財務指標):約5.8%
- ROE(実績/TTM):約15.8%〜17.3%、ROA(TTM):約1.6%
- キャッシュフロー・財政
- 営業CF(TTM):約1,003億円、レバードFCF:約565億円
- 総資産:約2.10兆円、自己資本比率:約4.0%(金融・顧客資産計上の影響を受ける業態特性)
- 総現金(指標ベース):約9,490億円、総有利子負債:約5,398億円、D/E(指標):約282%
- 流動比率:約1.19倍
- セグメント(2025年中間期)
- インフラ:売上 85,431(+5.9%)、営利 19,660(+11.5%)
- セキュリティ:売上 10,423(+9.6%)、営利 162(投資先行で利益小)
- 広告・メディア:売上 17,803(-1.5%)、営利 1,473(-7.8%)
- 金融:売上 21,880(+0.3%)、営利 8,065(前年比大幅増、前年の引当影響反動)
- 暗号資産:売上 3,904(-4.8%)、営利 953(-28.8%)
- インキュベーション:売上 147(-85.3%)、営損 704
- 営業利益寄与:インフラ約66%、金融約27%(概算)
補足
– 「企業財務指標」と「損益計算書(TTM)」のEPS/純利益等に差異があり、期間更新や集計差によるブレが想定されます。比較は同一ソース内での推移重視が無難です。
9. 株主還元と配当方針
- 方針:配当性向33%を目安に四半期配当を目標(会社計画は未開示の場合あり)。
- 配当実績/見込み(提供データ)
- フォワード年間配当:52.1円、予想利回り:約1.34%
- 実績配当利回り(Trailing):約1.34%、5年平均利回り:約1.73%
- Payout Ratio(指標):約33.5%
- 権利落ち日:2025/6/27
- 自己株式:取得・一部消却実施(中間期)。発行済株式数1.082億株、自己株式約655.7万株(6.06%)
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 52週変化率:+64.81%、β(5年):0.55(指数感応度は相対的に低め)
- 50日/200日移動平均対比:株価は両方上回り、モメンタムはプラス圏。
- 信用需給:買い残増・売り残減で、短期的には需給が買い方優位の傾向。
- 影響要因
- インフラ/決済の安定成長、店頭FXの市況、暗号資産相場、広告出稿動向
- セキュリティ投資の進捗、グループ再編効果、資本政策(自社株/配当)
- 規制・会計変更(金融/暗号資産/税制)など
11. 総評(要点整理)
- 事業構造:ストック性の高いインフラを基盤に、決済・金融が利益を牽引。セキュリティは中長期の成長投資フェーズ。暗号資産・インキュベーションは変動影響が大きい。
- 収益/財務:売上・営業利益は拡大傾向。ROEは15〜17%台。金融・顧客資産を含む業態特性から自己資本比率は低めに見える点に留意。営業CF・FCFは堅調。
- バリュエーション:PBRは業界平均を上回り、PERは算定EPSによって23倍台〜30倍台のレンジ。比較時は指標の基準統一が前提。
- テクニカル・需給:株価は移動平均線上で推移し年初来高値圏に接近。信用需給は短期的に買い優位傾向。
- フォローアップ観点
- 決済取扱高・ドメイン/クラウドのKPI、店頭FX/証券の市況感、セキュリティ受注・人員増の採算転換時期
- 暗号資産相場とマイニング方針、インキュベーションのエグジット計画
- 資本配分(自己株・配当)と持株会社体制下でのシナジー実現度
データ出所と注記
– 本レポートはユーザー提供の「決算短信要約」「損益計算書比較」「直近株価・各種指標」等に基づく整理です。数値の単位は文脈上の表記(百万円/億円/円)を併記。異なるデータセット間で数値差がある箇所は注記しました。
企業情報
銘柄コード | 9449 |
企業名 | GMOインターネットグループ |
URL | https://www.gmo.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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