コーセル(6905)企業分析レポート(個人投資家向け)

本資料は、提供データ(株価・財務・決算短信等)に基づく事実整理です。投資助言は含みません。

1. 企業情報

  • 概要
    • スイッチング電源(AC-DC、DC-DC)およびEMIノイズフィルタの開発・製造・販売を国内外で展開。産業機器・情報通信・医療・FA向けが主要用途。
    • 標準品のスイッチング電源で国内2位。生産は中国拠点を活用。台湾のLITE‑ON Technologyが筆頭株主(19.96%)。
    • 1969年設立、本社 富山県富山市。
  • 事業構成(2025年5月期 売上構成)
    • 製品別:ユニット電源 53%、オンボード電源 28%、ノイズフィルタ 4%、PRBX製品 15%
    • 地域:海外比率 37%
  • セグメント(報告単位)
    • 日本生産販売、北米販売、欧州生産販売、アジア販売、中国生産
  • 従業員:727人、平均年齢 40.6歳、平均年収 656万円

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 標準スイッチング電源で国内2位。競合にはTDKラムダ、ミンウェル(Mean Well)、デルタ、オムロン等が想定される。
  • 競争優位性(示唆)
    • 産業・医療向けの品質要求・規格対応(例:医療規格)や長期供給への対応力。
    • LITE‑ONとの資本業務提携による販路拡張・クロスセルの機会。
  • 課題(示唆)
    • 標準電源のコモディティ化と価格競争、為替・関税・地政学リスク、顧客在庫調整による受注変動。
  • 市場シェア
    • 具体的な数値は未開示。

3. 経営戦略と重点分野

  • 基本方針(会社開示の要旨)
    • 「品質至上」「受注変動に強いものづくり体制」「新製品開発力強化」「顧客密着営業」。
  • 施策
    • LITE‑ONとの協業による北米中心のクロスセル拡大。
    • 新製品投入(例:PDAシリーズ、MUシリーズ、TECS/TEPS、医療規格対応モデル等)。
    • 基幹システム再構築(2025年期に一時費用発生済)。
  • 2026年5月期の会社予想
    • 売上高 333.25億円、営業利益 26.26億円、経常利益 27.93億円、純利益 19.07億円。
    • 1株当たり利益(EPS)会社予想 47.65円(提供指標上のEPS予想 46.36円との乖離あり)。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 標準電源の量産販売+用途別派生モデル。産業・医療向けは設計採用後の継続需要・長期供給が期待されやすい一方、景気・設備投資サイクルの影響を受けやすい。
  • 適応力
    • 新製品開発・医療規格対応の継続、LITE‑ON連携による販路・製品補完で受注機会を拡大。
    • 高水準の自己資本比率・潤沢な現金(現金等28.1億円/D/E 0.5%)により景気変動への緩衝余地。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・独自性
    • 高効率・高信頼性・小型化設計、EMI/EMC対応、医療規格(IEC 60601等)対応など。
  • 主力・重点
    • AC-DCスイッチング電源、DC-DCコンバータ、EMIフィルタ。
    • 新シリーズ(PDA、MU、TECS/TEPS、医療向けモデル)が収益牽引を意図。

6. 株価の評価(2025/9/12・株価 1,254円)

  • 時価総額:約516.9億円、発行株式数:4,118.6万株
  • バリュエーション
    • PER(会社予想EPS 47.65円ベース):約26.3倍
    • 参考 PER(提供指標EPS 46.36円):約27.0倍
    • PBR(BPS 1,357.41円):約0.92倍
    • EV/EBITDA(LTM、概算):EV ≈ 2,388億円 − 現金等 280.9億円 + 有利子負債 2.81億円 ≈ 238.8億円
    • EBITDA(LTM)約215億円 → EV/EBITDA 約11.1倍(注:LTMは落ち込み期)
    • EV/売上(LTM):約0.88倍
  • 参照ベンチマーク
    • 業界平均 PER 24.2倍、PBR 1.6倍(提供値)

※上記は算術比較であり、評価の良否を示すものではありません。

7. テクニカル分析

  • 株価水準
    • 年初来高値:1,256円(本日高値に一致)。52週高値:1,287円。現値は年初来高値圏、52週高値比で約−2.6%。
  • トレンド
    • 50日移動平均:約1,174円、200日:約1,097円。現値は両移動平均を上回る上方トレンド構成。
    • 直近10日では下値を切り上げ、終値は1,198円→1,255円付近へ上昇。
  • 需給
    • 信用倍率 1.39倍。信用買残は微減(−200株)、売残は増(+3,800株)。出来高は3カ月平均(約90千株)を下回る日が多いが、9/3のみ増加。

8. 財務諸表分析

  • 売上・利益(連結、百万円)
    • 売上高:27,053(前年比 −34.7%)
    • 営業利益:628(前年比 −90.9%)
    • 経常利益:740(前年比 −90.6%)
    • 純利益:−114(前年 5,170)
  • 採算
    • 粗利率:約26.6%(前年 約33.2%)
    • 営業利益率:約2.3%
    • 当期純利益率:約−0.42%
    • 特別損失:−4.25億円(基幹システム再構築等)
  • 効率・安全性
    • ROE(実績):−0.22%、ROA(LTM):0.69%
    • 自己資本比率:93.1%、流動比率:16.88倍
    • 有利子負債:2.81億円、現金等:280.9億円(ネットキャッシュ)
  • キャッシュフロー(LTM)
    • 営業CF:+38.6億円、投資CF:−16.2億円、フリーCF(概算):+15.3億円
  • セグメント状況(売上/利益の要旨)
    • 日本:売上 165.2億、利益 5.21億
    • 欧州:売上 62.6億、利益 −4.00億
    • 北米:売上 約16億、利益 0.79億
    • アジア:売上 26.7億、利益 0.81億
  • 受注動向
    • 受注高 174.2億円(前年比 −13.3%)、受注残 91.7億円(前年比 −49.1%)

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 2025年5月期:年間55円(中間27円・期末28円)
    • 2026年5月期(会社予想):年間55円
    • 予想配当利回り:約4.38%(株価1,254円)
    • 参考:トレーリング配当性向は赤字計上により高水準(提供値 239.9%)。予想EPSベースでは55円/47.65円 ≈ 約115%(提供指標EPS 46.36円なら約119%)
  • 方針
    • DOE(株主資本配当率)3.5%を下限とする累進配当を基本方針として導入。
  • 自社株
    • 自己株式残高は少量(0.13%)。自社株買いの新規方針は資料上未記載。期中に新株発行・自己株処分により資本増強。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 50日・200日移動平均上で推移し、年初来高値を更新。短期的な上昇基調が観測される一方、出来高は平常域。
  • 投資家属性
    • インサイダー等の持株比率 44.2%、機関投資家 16.0%、フロート 2,205万株。筆頭株主はLITE‑ON(19.96%)。
    • ベータ 0.46(5年・月次)と相対的に低ボラティリティ。
  • 近接イベント
    • 決算発表予定:2025年9月15〜19日
    • 権利落ち予定:2025年11月19日
  • 注目要因(示唆)
    • 顧客在庫調整の進捗、欧州採算の改善、LITE‑ON協業の売上寄与、為替・関税・地政学の変化、新製品ローンチの拡販。

11. 総評(事実整理)

  • 2025年5月期は、顧客在庫調整と一過性費用(基幹システム)により大幅減収・減益、純損失を計上。粗利率・営業利益率とも低下。
  • 財務基盤は堅強(自己資本比率93%、ネットキャッシュ潤沢、営業CF黒字)。資本増強により現金残高が増加。
  • 2026年5月期は売上・利益の回復計画を会社が見込む。LITE‑ONとの協業によるクロスセル進展や新製品の拡販が前提。
  • バリュエーションは、PBRが1倍未満、PERは業界平均付近〜やや上(予想EPSの前提に依存)。EV/EBITDAはLTM利益水準の落ち込みを反映。
  • 株価は年初来高値圏で、移動平均線上方。今後は決算・受注回復、セグメント採算(特に欧州)の動向、配当方針(DOE)維持の前提となる利益水準に市場の関心が集まりやすい。

(注)本レポートは提供データに基づく定量・定性情報の整理であり、将来見通しの達成可否や投資判断を示すものではありません。


企業情報

銘柄コード 6905
企業名 コーセル
URL http://www.cosel.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 電機・精密 – 電気機器

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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